ヘイトの源泉としてのデマ(第一次世界大戦中のロシア軍占領下におけるポーランド人のユダヤ人に対するデマの事例より)

【関連まとめ】 ・「日本年金機構のシステムをソフトバンクが担当しているというのはデマ」(http://togetter.com/li/830399) ・「神社に油をまいた容疑者に関するデマ」(http://togetter.com/li/830402) ・「ヘイト・デマの常套手段としての「なりすまし」(第一次世界大戦中のユダヤ人のカウンター伝説について)」(http://togetter.com/li/832398) ・「アン=スキー『ディブック』の翻訳に寄せて」(http://togetter.com/li/771657
政治 ポーランド人 アン=スキー ガリツィア ヘイトスピーチ ユダヤ人 デマ ロシア軍
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直立演人 @royterek
日本社会に何かしらよからぬ事件が起きる度に、きまって在日や韓国のせいにするデマが意図的に流されることが常態化しているようだ。完全にパターン化しているので、何か起きる度にデマも同時発生することを想定した上でいちいち打ち消して回らなければ、いずれデマを信じ込む人間が増える恐れがある。
直立演人 @royterek
事実無根の陰謀論や意図的なデマは、ヘイトスピーチの一形態であるばかりか、その最も根深い温床に他ならない。露骨なヘイトスピーチがゆるされてならないのはもちろんだが、こういった悪質なデマは同じくらいゆるされてはならない。というより、ヘイトスピーチはほとんどの場合デマを根拠に蔓延する。
直立演人 @royterek
デマに依拠することがなければ、ヘイトスピーチがこれほど社会に蔓延することもないだろう。というのも、ヘイトスピーチは往々にして、「○○人は○○のようなことをしている。だから、○○人は…」という自己正当化のレトリックとして立ち現れるのだから。反ユダヤ主義はまさにそのようなものだった。
直立演人 @royterek
「ポーランド人のユダヤ人への誹謗中傷キャンペーンについては、ペテルブルクや他の場所で耳にしていた。ポーランドの政治的生の中心であるワルシャワへ来て、この恥ずべきキャンペーンがいかに組織され、整然と行われているかを目の当たりにする機会を得た」(S・アン=スキー『ガリツィアの破壊』)
直立演人 @royterek
「私は、この中傷の毒が、生活の隅々にまで浸透し、民衆の最深部をとらえ、ほとんど無意識の民芸の域に達しているのを目の当たりにした。ポーランド人の生活圏のどこへ行こうとも、このひどい「(ユダヤ人)スパイ伝説」に出くわすのがつねだった」
直立演人 @royterek
ワルシャワのホテル「ヨーロッパ」でアン=スキーがポーランド人従業員(女性)と交わした会話: 女性「…ドイツ人たちが悪魔の機械で飛んできて、爆弾を落とし、何十人もの無辜の人たちを殺しています! …みんなドイツ人とユダヤ人の仕業です…」 アン=スキー「ユダヤ人はどんなひといことを?」
直立演人 @royterek
女性「電話ですよ!…ユダヤ人ときたら、ドイツ人に何でもすぐに知らせるんです。日曜日に飛行機がやって来ましたが、ユダヤ人がありとあらゆる合図を送っていました。教会に大物の将軍たちがいるぞと。それで教会に爆弾が落とされましたが、運よく当たりませんでした」
直立演人 @royterek
「…爆撃の死傷者は10人以上に上り、みなポーランド人だったという。… 女性「ユダヤ人は特別な軟膏をもっていて、体に塗っているんです。そうするとどんな爆弾にも傷つかないそうです」
直立演人 @royterek
あるユダヤ人男性の話「飛行機が頭上を飛来した時、ベランダにいた男がそれを見上げてくしゃみしたんですよ。そしたらポーランド人がその男を密告したんです。くしゃみは敵がどこに爆撃を落とすべきかの合図だと言って。」
直立演人 @royterek
「…別の時には、ポーランド人がユダヤ人を司令部に連れていき、(墜落した飛行機の)ドイツ人パイロットを匿っていると告発しました。…飛行機を見てさえいないのに。」
直立演人 @royterek
「…翌日、墜落した飛行機のところへ行ったが見つからなかった。それで何もかもでっち上げだと結論づける代わりに、飛行機を隠匿した嫌疑で別のユダヤ人を二人捕えたのです」
直立演人 @royterek
アン=スキー:「ユダヤ人の首に絞首台の縄を投げたポーランド人たちは、ユダヤ人を厄介払いするという彼らの直接の目的の他に、ポーランド人の大部分に浸透するとともに、対ロシア秘密同盟に表明された「オーストリア贔屓」という自らの罪を、「ユダヤ人の裏切り」によって隠蔽することも可能にした」
直立演人 @royterek
「リベラルたちは、ユダヤ人の苦難に無関心を示し始めた。彼らは、あらゆる種類の中傷話にますます注意深く耳を傾け、その結果、それらを私的な会話や、彼らの書き物でさえ繰り返すようになった」(S・アン=スキー『ガリツィアの破壊』)
直立演人 @royterek
ロシア軍に従軍したユダヤ人兵士(「ガリツィアで目の当たりにしたことのために正気を失った」)の手紙:「兵士たちが町を通ると、キリスト教徒たちは窓やドアに「聖像画(イコン)」を置きました。彼らは、「聖像画」のないところはどこでも、つまりユダヤ人の家では、狼藉の限りを尽くしました。」
直立演人 @royterek
「私の部隊がある村を通ったとき、兵士の一人が遠方の丘の上に一軒の家を見つけました。…家の中には二〇人ほどのユダヤ人がいて、恐怖で死にそうな顔をしていました。ユダヤ人たちが連れ出されると、部隊長は『突き刺せ! 切り刻め!』と命じたのです」
直立演人 @royterek
【参照】「S・アン=スキーの『ガリツィアの破壊』と記憶のポリティクス(上)――ロシア帝政末期におけるユダヤ人の歴史記述と受難文学」(『思想』5月号)/「同上(下)――ディアスポラ・ナショナリズムとシオニズムのはざまで」(『思想』6月号)iwanami.co.jp/shiso/

コメント

kyuu_9 @kyuu_9 2015年6月4日
連中は「なるほど参考になるなぁ」と思うんだろな。
もりしー @genkatugi 2015年6月4日
デマと都市伝説は「お子さま」が信じるもの。
赤木智弘@真実の赤(白) @T_akagi 2015年6月4日
たとえデマが後に訂正されるとしても「そういう憶測をしてもいいもの。囁いて当然のもの」とみなされることそれ自体が、重篤なヘイトなんですよね。
s.j. @uo_kawa 2015年6月4日
という事はこれもヘイトかな。「県民同士を対立させ、分断させるのは植民地政策の常套(じょうとう)手段だ」http://www.asahi.com/articles/ASH504QCDH50TPOB003.html
直立演人 @royterek 2015年6月4日
単なる歴史的類推。米軍基地の7割以上が一つの県に集中しているという理不尽な状況の責任は、沖縄ではなく、日本国民全体と日本政府の責任ですよね。それを植民地主義との類推で批判することを非難しようとすることこそ、ヘイトに近い行為と言えるのでは。
直立演人 @royterek 2015年6月8日
「ヘイト・デマの常套手段としての「なりすまし」(第一次世界大戦中のユダヤ人のカウンター伝説について)」をトゥギャりました。 http://togetter.com/li/832398
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