【超訳】2016.05.27オバマ大統領の広島演説~大統領が本当に伝えたかったこと~ #オバマ大統領広島訪問 (TL版)
- tkatsumi06j
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「恐怖の論理」を乗り越える
Leaping out of the “logic of fear”
超訳オバマ演説⑳だからわれわれは、ここを訪れるのです。この街の中心に立つことで、われわれは否応なしに、原爆が落とされたときのことを想像させられます。否応なしに、何が起きたのかすらわかっていない子どもたちの怯える心を感じとらざるを得なくなります。
2016-05-28 02:33:14超訳オバマ演説㉑彼らの声なき声に、耳を傾けざるを得なくなります。あの凄惨な戦争で亡くなったすべての無辜の人びとに思いを馳せ、それ以前の戦争、そしてその後の戦争にも思いを馳せてしまいます。
2016-05-28 02:42:43超訳オバマ演説㉑そのような苦しみに見合う言葉などありません。しかしわれわれには、歴史と向き合い、このような苦しみを二度と引き起こさないためには何が必要かを問い続けるという共通の責任があります。
2016-05-28 02:48:03超訳オバマ演説㉒いつの日か、HIBAKUSHAたちの訴える声がわれわれに届かなくなる日が訪れるでしょう。しかし、1945年8月6日の朝というこの日の記憶だけは、けっして薄れさせてはなりません。
2016-05-28 02:55:22超訳オバマ演説㉓この記憶こそが、繁栄に慢心してしまうわれわれを奮い立たせ、道徳的な責任を思い起こさせ、われわれを変える力となってくれるのです。
2016-05-28 02:57:36超訳オバマ演説㉔あの運命の日を境に、われわれは希望の持てる選択を行ってきました。アメリカと日本は、同盟を築くだけでなく友情を育んできました。これは、わが国が戦争で勝ち取ろうとしてもけっして勝ち取れないものです。
2016-05-28 03:03:50超訳オバマ演説㉕欧州の国々は、戦場にかわって連合を築き、通商交流と民主主義の絆によって結ばれました。抑圧された人びとや民族は自由を勝ち取りました。国際社会は戦争を回避し核兵器の数を制限、引き下げ、最終的に廃絶することを目指す国際機関や条約をつくりあげました。
2016-05-28 03:11:21超訳オバマ演説㉖しかし、われわれの仕事はまだ終わっていません。世界には未だに、国家間の侵攻や、テロや腐敗、蛮行や抑圧などの悪行が蔓延しているからです。このような悪行を根絶することは容易ではないため、国家や同盟関係は、こうしたものから国家や同盟を守る手段を有する必要があります。
2016-05-28 03:23:45超訳オバマ演説㉗しかし、わが国アメリカのように核を保有する国は、「恐怖の論理」を乗り越え、「核のない世界」を目指す勇気を持たなければなりません。
2016-05-28 03:26:57超訳オバマ演説㉘この目標は私の生きている間には実現できないかもしれません。しかし、たゆまない努力を続けることで、人類を破滅の道から引き戻すことができるはずです。保有核の壊滅に繋がるような計画を立て、核拡散の流れを止めて、危険な核物質が狂信者たちの手に渡らないようにするのです。
2016-05-28 03:34:00戦争そのものへのマインドセットを変える
Changing mindset about war itself
超訳オバマ演説㉙しかし、それでも十分ではありません。なぜなら、未だに世界では、ライフルやたる爆弾などのひじょうに原始的な兵器で、凄まじい紛争を引き起こすことができるからです。だからわれわれは、戦争そのものに対するマインドセットを変えてゆかなければならないのです。
2016-05-28 03:49:27超訳オバマ演説㉚そのために、外交を通じて紛争を予防し、紛争が起きてしまったならこれを早期に終結できるよう努力するようにしなければなりません。強まる相互依存的な関係を激しい競争の一因とするのではなく、平和的協働の理由としなければなりません。
2016-05-28 03:54:57超訳オバマ演説㉛国家の強さを、「破壊する力」ではなく、「構築する力」で推し量るようにしなければなりません。そしてなによりも、人と人との繋がりというものを人類の一員としてひとりひとりが築き直さなければなりません。
2016-05-28 04:00:04超訳オバマ演説㉜なぜなら、それこそがわれわれ人類の個性だからです。われわれは遺伝子的に、過去の過ちを繰り返し破滅の道を進むよう宿命付けられているわけではありません。われわれは学びとることができます。選びとることができるのです。
2016-05-28 04:04:44超訳オバマ演説㉝われわれは、人類に共通することや、戦争が非日常的であること、そして残虐行為が許容されない世界であるという、違う物語をわれわれの子どもたちに伝えることを選びとることができるのです。
2016-05-28 04:11:04超訳オバマ演説㉞こうした物語は、HIBAKUSHAの中に見ることができます。原爆を落とした航空機のパイロットをある被爆者女性が許したのは、彼女が戦争そのもの を憎んでいることに気付いたからでした。彼は、広島で亡くなったアメリカ人の家族をまるで自分のことのように探していたのです。
2016-05-28 04:21:21【修正とお詫び】駐日米国大使館の公式仮訳で、私が迷っていた箇所が適切に訳されていることを発見しました。Tumblr/FB版は修正しておきましたが、ツイート版はこのままで、訂正ツイートを入れるのみです。二つの物語が含まれていることがわからず、一つの繋がった物語として見なしてしまいました。ここに登場する男性が、オバマ大統領に抱きとめられた、あの高齢の被爆者さんだったのですね。訂正とともにお詫びいたします。正しくは、次のとおりです。
「こうした物語は、HIBAKUSHAの人たちに見ることができます。ある女性は、原爆を落とした航空機のパイロットを許しました。戦争そのもの を憎んでいることに気付いたからでした。ある男性は、広島で亡くなったアメリカ人の家族を、まるで自分のことのように探し続けました。失ったものは同じであると気付いたからでした。」
自ら選びとる未来を
Let us choose our own future
超訳オバマ演説㉟私の国の物語はきわめてに単純な言葉から始まりました。曰く、「すべての人間は生まれながらにして平等であり、その創造主によって生命、自由と幸福を追求する侵すことのできない権利を与えられている」というものです。
2016-05-28 04:28:40超訳オバマ演説㊱しかし、国境の中でも、国民の間でも、この理想を実現することはそう容易くはありませんでした。けれども、この物語に忠実であることにこそ価値があるのです。理念の実現に邁進することに価値があり、この理念はあらゆる境界を越えて共有できるものだからです。
2016-05-28 04:35:42超訳オバマ演説㊲あらゆる個人がかぎりなく希少な存在であるということ、すべての命が尊いという信念を堅持すること、われわれひとりひとりが、人類という一つの家族の一員であるという、過激で、でも必要な観念。これが、われわれがわれわれの子どもたちに伝えるべき物語なのです。
2016-05-28 04:40:46超訳オバマ演説㊳だからわれわれは、ここ広島を訪れるのです。そうして、愛する者のことを思い浮かべることができるからです。朝一番に見る子どもの笑顔。キッチン越しに伝わる愛する伴侶のぬくもり。親に抱きすくめられる時の、あのいいようのない心地よさ。
2016-05-28 04:45:52超訳オバマ演説㊴どれも71年前、ここ広島の人びとが感じていた貴重な瞬間だったと思いを馳せることができることばかりです。
2016-05-28 04:48:23