「司馬遼太郎はどういう風に、シロウトをだましてきたのか?」(※褒め言葉)
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togetter.com/li/986379 に追加 歴史小説と、基にした資料を比較し、どこが創作でどこが資料通りかを調べる…という論考を、幸田露伴「運命」(明の内乱)でやった論考があります。 「しくじった皇帝たち」高島俊男 amazon.co.jp/dp/4480423990
2016-06-12 07:06:12pinhukuro.exblog.jp/7741669/ 『…露伴は「明の二代目皇帝・建文が永楽帝に攻撃され炎上陥落した南京から密かに坊主に身をやつして脱出、39年もの間中国各地をさまよっていた」といういわば義経・ジンギスカン伝説みたいな史料「明史紀事本末」を真実の史料と信じ込んで…』
2016-06-12 07:07:35『しかも名文の誉れ高き「運命」の相当部分は単に「明史紀事本末」を書き下ろしただけ。原文引き写しをしたために小説としては辻褄の合わない時制の混乱までそのまま』 『露伴は後に自ら間違いを知るのだが潔く謝らずヘンテコな後書きを書いて、マア、要するに間違いでしたと書く…』
2016-06-12 07:08:54幸田露伴「運命」は青空文庫にあります。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000051/files/1452_16991.html
余談ながら田中芳樹氏も修論で高島氏と同様に、「運命」の史実(資料)と創作の関係を研究したとのこと。
歴史学をやりたかったが入った学習院大には歴史学科がないので、文学の中で歴史を研究できる方法を選んだ、とか。
いまでも、同大学で氏の本名で検索すれば読めるかも??
そして後日、この作品を少年向けにリライトする仕事もしたとか。
https://www.amazon.co.jp/dp/4062751895
運命 二人の皇帝 (講談社文庫) 文庫 – 2005/9/15
田中 芳樹 (著), 幸田 露伴 (原著)
覇権を競う甥と叔父「運命」はいずこに!?
明の太祖・洪武帝は皇太子を亡くし、孫に跡を継がせて崩御した。気弱な二代・建文帝は廷臣たちが有力な皇族を次々と粛清するのを止められず、太祖の第四子・燕王(えんおう)は朝廷の罠をかわして反撃に転ずる。運命に操られ、覇権を競い闘う甥と叔父!文豪・幸田露伴の名作がさらなるエンターテインメントとして蘇る!
togetter.com/li/986379にもうひとつ。 同じく歴史小説家だけど、「資料にないことは書かない」を司馬より徹底させたとされるのが吉村昭氏。(司馬小説に批判的だったともいう) 氏がその調査法などを書いた新書「史実を歩く」は、何を基にして書いたかの裏話が面白い。
2016-06-12 07:17:33d.hatena.ne.jp/koumichristchu… 1: …『生麦事件』に、島津久光の行列が生麦村にさしかかったときの場面を描くくだりに次のようなところがある。 「馬上の四人が帽子をかぶっているのがかすかに見え、外国人のようであった。先払いの後につづく駕籠のかたわらを歩く徒士が、…
2016-06-12 07:24:112 …駕籠の中に声をかけ、先導役の海江田武次が身を乗り出し、前方に眼を向けた。馬も人も、陽炎にゆらいでいる。」 この「陽炎にゆらいでいる」という一句を書くために、吉村さんは現場検証をし、その日の天候を記した史料にあたった。そして、文久二年八月二十一日、この時刻には…
2016-06-12 07:24:553: …(今でいえば神奈川県鶴見区の)生麦では陽炎が立っていたにちがいないと推断して「馬も人も、陽炎にゆらいでいる」と書いたのである。この本だけでなく、吉村さんの作品のひとつひとつ、いや一行一行は、こういう裏づけ作業を経ている…
2016-06-12 07:26:10吉村昭追加 『・歴史小説の会話で当時の人の話し言葉を再現してみようということは、所詮無理なのである。それで私は、少しのためらいもなく歴史小説の会話は標準語を使う。全くのお手上げという諦めによるもので、当時の時代の臭いというものを加味するだけで精一杯なのである』
2016-06-12 08:03:05「・私は記憶の頼りなさを感じ、一つの史実には複数以上の証言を得るようにつとめ、さらにそれを公式記録によってたしかめることを繰返した。」 blog.goo.ne.jp/shunsuke-ayuka…より
2016-06-12 08:04:21歴史上の人物の「イメージ史」過去記事・まとめ
そうだ、togetterに追加用資料 歴史的人物の「イメージ史」的なことを追った過去まとめやブログ記事。 明智光秀は「常識的、良識的な保守派」というイメージの真偽について - Togetterまとめ togetter.com/li/523680
2016-06-12 07:48:132:togetterに追加用資料 歴史的人物の「イメージ史」的なことを追った過去まとめやブログ記事。 歴史上の人物の”パブリック・イメージ”を確立させたフィクション史について~明智光秀を例に【創作系譜論】 - d.hatena.ne.jp/gryphon/201306…
2016-06-12 07:49:033:togetterに追加用資料 歴史的人物の「イメージ史」的なことを追った過去まとめやブログ記事。 (続報)「美の世界で秀吉と戦った千利休」というパターンの元祖は野上弥生子「秀吉と利休」か【創作系譜論】 - d.hatena.ne.jp/gryphon/201306…
2016-06-12 07:49:334:togetterに追加用資料 歴史的人物の「イメージ史」的なことを追った過去まとめやブログ記事。 「千利休の描かれ方の歴史」さらに続報。元祖は海音寺潮五郎? そしてさらにその前史が・・・【創作系譜論】 -d.hatena.ne.jp/gryphon/201306…
2016-06-12 07:50:03追加 ラノベや「なろう」系並みに、時々はっちゃけてる司馬遼太郎…からの~隆慶一郎話 - Togetterまとめ togetter.com/li/969361 @togetter_jpさんから
2016-06-12 08:07:14そう聞いて読み直すと「そりゃそうだよね」、となる(笑)。だけど、それが数千年積み重ねた中国史書の魅力。 / “「中国の史書は『会話部分は創作可。そこが腕の見せ所』という了解があった」という話(高島俊男) - 見えない道場本舗” htn.to/tn1X7X
2016-06-15 08:49:42