ベルリンの日本食スーパーが「もはや日本」にしか見えない品ぞろえ!独在住の人にお店の様子を聞いてみた

値段がちょっとお高くても「日本が身近にあること」に意味がある
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ドイツのベルリンに日本食スーパーが新しくオープンし、現地に住む人が歓喜している様子がX(Twitter)に投稿された。

ベルリンの日本食スーパー
日本のスーパーと変わらない充実したカップ麺の棚

ドイツに住む日本人のSuzukiさん(@suzukiberlin)が訪れたのは、ベルリンの中心街にオープンした日系食品店「Japan Plaza」。

日本でおなじみの食品や惣菜が販売されているようで、投稿された画像にはカップ麺や箱アイス、お酒などの商品が陳列された様子が写っている。ちなみに「マルちゃん 赤いきつね」の値段を見ると、3.90€(約623円)とあり、価格は日本で買うよりお高めのようだ。

ベルリンとは思えないほど日本の商品に溢れたお店を堪能したSuzukiさんは「日本帰らなくてもいんじゃね?」とコメントしている。

日本でお馴染みの箱アイスも買える

投稿を見たユーザーからは「パッと見、普通に日本のスーパーの陳列棚に見えますねぇ」「もはや完全に日本」など感心する声が寄せられている。

Suzukiさんに、ベルリンの日本食スーパーへ行った感想や現地に住む人の反応など詳しく話を聞いた。

日本人同士で「あそこ行った?」と話題に

「Japan Plaza」を訪れた感想はいかがでしたか?

16年ベルリンに住んでいますが、渡独した当初は、日本の食材といえば近所の怪しげなアジアンスーパーで「Shinode(日の出)」というお米や「出前一丁」の袋麺などが売られているくらいでした。

ベルリンは日本人が多いものの、日本企業がほとんど存在しないので、いわゆる駐在員はほぼ皆無です。そのため、今まで日本のチェーンストアや系列店などの進出はだいたいスルーされてきました。

しかしドイツで日本ブームが起きていることもあり、いきなり規模の大きい日本関連のお店が開店し、非常に驚くとともに嬉しく思っています。

Suzukiさんの周囲ではお店の評判はいかがですか?

ドイツ人でお店を訪れた知り合いはまだいませんが、日本人同士だと会う度に「あそこ行った?」と話題になります。

投稿の1週間後に再度お店へ行ったのですが、週末の夕方だったので非常に混雑していて、麺類を中心に商品が売り切れていました。野次馬気味の人たちも多かったようです。

面白かったのは、「リラックマ」のお箸を持ったドイツ人の女の子が「ねぇパパ~、コレ買っても良い?」と聞くと、父親から「毎日使うものじゃないし、ファンシーな気分で欲しいだけでしょ、戻しなさい」と言われていました。

その家族はしばらく買うものがないか探していたようですが、結局一般的なドイツのスーパーでも売っている「日清焼そば」の袋麵を買っていて「なんでやねん!」と、一人心の中で突っ込みました(笑)。

売っていて嬉しかった物や印象深い商品はありましたか?

実はほかの店で買える商品も多く、また他店に今までなかったものでも値段が高すぎてバリューを感じない部分はありました。しかし、(こうした食材が)ベルリンに「一切無い」より「高くてもある」ことが大事だと思います。

そんな中で自分が一番ズビビッときたのは、生のミョウガ! ミョウガはドイツでほぼ見たことがなく、自分で苗を持ってきて栽培しようかと思っていたくらいでした。

また、気の利いた調味料、唐揚げや天ぷら、餃子を簡単に料理できる粉系食材、うま塩ダレ、冷凍の日本野菜などは他の日本食スーパーで見たことがなかったので印象的でした。

あとは、一升瓶の焼酎! 本格焼酎の品揃えが圧倒的に良いです。日本酒もさまざまな品揃えがあり、冷蔵ケースでドア5枚分ありました。ドイツでは日本酒がブームですが、焼酎はまだそれほど普及していないので、焼酎好きの自分には嬉しかったです。「明るい農村」一升瓶が65€ほど、「赤兎馬(せきとば)」四合瓶が37€となかなかの値段ですが、「黒霧島」が25€だった時代を考えると全然買えます(笑)。

ベルリンの日本食スーパー
日本のお酒が充実している
ベルリンの日本食スーパー
これだけあれば、日本が恋しくならない?

品揃え豊富な日本食スーパーがベルリンにオープンしたことは、現地に住む日本人にとって朗報だったことだろう。故郷の味が身近に「存在している」ことが、現地に住む邦人の心を支えていることが伝わるお話だった。

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