イエティのぬいぐるみにハートを撃ち抜かれる人続出!販売元に作り手も支える活動内容を聞いた

ひとつひとつ手づくりのイエティ
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「ネパール土産のイエティ人形」がX上で熱視線を浴びている。

並んで立つニコニコのイエティ

なんとも言えない表情とふわふわのフォルムが魅力的なこちらのぬいぐるみは、ネパールのヒマラヤ山脈に出現するといわれるUMA「イエティ」をかたどったもの。あるXユーザーが「ネパール土産にもらった人形が愛らしい」と投稿したことをきっかけに拡散され、一気に注目を集めた。

イエティは雪男のような恐ろし気な見た目をしていると言われるが、このイエティぬいぐるみはずいぶん穏やかな表情をしている。

フェアトレード商品としてネパールで作られているそうで、日本では国際協力NGOシャプラニール@shaplaneer)という団体が販売を担っている。

イエティになる前の羊毛
手作業でイエティに

SNS上で一躍注目の的となり、オンラインショップでも完売してしまったイエティ(2024年2月5日現在)。皆の心を惹きつけるこのデザインはどのように生まれたのか? 国際協力NGOシャプラニールさんにお話を聞いた。

オンラインショップでは4月に再入荷予定

ネパールの生産者と消費者を繋いでくれる、愛くるしい姿

イエティのぬいぐるみを販売することになった経緯を教えてください。

もともとネパールで作っていたマスコットに当時のフェアトレード事業担当者が惚れ込み、日本に紹介する形で販売が決まりました。

私たちのフェアトレード活動「クラフトリンク」では生産者の生活向上を目的として、1974年から南アジアの手工芸品を販売しています。日本で最初にフェアトレードを始めた団体ともいわれる長い歴史の中で、現地の文化や技術を感じられる手作業を通し、現地の文化を日本の皆様に伝えられる商品・ものづくりを大切にしてきました。イエティのマスコットもそのひとつです。

ヒマラヤ山脈に生息するとされるイエティは、ネパールの人々にとって鬼や妖怪といったちょっと恐ろしいイメージがありますが、このマスコットのイエティは癒し系で笑顔を生むデザインとなっています。この愛くるしい姿で生産者と消費者をつなげ、ネパールについて身近に感じていただきたいと思っています。

制作されている人たちについて教えてください。

手工芸品生産を通じた女性の収入向上を目指し設立されたネパールのフェアトレード団体のひとつ「ACP(Association for Craft Producers)」で丁寧にハンドメイドしています。

ACPには金属・ガラス・陶芸などの工房がありますが、特にフェルトの工房ではたくさんの「ほっこりかわいい」商品が集まっています。最近ではフェルトの指人形が人気商品です。

マスコットイエティの生産者の一人・アニタさんは朝4時半に起きて、12歳の息子の世話や生活用水の確保、ご飯の支度などの家事をこなしながら自宅で作業しているそうです。

ACPをはじめとしたフェアトレードの生産団体では労働環境をとても大事にしていて、彼女も自分に合わせた働き方で20年以上この仕事を続け、家計を支えています。 「イエティは作っていて楽しい! だんだんと完成してくると、話し出すのではないかと思えてきて可愛いです」と話してくれました。

シャプラニールでは他にどんな活動をしていますか?

今回、初めて私たちの活動や商品を知っていただいた方、そしてこれまで支援してくださっていた方からSNS上でこれだけ多くの反響をいただけて、本当に嬉しく思います。

シャプラニールは50年以上続く、貧困のない社会をめざして活動する国際協力NGOです。 バングラデシュ・ネパール・日本で、児童労働削減・防災減災事業・国内の多文化共生の取り組みなど活動を通じ、大きな支援団体や社会からの支援の手の届いていない取り残された問題の解決に向け活動を続けてきました。

私たちの活動は多くの方々の協力で成り立っています。イエティのようなフェアトレード商品をご購入いただくことはもちろん、お家にある不要なもの、本やCD、DVD、未投函のはがきや未使用・使用済み切手なども寄付の対象となり、活動の支えとなります。

「この商品かわいい~」「この本捨てるのもったいないな」という日常の中のふとした気持ちから、国際協力への一歩を踏み出していただけると嬉しいです!

書き損じ年賀状もOK

手づくりイエティの可愛いお顔に癒されると同時に、作り手を支えるシャプラニールの今後の活動にも注目していきたいところだ。

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書いた人
中野ようす

野生のフリーライター。本とお笑いを摂取し日陰で眠り、たまには濡れた犬の匂いが嗅ぎたい。Twitter:@nakano_books