無人のトラックからクラクションが聞こえたら「怖がらずにすぐ荷台を開けて」注意喚起の理由とは
停車中のトラックから不自然なクラクションが聞こえたら、すぐに荷台を開けたほうがいい。そんな注意喚起が、X(Twitter)で注目を集めている。
これは義務教育に含むべきと思っているのですが誰も乗っていない停車中のトラックがクラクションを鳴らし続けていたら怖がらないで直ぐに荷台を開けてあげて下さい。中に人が閉じ込められているのかも知れません。これは知っておいて下さい。 https://t.co/1AM9EFdkK1
— 商用車メーカーの中の人 (@trucknakanohito) 2023年9月29日
荷台を開けたほうがいい理由は「荷台に人が閉じ込められている可能性がある」から。トラックの荷台内部には、クラクションと連動する緊急用のブザー装置が設置されている場合がある。
たとえば運転手が荷台で作業していたら扉が閉まり、閉じ込められてしまった時などに、外部に危機を知らせるため、荷台のブザー装置からクラクションを鳴らすケースがあるのだ。
この知識を投稿したのはトラックやバスの製造メーカーに勤めているという、商用車メーカーの中の人(@trucknakanohito)さん。普段から商用車に関する豆知識などを発信している。
一見無人に見えるのに、クラクションが鳴っているトラックを見かけたら「怖がらないで荷台を開けてほしい」と、商用車メーカーの中の人さんは注意を促している。
X(Twitter)ユーザーからは「初めて知りました」「命に係わることだから広く周知されると良い」といったコメントが寄せられている。中には「(似たようなシチュエーションに)出くわしたことある」「慌てて扉を開けたら中の人は無事だった」など、自身の体験談を語る反応もあった。
商用車メーカーの中の人さんから、クラクションによるSOSの詳しい仕組みや、外の人が見つけた時の対応などについて詳しく話を伺った。
荷台は誰でも簡単に開けられる
トラックの荷台からSOSを出すのはどんな時ですか?
閉じ込められたら命に関わるので、すぐにSOSを出します。
クラクション以外の方法ですと、物理的に荷台の内側から叩いたり、携帯で110番にかける対応が考えられます。
非常ブザーはどのトラックにも搭載されているのでしょうか?
冷凍車は標準装備としてついていることが多いです。冷凍機能のない普通のトラックは、非常ブザーがついていないものもあります。
商用車メーカーの中の人さんは、投稿で「見かけたら怖がらないで荷台を開けてください」と伝えているが、一般の人が実際にその場面に遭遇したら、どのように開ければ良いのだろうか?
一般的なトラックの荷台の開け方を教えてください。
左右それぞれの扉にロックがあり、それを回して持ち上げれば開きます。少し力がいりますが、誰でもできると思います。
クラクションを鳴らし続けるトラックを見かけても、そのまま通り過ぎてしまう人は多いかもしれない。だが、そのクラクションには人命が懸かっている可能性がある。
「もしかして」と感じる場面に出くわした時は、怖がらず、できる範囲で行動したいところだ。