昭和の「超音波リモコンカラーテレビ」で懐かしの映像を楽しむ22歳にレトロ家電愛を聞いた
レトロ家電を愛するあまざけ(@panacolorTH20)さんがTwitterに投稿したあるテレビが、話題になっている。
謎メーカーで流行った
ナショナルが1972年に送り出した
_人人人人人人人人人人人_
> ナショナル <
> 超音波リモコン <
> カラーテレビ <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ https://t.co/MPx65i2YvN
— あまざけ (@panacolorTH20) 2022年5月5日
あまざけさんがオークションでこの度入手したのは、「ナショナル(National)」(現Panasonic)の超音波リモコンカラーテレビ!
薄型が主流である現在のテレビと比べると、その存在感はハンパない。なにしろテレビの上部を棚として利用できるくらい奥行きがあるのだ。昔懐かしい木彫りの熊や金の杯を置くあまざけさんのセンスも、素晴らしいのひと言である。
あまざけさんの投稿を見たTwitterユーザーからは「昔ばあちゃん家にあった!リモコンテレビ! 」「現役なの?!明治末期生まれの祖父が相撲を見ていたような気がします(昭和時代) 」と、驚きとなつかしさの混ざった声が寄せられた。
あまざけさんは、平成生まれの現在22歳。世代を超えてこのテレビを入手した経緯を聞いてみた。
一目惚れから4年かかって入手した
こちらのテレビを手に入れた経緯を教えてください。
インターネットの画像サイトで、古いナショナルのテレビカタログを見て「一目惚れ」してしまったのがきっかけです。
オークションサイトをにらめっこし続けて丸4年、ついに出品されているのを発見し、即落札しました。
いくらで落札したのでしょう?
落札価格は1100円で、送料が5000円でした。
このテレビが発売された1971年当時の価格は16万9800円で、現在の基準で換算するとおおよそ50万円くらいの価格帯の高級テレビのようです。
レトロ家電に興味を持ったきっかけを教えてください。
私が生まれて初めて口にした言葉が「でんき」だったそうです(笑)。
言葉が話せるようになってから両親や祖母から電器関係の言葉を教えてもらい、そのころには電器関係に興味を抱いていました。
「スピーカーはなぜ鳴るのか?」
「あの掃除機の音はどんな音?」
3歳の私の質問に困っている両親の顔が今でも忘れられません。
幼少期の頃、私にとってのアミューズメントパークは電器屋さんでした。
ブラウン管に流れる『およげ!たいやきくん』に涙
このテレビに映像を映すことはできるのでしょうか?
黄白赤ケーブルやHDMIケーブルがまだない時代のテレビのため、古いビデオデッキや「RFコンバータ」という機械を通じてDVDやBDの映像を映す形になります。
任天堂のファミコンの「RFモジュレーター」という周辺機器を改造して使う手もありそうです。
↓リモコンでスイッチオンした様子
この古いナショナルのテレビは
「超音波リモコン」で
電源やチャンネルを操作できます!
...超音波。つまり高い周波数の音なら
なんでもOKというワケで。。。汗 https://t.co/IOBBfrzyvl
— あまざけ (@panacolorTH20) 2022年5月5日
あまざけさんは、さっそく前述の方法で懐かしの名曲『およげ!たいやきくん』の映像を流すことに成功したそうだ。
実際に映像を映した感想は?
『およげ!たいやきくん』がブラウン管に映った瞬間、思わず感動の涙をこぼしました。
小学4年の時に、母方の祖母からナショナルのポータブルレコードプレーヤーと共にもらったレコード盤が『およげ!たいやきくん』だったためです。
「昔大ヒットしたんだよ〜」という話を祖母からよく聞いていて、昭和カルチャーやアニメを研究している私の出発点でもあります。
あまざけさんが考える、このテレビの一番の魅力を教えてください。
一言で表すなら 「愛されイケメン」です。
木製の重厚なボディにクッキリ鮮明に映る画面。
18cmスピーカーが2つもついてるし、当時としては珍しいリモコンもついているものの、くしゃみや高い音で簡単にチャンネルが変わってしまう。そんな、少しお茶目な部分があるのが何とも昭和家電らしく、愛おしいです(笑)。
あまざけさんの言葉は、昭和レトロ家電への愛があふれていた。引き続き「愛されイケメン」が映し出す映像や新たな昭和レトロ家電を見たい方は、あまざけさんのアカウント(@panacolorTH20)をフォローしてはいかが。