戦国期の剣術は本当に「介者剣術」だったのか?

るろ剣の飛天御剣流を考証するまとめが、途中から介者剣術についての話になったので、その辺りからの派生の話です。戦国期の剣術は、「甲冑着用を前提にした剣術」である「介者剣術」とされていますが、実際のところどうなのか、という話になります。
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神無月久音 @k_hisane

だとすると、その辺の表記揺れがあるのも納得ですね。「介者」って単語自体は既存のようですし。 @inuchochin おそらく決まった名詞として存在したわけではなく、厳長先生が「鎧を着た状態での剣術」という意味で言い出した事かもしれませんね。@baritsu

2015-02-23 00:06:05
みんみんぜみ @inuchochin

@k_hisane @baritsu 江戸後期に長岡房成のまとめた勢法に「撃介者勢」というのもあったようなので、そのあたりから持ってきた言葉かもしれませんね

2015-02-23 00:11:23
みんみんぜみ @inuchochin

@k_hisane @baritsu 他に尾張に維新前に「新影の余流が十七師家もあった」「その中に猿飛を猿が飛躍するような奇特な身振りをして使っていた流派もあって」少年時代に見たこともある、とか書いてあり面白ですね。強烈な自流中心主義は尾張のシンカゲ他派との絡みもありそうですね

2015-02-23 00:09:02
神無月久音 @k_hisane

正傳新陰流を読んでても、とにかくうち(尾張柳生)は凄いんだ!という感覚が強烈で、ゲンナリしてきますね。なんか百年くらい経ったら一刀流三祖伝みたいな扱いされそうな気も @inuchochin 強烈な自流中心主義は尾張のシンカゲ他派との絡みもありそうですね @baritsu

2015-02-23 00:18:02
神無月久音 @k_hisane

でも、尾張柳生家の立場からすれば、家祖の兵庫助が考案した「直立たる身の位」が当時革新的なものであった、となる方が都合がいい訳で、そこを基準に「介者剣術」と「素肌剣術」を分類した、と考えると、ちょっと話が通るのかも。まあ、だいぶ憶測入ってるので微妙な話ですが。

2015-02-22 21:06:41
神無月久音 @k_hisane

この辺の話を見てると、厳長先生って武術史関連で変な解釈とか誤解とかの種を撒いてるんじゃないか感が出てきて、なんかモニョる。まあ、柳生家関連では前からそうでしたけど、あれはそもそも利害当事者なので「そら(尾張家当主なら)そう(言う)よ」で済む部分がありますし(正しいかどうかは別

2015-02-22 21:28:27
まとめ 「柳生家の正統」について いわゆる柳生一族について、尾張柳生家を柳生宗家/新陰流宗家とする説(というか尾張家がそう自称してる)がありますが、 これは結構微妙な話の割に、気にする人があまりいないこともあってか、 作家なんかでもそのまま使ってる人が結構いるので、 その辺について書いたのをまとめてみたり。 22137 pv 46 4 users 4

そもそも戦国期の剣術は「介者剣術」だったのか?

ソードフィッシュさん @ttswordfish

@inuchochin この試みは面白い! 内容的には、前提からして間違ってますね。 甲冑着込みを基本としている剣術はほぼ皆無ですし、戦国時代に太刀佩きが一般的だったというのも間違い。 剣術の他体術などがある流派はあるが、剣術そのものの技の中に体術が入ってくる流派はむしろ少ない

2015-02-22 01:25:37
ソードフィッシュさん @ttswordfish

@yatsuyaguruma @inuchochin 今晩は。前にこちらのTweet(twitter.com/ttswordfish/st…)させて頂いた者です。書きましたように、太刀佩き自体は儀礼的な物も含めればずっと後まで着用例はありますが、戦国時代既に一般的ではありませんでした。

2015-02-22 19:51:43
ソードフィッシュさん @ttswordfish

@yatsuyaguruma @inuchochin 戦国時代において太刀佩きしていたのはかなり上級の一部の武将だけですね。 また剣術の流派には明確な介者剣術というものはほぼ存在していないのです、実は。

2015-02-22 19:57:56
谷津矢車(戯作者/小説家) @yatsuyaguruma

@ttswordfish @inuchochin 様方。ああこれはどうも! へー、雑兵クラスでは打刀が一般的だったのは知ってたんですが……。 え、介者剣術って痕跡程度にしか残っていないっていうことなんですかー。へえ、蒙が開けました。

