『Pokémon Sleep』をキャンプしながら体験したら「ポケモン×睡眠」の新感覚なエンタメ性に感動した

眠る時間が楽しくなるぞ!
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ポケモンの新作スマホゲームPokémon Sleep (ポケモンスリープ)が2023年7月下旬にリリースされる。その名の通り「睡眠」をテーマにしたゲームだ。

Togetterオリジナル記事編集部は、リリースに先駆けて7月11日~12日に開催されたメディア向けの先行体験イベントに参加してきた。そして、その内容がすごかった。ゲームを一足先に体験できるだけでなく、なんと「1泊2日のキャンプ」がセットだった。・・・なぜ???

いざ参加してみたら「『ポケモンスリープ』の楽しさをはじめて体験する機会として、これほどぴったりなイベントもない!」と膝を打つ内容だった。ゲームの紹介とともに、ユニークな体験会の様子をお伝えする。

また本記事後半にはゲームをプレイする上で気になるポイントをQ&A形式でまとめてあるので、リリースされた後に読む方は、こちらも参考にしてみていただければ幸いである。

睡眠をエンタメ化する初の試み

『ポケモンスリープ』は「朝起きるのが楽しみになる睡眠ゲームアプリ」というコンセプトで開発された、プレイヤーの実生活での睡眠と連動するゲームだ。

非常にざっくり概要を説明すると、就寝前にスマホ(やアプリに連動するデバイス)を枕元に置いて、「睡眠時間の長さ」「睡眠の種類」「規則正しさ」といったデータを計測、その結果に応じてアプリ内でポケモンたちを集めたり、育成したりすることができるというもの。

これまでポケモンシリーズでは「主に起きている時間に遊ぶゲーム」が数多くリリースされてきたが、「寝ている時間」がメインになる作品は今回が初。「睡眠をエンタメ化する」という新しい領域へのチャレンジなのだ。

カビゴンを育てながら「ポケモンの睡眠」を研究する

舞台は、シリーズでも屈指の人気を誇る”いねむりポケモン”の『カビゴン』がたくさん生息する島。

寝ることが大好きでおなじみのカビゴン(画面中央)

その島で「ポケモンの睡眠」を研究している『ネロリ博士』というキャラクターの案内のもと、カビゴンを育てたり、カビゴンが持つ『ねむけパワー』という特殊な力に引き寄せられてきた他のポケモンたちが寝ている様子を観察したりしながら研究を進めていくというストーリーだ。

どことなくカビゴンに似ているネロリ博士

『ポケモンスリープ』における主な目的は「カビゴンの育成」「ポケモン寝顔図鑑の完成」である。

プレイヤーの睡眠計測データを蓄積していくことで、カビゴンが持つ『ねむけパワー』が増幅していく。カビゴンの育成が進むと、カビゴンの周りに眠りにやって来るポケモンの種類やレアリティも変化していく。

つまり、カビゴンを育て、ポケモンの寝顔を収集していく作業を繰り返すことでゲームが進んでいくわけだ。

1週間かけてカビゴンを育てていくサイクル

『ポケモンスリープ』では1週間の始めにカビゴンと出会い、睡眠計測を7日かけて継続する中でカビゴンの『ねむけパワー』を増やしていく。カビゴンの『ねむけパワー』が大きくなるごとに、レアなポケモンに出会えたりする確率が増えていく。

つまりカビゴンを育てるためには、1日単位の睡眠の内容だけでなく「睡眠のサイクル」をしっかり確立することで、より効果的にゲームを進めることができるわけだ。

カビゴンをしっかり育てると、週の後半でレアなポケモンに出会えたりするかも

具体的なプレイの流れは、体験会のレポートともにご紹介しよう。

広大な自然に囲まれて『ポケモンスリープ』の世界観を体験

体験会は、新潟県三条市にある「Snow Peak HEADQUATERS」というキャンプ場で行われた。

ああ素晴らしき自然

ポケモンスリープのプレイは「寝ること」がメインなので、体験にあたっては一定時間以上寝ることが必須となる。そこで「せっかくならポケモンスリープの舞台の島のような、自然豊かな環境でプレイを体験してもらおうじゃないか」という趣向で、キャンプ場での体験会を行うことになったそう。なんと粋なはからいだろうか。

キャンプ場は、なだらかな丘が広がる緑豊かなスポット。ただ突っ立っているだけで、忙しい毎日のストレスが空気中に溶けていくような解放感である。

『ポケモンスリープ』の開発に携わったスタッフの皆さんによるゲームのチュートリアルを受けたあと、BBQを楽しみ、キャンプ場併設の素晴らしいSPA施設でゆったりと過ごすなどして日中の疲れを癒した。

美味しいお肉を食べ
焚火を見ながらアイスを食べ
素晴らしいSPAに入るなどした

プレスイベントとは思えない歓待っぷりに「これ寝て起きたら『ドロバンコ(うさぎうま※ポケモン)』になってて、そのままロケット団に売り飛ばされるんじゃないか」とやや心配になるレベルである。

※「兎馬」はロバの別名

お風呂を出るころにはこの仕上がり

普段の睡眠習慣がモロに影響する

そして、いよいよやってきた就寝時間。『ポケモンスリープ』では、睡眠時間の長さを『睡眠スコア』という軸で評価する。睡眠スコアは100点満点評価で、睡眠時間を長く確保できるほどスコアが上がっていき、カビゴンの育成に有利な結果をもたらすのだ。

「よっしゃ、しょっぱなからハイスコア叩き出しまっせ!」ということで21時に就寝。こんなに早い時間に寝るなんて、小学生の時以来である。

テントで寝るのも小学校の時以来でドキドキする

しかし。日中は活発に動き、美味しいごはんをたっぷり食べ、SPAで心も体も癒えており、これでもかというほど万全な「寝る体制」が整っている。実際、激烈に眠い。

「なるほど、この状態を作るためにキャンプを・・・!」

と腑に落ちたところで、すぐ眠りに落ちた。

睡眠スタート画面もカワイイ

ところが、3時間後くらいに異変が起きる。

「ねっ、眠れん!!!!!!!」

実は私、恥ずかしながら普段はかなり不規則な睡眠生活を送っている。深夜遅くまで起きて、ようやく寝始めても数時間で起きてはお手洗いに行ったりおやつをつまんだりして、一息ついてまたベッドに戻る…といった暮らしを続けてきた。睡眠時間の総量も5~6時間くらいがデフォルトである。

夜のキャンプ場の静けさと暗さってもう凄いんだこれが

そんな普段の習慣があだとなってか、テントの中でも3時間くらいで覚醒しちゃったのだ。さらに、ここは生活音がない自然の中。いつもより聴覚が鋭くなり、虫の声、風の音、他のテントにいる人たちが動く音などがクリアに耳に入って来る。いけない、お手洗いにも行きたくなってきたぞ。でもテントからちょっと歩くしどうしよう…。

そんな葛藤とともに幾たびも寝返りを打ちながら「あぁ、ずいぶん前から『しっかり眠る』って習慣が失われていたんだな」と痛感した。

しかし今回は「しっかり眠る」がミッションである。いつもなら、そのまま起きてスマホとか見たくなってしまうところ、ぐっとこらえて愚直に寝る努力をした。

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