無人のトラックからクラクションが聞こえたら「怖がらずにすぐ荷台を開けて」注意喚起の理由とは

知らないとわからないSOS
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停車中のトラックから不自然なクラクションが聞こえたら、すぐに荷台を開けたほうがいい。そんな注意喚起が、X(Twitter)で注目を集めている。

荷台を開けたほうがいい理由は「荷台に人が閉じ込められている可能性がある」から。トラックの荷台内部には、クラクションと連動する緊急用のブザー装置が設置されている場合がある。

たとえば運転手が荷台で作業していたら扉が閉まり、閉じ込められてしまった時などに、外部に危機を知らせるため、荷台のブザー装置からクラクションを鳴らすケースがあるのだ。

この知識を投稿したのはトラックやバスの製造メーカーに勤めているという、商用車メーカーの中の人(@trucknakanohito)さん。普段から商用車に関する豆知識などを発信している。

 

ブザーの一例。荷台の後方に備え付けられることが多いそう(画像提供:商用車メーカーの中の人さん)

一見無人に見えるのに、クラクションが鳴っているトラックを見かけたら「怖がらないで荷台を開けてほしい」と、商用車メーカーの中の人さんは注意を促している。

X(Twitter)ユーザーからは「初めて知りました」「命に係わることだから広く周知されると良い」といったコメントが寄せられている。中には「(似たようなシチュエーションに)出くわしたことある」「慌てて扉を開けたら中の人は無事だった」など、自身の体験談を語る反応もあった。

商用車メーカーの中の人さんから、クラクションによるSOSの詳しい仕組みや、外の人が見つけた時の対応などについて詳しく話を伺った。

荷台は誰でも簡単に開けられる

トラックの荷台からSOSを出すのはどんな時ですか?

閉じ込められたら命に関わるので、すぐにSOSを出します。

クラクション以外の方法ですと、物理的に荷台の内側から叩いたり、携帯で110番にかける対応が考えられます。

非常ブザーはどのトラックにも搭載されているのでしょうか?

冷凍車は標準装備としてついていることが多いです。冷凍機能のない普通のトラックは、非常ブザーがついていないものもあります。

商用車メーカーの中の人さんは、投稿で「見かけたら怖がらないで荷台を開けてください」と伝えているが、一般の人が実際にその場面に遭遇したら、どのように開ければ良いのだろうか?

一般的なトラックの荷台の開け方を教えてください。

左右それぞれの扉にロックがあり、それを回して持ち上げれば開きます。少し力がいりますが、誰でもできると思います。

トラックの荷台を後ろから見た画像(画像提供:商用車メーカーの中の人さん)

クラクションを鳴らし続けるトラックを見かけても、そのまま通り過ぎてしまう人は多いかもしれない。だが、そのクラクションには人命が懸かっている可能性がある。

「もしかして」と感じる場面に出くわした時は、怖がらず、できる範囲で行動したいところだ。

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