2015-02-22 20:03:45
ソードフィッシュさん @ttswordfish

@yatsuyaguruma @inuchochin いえいえ、お役に立てれば(^^) 介者剣術は痕跡しか残っていないという事ではなくて、そもそも甲冑着込みを前提として組立てられた剣術流派が知る限り実態として無かったのです。体系の一部に着込み時の口伝がある流派が幾らかある程度で。

2015-02-22 20:51:47
ソードフィッシュさん @ttswordfish

@yatsuyaguruma @inuchochin マニアックな分野ゆえ、世上流布されている説が事実と違うことは多々あるのです>_< 時代小説家や歴史的事実に詳しくない武術家の根拠の乏しい言説を、さらにライターさんなどが孫引きして広めていきますから、致し方ありません。

2015-02-22 22:53:47
みんみんぜみ @inuchochin

@ttswordfish @yatsuyaguruma @kisuiHAIGOU よく「戦国時代の武術は総合武術だった」と言われますが、主とする技術以外は幾つかの技法だけ、とか武器の使い方の心得のみ、という場合も多かったようですよね。

2015-02-22 23:30:38
ソードフィッシュさん @ttswordfish

@yatsuyaguruma @kisuiHAIGOU @inuchochin 例えば先述の「介者剣術は実在したか?」などのテーマですと、無かったことの根拠というのは一点二点では示ませんから多くの資料を見ていくしかありませんね。逆に甲冑前提の古流があったならば私も見てみたいです。

2015-02-22 23:01:07
神無月久音 @k_hisane

.@ttswordfish @yatsuyaguruma @kisuiHAIGOU @inuchochin 「(介者剣術が)無かったことの証明」ってのは悪魔の証明なので、そもそも無理なのではないでしょうか。この場合だと、「当時、介者剣術が存在していた」証明をするのが先かなと。

2015-02-23 01:26:14
神無月久音 @k_hisane

.@ttswordfish @yatsuyaguruma @kisuiHAIGOU @inuchochin この辺、正傳新陰流で介者剣術についての説明があるので、一応それが「介者剣術はあった」という主張になるのかもですが、厳長先生、特に史料とか示さず説明だけしてるので、うーんこの

2015-02-23 01:35:45
ソードフィッシュさん @ttswordfish

@k_hisane @yatsuyaguruma @kisuiHAIGOU @inuchochin そうなのですよね。ただこの場合、介者剣術というものが全く皆無ということでなく、戦国時代=介者剣術という観念さえ崩せれば元々の飛天御剣流への疑義は無くなるわけですから、まあ可能かと。

2015-02-23 01:39:50
神無月久音 @k_hisane

.@ttswordfish @yatsuyaguruma @kisuiHAIGOU @inuchochin その辺、「介者剣術」「素肌剣術」と変に区切ってるのが、誤解を招いてる感はありますね。別に戦国時代でも年中鎧着てた訳でもないし、戦以外でも兵法使う機会はナンボでもあったよと。

2015-02-23 01:44:11
ソードフィッシュさん @ttswordfish

@k_hisane @yatsuyaguruma @kisuiHAIGOU @inuchochin 逆に言えば甲冑着て太刀打ちをする事が全くなかったわけではないでしょう。その意味で介者剣術は存在したとも言えます。 ただ戦国時代の剣術流派は介者を前提としているというのは否であると

2015-02-23 01:42:32
神無月久音 @k_hisane

.@ttswordfish @yatsuyaguruma @kisuiHAIGOU @inuchochin ですね。介者前提が否というのは同感です。しかし、史料を示してないとはいえ、用語が結構使われてて、そういう技術があることを踏まえての記述だったので、是非はともかく惜しいなあと

2015-02-23 01:53:22
みんみんぜみ @inuchochin

@k_hisane @ttswordfish @kisuiHAIGOU 基本、柳生家の資料と武徳会関連の資料くらいしか無かったでしょうから、今の目からみれば他の部分も間違い多いですからね。16世紀前半の新当流伝書を見ると甲冑付けた絵図で構えを書いてるものもありますから、(続

2015-02-23 01:40:19
みんみんぜみ @inuchochin

@k_hisane @ttswordfish @kisuiHAIGOU 続き)流派武術の教授内容として、甲冑付けての兵法も当然あったとは思います。特に新当流が主とする槍、薙刀は甲冑着用で使用する頻度が刀より高そうですし。

2015-02-23 01:43:14
みんみんぜみ @inuchochin

@k_hisane @ttswordfish @kisuiHAIGOU 翻って剣術(狭義の兵法)はやはり戦場より平時の武術じゃないのかなあ、という気がします。残っている陰流や新陰流の人物画も鎧をつけてませんし、中條流の技解説も甲冑への言及が無いですし。

2015-02-23 01:46:10