「コオロギの餌を人間が食べればいいのでは?」大豆カスから豆腐を作ってみた人のチャレンジ精神がすごい
コオロギをはじめとする“昆虫食”が注目される中、コオロギの飼料にも使われる「大豆カス」を加工して食べてみた人のツイートが反響を呼んでいる。
「コオロギの餌の大豆やトウモロコシを人間が食べれば良い」
てお話が出ていました。
なのでやってみましょう。
飼料用大豆カスです。
(肥料用って書いてあるな……) https://t.co/xW6jzoDmbK
— みなせ ★C102不参加 (@Ton_beri) 2023年2月26日

投稿したのはTwitterユーザーのみなせ(@Ton_beri)さん。「コオロギの餌の大豆やトウモロコシを人間が食べれば良い」という話を聞いて、実践してみようと思ったそうだ。
手作り豆腐の製造工程は次の通り。
1、大豆カスを家庭用粉砕機を用いて粉状にする
めっちゃ粉が舞いますね。
コレ吸い込むとアレルギーになりそうなので、換気をよくして、マスクをつけて作業します。
脱脂大豆は50%はタンパク質であり、タンパク質の粉塵を肺に吸うとかは、直感的にやばそうなので。 https://t.co/qQ23C4plGc
— みなせ ★C102不参加 (@Ton_beri) 2023年2月26日
2、大豆カス粉を1Lの水につけ1時間置き、豆腐用大豆カス粉汁を作る
豆腐用大豆カス粉汁
論文には「大豆カス豆腐は色が悪い」って書かれてたけど、確かに色が悪いですね
まるでコーヒー牛乳みたい https://t.co/PmYRe1jkXR
— みなせ ★C102不参加 (@Ton_beri) 2023年2月26日
3、できた汁を700ccの沸騰したお湯に少しずつ入れながら、再度沸騰させる
4、布で濾して豆乳とおからに分離し、豆乳ににがりを入れおぼろ豆腐を作る
ちなみに味の方は……
すこぶる美味い!!!!!
おぼろ豆腐って奴ですね。
コレはマジで美味い。
家畜の餌から作ったとは思えない美味しさです。 https://t.co/MmKbbpsi34
— みなせ ★C102不参加 (@Ton_beri) 2023年2月26日

5、おぼろ豆腐をざるにあげれば“大豆カス豆腐”が完成

常人にはなかなか思い至らない、チャレンジングな試みを行った経緯をみなせさんに詳しく聞いてみた。
「珍しいものを調理して食べる」という趣味があった
飼料用大豆カスでお豆腐を作ろうと思ったきっかけは?
もともと私には珍しいものを調理して食べるという趣味があり、「戦時中や終戦直後に大豆カスを食料にしていた」「大豆カスから豆腐を作るという論文が出ている」「味噌や醬油の原料として大豆カス(脱脂加工大豆)が使われている」などの知識を持っていました。
以前から何かに使おうと大豆カスを何kgか買っていたため、今回飼料用としての大豆が話題になっていたので、やってみようと思った次第です。
ここでおさらい
Q
大豆カスとはなんですか?
A
丸大豆を有機溶媒に浸し、圧搾して油を搾り取った後の残りカスです。飼料や肥料、味噌醤油などの食品に使われます。原材料に「脱脂加工大豆」と書かれている物と、同じものです。
……すでにみんな、大豆カスを食べてるんだぜ?
ってお話。 https://t.co/yGGpygvJVH
— みなせ ★C102不参加 (@Ton_beri) 2023年2月26日

通常の豆腐と比べ味に違いはありましたか?
市販のものと比べてやわらかくクリーミーで、「ゆるめの豆乳生クリーム」 や「豆乳クリームチーズ」に近い味わいがしました。
鰹節とか薬味と醤油で頂きますね!! https://t.co/6BqOnzTXh8
— みなせ ★C102不参加 (@Ton_beri) 2023年2月27日

実際に作ってみた感想は?
大豆カスは丸大豆と比べて溶出たんぱく質が少なく、にがりを入れた際に固まりづらかったため、やわらかくなってしまったと思われます。また家庭用粉砕機で粉砕したので粒度が荒かったようで、もっと細かく砕けばおからが残らず重たい豆腐がを作れると思います。
豆乳とオカラができました!!
……豆乳が薄く、思った以上にオカラが多い。
つまりコレは、タンパク質があまり溶け出してないということで、脱脂加工の工程で、多くのタンパク質が不溶性になってしまったと言う事ですね。
悲しいねぇ。 https://t.co/GNcwvTTkpu
— みなせ ★C102不参加 (@Ton_beri) 2023年2月26日

今回、新たに発見したポイントはありますか?
豆乳を作る前に粉砕せず、普通の豆腐のレシピと同じように水に浸してから煮て潰す方法だと、異なる味になる可能性があると思われます。
次回は「インジョコギ」という、主に北朝鮮で食べられている、大豆カスを使って作る肉の代用品にチャレンジしてみたいと考えております。
インジョコギのように薄く伸ばしてみた
インジョコギは、おそらく一度水分を多めにして、タンパク質に水分を溶出たせてから、焼くなり乾かすなりして固めていると思われるので、今回は水が少なすぎたような気がします。 https://t.co/ycwuTwX9Rd
— みなせ ★C102不参加 (@Ton_beri) 2023年2月26日

みなせさんによる、あくなき食の探求はまだまだ続きそうだ。
(※もちろん、みなせさんがあくまでもご自身の豊富な経験に基づいて自己責任の範囲でやっていることなので、よい子は迂闊に真似してみようと思ってはいけません!)