リボルバー【すばるくん】

白色 @whiteeighter

1 最近お気に入りの千夏を呼び出して 一通り済ませた後 千夏「すばるくんは…？彼女、いない…の？」 彼女ってどっからを言うん？ 『…』 好きな女はいてる けど あいつが彼女かて聞かれたら 『……おらん』 千夏は不服そうな顔 #リボルバー

白色 @whiteeighter

2 その女はずっと手に入らんくて 気まぐれにやってきては またどこかへ行ってしまう やから俺はそいつに固執せんように いろんな女と関係を持っていた 千夏も同じやと思ってた 話聞いとったら…そばにおる男から大事にされとるやないか #リボルバー

白色 @whiteeighter

3 その男友達とやらは明らかに千夏に惚れてるし 千夏も自分では気づいてへんけど きっと… そんな女なんか抱いても後味悪いし その日以降会うことは無くなった ＿＿＿ それから数日後、仕事を終え自宅に戻ると 見慣れた靴が玄関にある #リボルバー

白色 @whiteeighter

4 「すばるー久しぶりー！」 『七海きてたんか』 「仕事が落ち着いてねー♪ あ、キッチン借りてます」 俺んちに置いてあるエプロンを身に付けて 楽しそうに料理してる (そのエプロンでなんぼほど…想像して……シたか) 『俺の分も作ってーや』 #リボルバー

白色 @whiteeighter

5 「ん、多めに作ってるから大丈夫だよ」 長い髪をひとつにまとめて 白いうなじが光ってる 触りたい衝動を抑えて 冷蔵庫から飲み物を取ることにした 「そーいえばさ、彼女できた？」 『出来てへん』 「あれ？違うんだ。洗面所にマスカラ置いてあったから」 #リボルバー

白色 @whiteeighter

6 そーゆうことしそうな女は… 『千夏やな笑』 わざとか天然か 気づかんかった俺も俺やけど 「ふーん？可愛い子？」 『まぁ』 出来上がった料理を並べていく腕を捉えて そのまま… なんて出来ひんけど 『このマスカラ？って絶対いるもんなん？』 #リボルバー

白色 @whiteeighter

7 「うーん…何本か持ってるだろうけどね。ディオールのだし無くしたら嫌かなぁ」 『ふーん』 連絡しといたるか 千夏に電話をかける ……中々出よらん 「もしもし……あっ、」 やっと出た 『あーお前忘れもんしてんで』 横『、どーも』 だれ？ #リボルバー

白色 @whiteeighter

8 何や知らんけど男が出た 『…？千夏は？』 横『ここにいてますけど。何か御用ですか』 めっちゃこいつ怒ってるやん 俺に敵意剥き出し…… ああ。 あれか千夏が言うてた男友達か！ そら悪いことしたな笑 『あー、いや化粧品？忘れてるから』 #リボルバー

白色 @whiteeighter

9 電話の向こうで２人が話す声が聞こえる 横『…あ、すんません。取りに行ってもいいですか？』 『ええけど…』 え？今から？ 横『ほな今から行かせてもらいます』 こいつが来んの？笑 横で千夏がごちゃごちゃゆうてる そして2人はすぐに現れた #リボルバー

白色 @whiteeighter

10 横『どーも迷惑かけてすみません』 その男が千夏に頭を下げさせてる 『なんなん保護者？笑』 千夏「もうっきみくん！私子どもじゃないんだからっ//」 『ん。これなんかええやつなんやって？ブランドの』 マスカラを手渡そうとしたら #リボルバー

白色 @whiteeighter

11 横からその男が代わりに受け取る 警戒心つっよ 『保護者やなくて番犬か』 横『は？』 睨まれたんやけど笑 横『千夏…さき車戻ってて』 「はーい…すばるくんばいばーい」 千夏がエレベーターに乗り込んで扉がしまる 横『どういうつもりなん？』 #リボルバー

白色 @whiteeighter

12 横『あいつのこと振っといて連絡してくるやなんて…』 『ふられたん俺やで』 横『はあ？』 『あいつなあ……まぁ兄ちゃんが焦らんでも。千夏はあんたのことを必要としてるやん』 横『…？』 『せやから俺身引いただけ』 「…すばる？」 奥から七海が呼ぶ #リボルバー

