ステージで踊っても形が崩れない秘密は…アイドルのスカートには2.1kgの重さとプロの技術が詰まっていた
ふんわり広がった形を保つアイドルのスカート衣装。その構造の内側を紹介する動画がX(Twitter)で注目されている。
着せつけ動画です🎀
実はスカートの中にはこんなものが入っていました。ちょっと重いですが、ダンスをしてもスカートの形状は崩れません👍 https://t.co/UNn2PduJIh
— DATTO (@DATTO_no_gotoku) 2023年9月6日




動画を投稿したのは、アイドルや俳優たちのステージ衣装を手掛ける「衣装制作アトリエDATTO」を営むDATTO(@DATTO_no_gotoku)さん。
動画に登場しているのは、アーケードゲームやアニメになった『キラッとプリ☆チャン』の主人公・桃山みらい役の声優、林鼓子さんのライブステージ用衣装だそう。
ダンスをしてもシルエットが崩れないスカートに仕上げるため、まず土台となる白いスカートにひだのシルエットを作り出すパニエのパーツを一つ一つ繋げていく。その上に衣装として見える部分のピンクのスカートを被せ、土台の輪郭に沿うよう、こちらも土台のスカートに一つ一つ手作業でくっつけているのだ。
可愛らしい衣装の下にこんな複雑な構造があったとは!
動画を見た人からも「服飾技術と造形技術の合わせ技凄い!!!」「キューティちゃんのスカートってこうすれば現実的にも再現出来るものなのね」といった感嘆の声が相次いだ。

こちらはプリティーシリーズ「キラッとプリ☆チャン」の主人公・桃山みらい役の声優林鼓子ちゃん着用の、作品ライブ用のステージ衣装です!(2018年制作)
現在はプリマジ(アーケード筐体)とアドパラ(アプリゲーム)が動いているのでこれからもプリティーシリーズを宜しくお願いします🎀 https://t.co/DdfwKtbkD1
— DATTO (@DATTO_no_gotoku) 2023年9月6日

普段見ることのないステージ衣装の内側を見せてくれたDATTOさんに、制作の裏側を聞いた。
セッティングにかかる時間は6分半
ひだを表現するためにどのような試行錯誤がありましたか?
とにかく試作を作っては直し作っては直しで、サイズ感やボリュームなど良いバランスを探していく感じです。
完成したときは(モデルとなったキャラクターの衣装の)再現率の高さに自分でも「これは原作そのままだな」と思いました。 とってもお気に入りの衣装なので今回動画にしました。
スカートはどのくらいの重さがありますか?また着るのにかかる時間は?
量ったら、2.1kgでした。
着付けるときはパニエもすべて合体した状態で着てもらうので、 袖を通してファスナーをあげて首の後ろを留めるだけなので、30秒くらいです。
動画にあるように、パニエをスカートに合体させて一個ずつ装飾パーツをつけて…とセッティングするのにかかる時間は6分半ほどでした。
ステージ衣装を制作される中で、楽しいと感じること・苦労することは?
楽しいことは、ステージ衣装特有の派手な生地をたくさん扱えることや、作った衣装をまとったアイドルたちがステージでキラキラしているのを見られることです。 制作に関しては基本的に全て楽しいです。
苦労するのは、納期や予算との戦いですね。
夢のように可愛く揺れるスカート、”可愛い”の舞台裏には、頭の下がる努力と職人業が秘められていた。