二つの世界のはざまで――S・アン=スキ『ディブック』とユダヤ文化ルネサンス

【関連まとめ】 ・「アン=スキー『ディブック』の翻訳に寄せて」(http://togetter.com/li/771657) ・「朗読劇『ディブック』(終了後の感想)」(http://togetter.com/li/883227) ・「越境するユダヤ演劇――ツヴィカ・セルペル演出『ディブック』における日本の伝統演劇の要素と美学」(http://togetter.com/li/927080
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直立演人 @royterek

「ユダヤ人社会への想いは常に自分と共にあったにもかかわらず、私はありとあらゆる方面に変節し、別の民族のために骨を折るために出向きました。私の人生は破れ、切り離され、分裂してしまいました。人生のあまりにも多くの歳月が二つの世界のはざまで無駄に過ごされてしまったのです」(アン=スキ)

2015-09-25 02:21:11
直立演人 @royterek

「悪霊を呼び出せるのは、偉大なる神の名を二重に唱える場合だけです。その時、最高の峰と最深の谷とが主の炎のうちで溶け合うのです」(『ディブック』)

2015-09-30 02:32:47
直立演人 @royterek

「まだ死に切れぬ者の魂が、まだ生まれぬ者の体内に入らねばならぬとき、争いが起きるのです。病人が死ねば、子が生まれます。病人が回復すれば、死んだ子が生まれます」(『ディブック』)

2015-09-30 02:34:43
直立演人 @royterek

「一つの魂が清められても、その場所に別のもっと大きな罪を背負った汚れた魂がやってくる。一つの世代が悔い改めに導かれても、その場所に別のもっと強情な世代がやってくる。世代が下るにつれて人々の魂は弱くなり、その罪はますます強くなる。そして義人達はますます少なくなる」(『ディブック』)

2015-09-30 02:40:15
直立演人 @royterek

「罪と闘ってはならないんだ。そうじゃなく、罪を改善しないといけない。ちょうど金細工職人が強い炎で金を精錬するように、農夫が穀物からもみ殻を取り除くように、罪をその穢れから浄めなければいけない。罪の中に聖性しか残らぬようにね…」(『ディブック』)

2015-09-30 02:44:04
直立演人 @royterek

「人間というのは、とても長い一生を送るために生まれてくるものでしょ。でも、早死にしてしまったら、残された寿命はどこに行けばいいの?その人の喜びと苦しみは?その人が考える間もなかった考えは?その人がする間もなかった行いは?その人がもうける間もなかった子供達はどこへ行ってしまうの?」

2015-09-30 02:48:58
直立演人 @royterek

「死んだ者の魂は地上を流離いますが、肉体をもたぬ幽霊のようにではありません。浄化されるまで何人かの肉体を渡り歩くような魂もおります。罪を犯した魂は、けだもの、鳥、魚、それこそ草にすら転生します。ですが、彼らは自分で自分を清めることができません…」(『ディブック』)

2015-09-30 02:52:07
直立演人 @royterek

「魂は、高みに上れば上るほど、それだけいっそう深みに転落する。そのような魂が転落すれば、世界は破壊され、全天宮が暗黒に支配され、十の球(セフィロト)がみな嘆き哀しむだろう」(『ディブック』)

2015-09-30 02:55:02