白色 @whiteeighter

13 「大丈夫？中入ってもらえば…？すみませんお話中に」 横『あ、いやすんませんこっちこそ。もう失礼しますんで』 あ…"こいつ千夏以外に何人連れ込んどんねん"って顔しとる笑 『…あれは俺のとちゃうねん』 横『…？』 『お前と一緒。俺のんちゃうけど…』 #リボルバー

白色 @whiteeighter

14 『俺の……大事な…ヤツや。 じゃーな、千夏によろしく』 千夏の番犬はよう分からんって顔して帰っていった しっかりせえよ…って俺も人のこと言えんか 「ごはん冷めちゃったよ？」 『あっためて♡』 「はいはい♡シャワー借りるね」 浴室へ消える七海 #リボルバー

白色 @whiteeighter

15 はあ…あいつの使った後のシャワーとか きっついなぁ 濡れた髪で シャンプーの香りさせて 俺のTシャツ着て 目の前を通る七海 限界ギリギリやで 「…？お先ー」 『…おう』 七海が食材買って料理たまに作ってくれる代わりに 俺は寝床を提供する #リボルバー

白色 @whiteeighter

16 そんな関係がずっと続いてた 大学ん時に仲良うなって 俺も七海も人見知りやったからか ２人でおることが楽やった いつから俺はこいつのこと女として意識しだんたんやろな… 思い出せないまま もう七海はベッドで丸くなって寝てる 俺はソファベッドを使う #リボルバー

白色 @whiteeighter

17 １回だけ昔、一緒に寝ようよなんて言われたな 襲わへん自信ないから 人と同じ部屋で寝られへんって理由にして誤魔化した 七海が俺のベッドを使った次の晩がもうあかんねん 同じシャンプー石鹸使てるはずやのに 七海の匂いでいっぱいのベッド #リボルバー

白色 @whiteeighter

18 俺の心も体も決壊寸前 いつこの引き金を引けばええ？ ……七海 はよ俺を選べ 俺がぶちかまして 受け止める女はお前しかおらん…… #リボルバー pic.twitter.com/rovH8P6AK6

拡大

白色 @whiteeighter

19 すばるがシャワーを終えリビングのソファベッドで寝息をたて始めた頃を見計らって 私は寝た振りから起きる 相変わらず綺麗な横顔… すばるは私のことどう思ってるんだろう こうやって泊まっても何も無い 部屋のあちこちに女の人の気配がするから #リボルバー

白色 @whiteeighter

20 そのうちの誰かが本命なのかな 今日来たらしい女の子は違うみたいだった あの子のことは抱いた？ 他の女の子は？ なんで私には指一本触れないんだろう 昔冗談っぽく、一緒に寝ようよって誘ってみたことがある 『あほか』 と一蹴され #リボルバー

白色 @whiteeighter

21 人と同じ部屋で寝れないからと言って 誤魔化された ……私に女としての魅力が足りないのかな すばるの寝顔を一通り堪能してから 私はまた寝室に戻る このベッドはすばるの匂いでいっぱいで まるですばるに包まれてるみたいで …安心する #リボルバー

白色 @whiteeighter

22 安心すると同時に 胸の奥がきゅうってなる いや子宮が？笑 すばるのことが好きなのに 知られたくなくて 仕事が忙しい振り 友達が多い振り モテる振り こんな浅はかな女、すばるは選ばない それでも関係を断ち切れない 偽り続ける私 #リボルバー

白色 @whiteeighter

23 朝起きてパンを焼いてコーヒーをいれる そう、いつもなら。 でも今日は何だか体が重い 「んー…」 『どないしたん』 「なんだろこれ」 『…？』 手首をつかまれて 額にすばるの手が触れた 『……熱あるんちゃうん』 熱…そうなのか #リボルバー

白色 @whiteeighter

24 熱出るの久しぶり過ぎて分からなった 「パン…すばる自分で焼ける？」 『アホなこと言うてやんとはよ寝ろ』 水だけ持ち込んでベッドに戻って横になる 耳をすましていると すばるが出ていったのが分かった 仕事かな… ぼんやりと天井を眺める #リボルバー

白色 @whiteeighter

25 昼頃ガチャガチャと扉を開ける音 「すばる…あれ？今日は仕事お昼まで…？」 熱でボーッとする頭で考える 『お粥とか買うて来たから食うか？あー自分んち帰って寝るんやったら送るし』 スーパーの袋を置かれて それだけでなんだか嬉しくて #リボルバー