フランス料理で幅広く使われる「フォンドヴォー」を丸くケーキ状に固めた画像がX(Twitter)で話題となっている。
綺麗なケーキだろ…?フォンドヴォーなんだぜこれ… https://t.co/JH8TmdIuyL
— フランス料理ロドゥラ (@laudelacuisine) 2023年11月26日
フォンドヴォーは、仔牛の骨や肉を香味野菜などと煮詰めて作った出汁(だし)のこと。フレンチシェフのロドゥラさん(@laudelacuisine)さんが投稿した画像に写るのは、のフォンドヴォーをケーキ型に冷やし固めたものだ。
きれいに8等分されたフォンドボーは濃い茶色かがっていて、チョコレートケーキのようにも見える。ロドゥラさんも「綺麗なケーキだろ…?」とコメントしているが、確かにフォンドヴォーだと言われなければ、本物のケーキだと信じてしまいそうだ。
Xユーザーからは「気の利いたチョコスイーツと見間違うところでした」「羊羹に見えましたw」など、見た目で勘違いした人のコメントや「フォンも脂も綺麗でレベルたけぇ」「きっちり丁寧にお仕事されてる事がよく分かります」など、そのフォンドヴォーの仕上がりに関心する声が寄せられた。
ロドゥラさんに、固形のケーキ型フォンドヴォーを作った経緯やレシピのこだわりについて伺った。
うまく作るには仕込みが重要
普段からケーキの形にして保存しているのでしょうか?
普段は、四角いバット(容器)で固めて小分けしているのですが、今回はたまたまバットがなかったので鍋で固めて取り出したところ、丸くてきれいになったためケーキ型にカットしてみました。
本当になんとなくでやったので、思ったよりも反響があって驚いてます。
フォンドボーを作る際のこだわりを教えてください。
材料はごく一般的なもので、仔牛の骨やすね肉、タマネギ、ニンジン、セロリ、ニンニクなど使用します。
ただ、適当に鍋に入れて煮出せば良いというものではなく、(お肉の)余分な脂や水分を抜いたり、綺麗に焼き色を付けたりと、しっかり下処理をしたうえで煮出すことで今回のフォンドヴォーのように煮詰めても透明感のあるクリアなフォンドヴォーを作ることができます。
フォンドヴォーはソースのベースとして使うものですが、フォンドヴォーが美味しくないとソースも絶対に美味しくならないので、仕込みには特に神経を使いますね。
フランス料理について伝えたいことはありますか。
フォンドヴォーに限らず、フランス料理の材料や出汁、ソースなどについて「名前は聞いたことはあるけど何かわからない」という人は多いと思います。
今回のような何気ない投稿が、フランス料理に興味を持っていただくきっかけになれば嬉しいですね。
一見するとケーキのようにも見えるフォンドヴォーは、手間暇をかけて丁寧に作られた結果生まれたものだったのだ。ロドゥラさんの投稿を気にフランス料理について興味を持った人は、さまざまなメニューの調理過程を調べてみると新たな発見があるかもしれない。