【すみゆ忍＋α】ザ・ナイツ・オブ・ザ・ニンジャ #0【ニンジャ二次創作】

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「イヤーッ！」ハスカールがトドメの一撃を振り下ろさんとする時、グランドエールはほぼ無意識に掌を掲げた。その手には指輪！「ヌゥーッ！？」ハスカールが狼狽した！(((ここで死ぬ訳にはいかんのだ)))グランドエールは指輪に祈った。嗚呼、嗚呼！ゴウランガ！指輪が！ #wsb_txt

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指輪が光った。輝きに思わずハスカールは目を瞑り、バック転をし退避。そして目を見開いた彼が見たのは、両手に持った四つがい目のカタナを持ったグランドエール。そのカタナは両者共に怪しい輝きを見せている。「指輪を使ったのか、愚か者」「…イクサに卑怯の言葉無し」 #wsb_txt

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グランドエールの言っている事は実際、イクサの真理の一つである。イクサに勝つ事。その為ならば何をしようと。グランドエールは指輪と同じ極彩色になった目を輝かせ、カタナを構えた。「……」ハスカールはそれを咎めもしなかった。彼が言ったのは。「……カネを追加してもらうか」 #wsb_txt

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(((お前は何をしたい？)))ゲミニ・ニンジャは二つの不定形影に別れ、弟を刺激した。(((何をしたい)))(((そうだ)))(((……復讐？)))弟は言った。自分と姉を殺した存在を、殺す。(((殺したい)))(((殺したいか。復讐したいか))) #wsb_txt

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ナムサン！少年は純粋であった！目の前に現れたニンジャソウルに対してもなんら反応を寄越さず、ただ死ぬ前に抱いた一時の感情に身を任せてしまったのだ！その波を、ニンジャソウルは荒々しくさせる。言わば、静かな海に嵐が吹き荒れるように！(((復讐だ)))(((復讐))) #wsb_txt

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少年は意識をとけ込ませていった。ニンジャソウルと。自我を消失していくゲミニ・ニンジャのソウルは、近くで死んでいた姉の魂をも取り込んで、少年をニンジャにした。(((復讐)))少年はそればかり呟いていた。そして彼は、手元に落ちていたナイフを手にした。 #wsb_txt

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「イヤーッ！」ハスカールはドトン・カタナを振り回す。「イヤヤヤヤーッ！」グランドエールは極彩色カタナを振り回し、追いつめてゆく。「一時的な強化だろうが、持つかわからんな…！」彼は折られたドトン・カタナを捨てると、ドトン・ヤリを構築した。だが止まらぬ！ #wsb_txt

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「死ね！ハスカール＝サン！死ね！」グランドエールは悪鬼の如き表情で極彩色カタナを振り上げた。だがハスカールは死ななかった。代わりに彼は、グランドエールの心臓に突き刺さったナイフを見た。「アバッ」グランドエールが血を吐いた。「アバッ……こんな」 #wsb_txt

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グランドエールはもたれかかった。小さな影に。少年…いや、ニンジャがナイフを無慈悲に引き抜いた。「サヨナラ！」グランドエールが爆発四散し、指輪が舞った。ハスカールがそれを手にした。「……」ハスカールと、少年はにらみ合った。「……誰だ？」「……名前、無い」 #wsb_txt

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「名前が無いか」ハスカールは細い目で少年を見た。「そうだな」ハスカールは、少年の目をみた。間違いない。復讐の目だ。少年の目は、似ている。「……俺がお前にニンジャネームを授けてやろう」「……ニンジャ？僕が？」少年は、無垢な口元を歪ませた。 #wsb_txt

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「あぁ、ニンジャだ」ハスカールは少年の足下に広がる血を掬い上げ、地面に書いた。名前を。「リヴェンジャー」ハスカールはそれを読み上げた。「お前は、そう名乗ると良い」運命の決定でもあった。「復讐……でも、僕らを殺した男は」「ソイツはただの下っ端だ」 #wsb_txt

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ハスカールは指輪をバイオハンカチに包むと、踵を返す。「リヴェンジャー＝サン。お前には聞きたいことがある」リヴェンジャーは先ほどとは違う声に震えた。「お前はあの指輪の所持者の弟だ。指輪について何か知っているだろう」「……」「ついて来い。そのあとお前の話を聞く」 #wsb_txt

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グランドエールを殺害し、依頼品である指輪を手に入れたハスカール。彼が指輪の存在について問うことはない。ビズだからだ。ハスカールがたどり着いたのはネオサイタマの地下の一角を改造した地下歓楽街「マッタカ」。ここに依頼主がいる。胡散臭い依頼主が。#wsb_txt

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だが気が変わった。グランドエールが使い、そして所持者が使い、この指輪は超常的な力を見せた。一体なんなのか。「聞くしかないんだよ」ハスカールは独り言のように呟いた。マイコ達は無垢な少年であるリヴェンジャーを誘惑するが、リヴェンジャーの瞳は暗く、マイコにすら向かない #wsb_txt

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「刺激が強いか」ハスカールは肩を竦めた。「マイコが嫌いなだけ」リヴェンジャーは俯きながら答えた。「僕のお母さんはマイコだった。お仕事以外にも遊んでばかりで、僕らの前に姿なんて」「アーもういい。辛気臭い話を聞く趣味はないんでな」ハスカールはそれを遮った。 #wsb_txt

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歓楽街の奥。「関係者以外立ち入り禁止。立ち入ったらコケシ」の文字がある看板と、そこにある巨大なエレベータを見た。この下に依頼主がいる。看板の前にいるクローンヤクザが銃を構える。が、ハスカールは「ツマリナツノハナビノ」と告げる。するとクローンヤクザは銃を降ろした。 #wsb_txt

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ポーン！エレベータが着く音がした。クローンヤクザが退き、エレベータのドアが開いた。中からトレンチコートを着、ハンチング帽をかぶった男が現れた。「ドーモ」「ドーモ」ハスカールと男はエレベーターに乗り降りする際のアイサツをし、入れ替わるようにしてハスカール達は乗った #wsb_txt

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「到着ドスエ」マイコ音声と共に、エレベーターのドアが開いた。一瞬であった。ハスカールとリヴェンジャーはエレベータから出て、真っ直ぐに通路を歩く。リヴェンジャーは辺りを見回す。水槽が壁になっている。まるで水族館のように。中にはバイオマグロなどが泳いでいる。 #wsb_txt

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通路を道なりに直線に進めば、広い円形の空間へ出た。中央には戦略チャブ。こちらに背を向けるようにして、壁一面に敷き詰められたモニタを眺める男性がいる。「ドーモ」ハスカールがアイサツをした。「ン？あァ、ドーモ、ハスカール＝サン。品は持ってきてくれたかね」 #wsb_txt

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男は上質なデスクチェアに座っていた。床を蹴って回転しこちらを向くと、上質な葉巻を口から離した。「ン？そのちっこいガキはなんだ」「ツレだ。リヴェンジャー＝サンだ」ハスカールはリヴェンジャーをアイサツさせた。「ほーん」男はニンジャを前にしても余裕の態度を取っていた。 #wsb_txt

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「ドーモ、インフォメーションです」男はアイサツをした。ナムサン！この胡散臭い依頼主もまた、ニンジャなのだ。「てっきりマイコとガキ作っちまったかと思ったぜ。エェッ？ハスカール＝サンよォ」「生々しい話はよせ。指輪は持ってきたが、渡す前に聞きたいことがある #wsb_txt

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インフォメーションは葉巻を口に加え、訝しむ表情を作った。「アーン？お前、ブツについては聞かねえつったろ」「状況が変わった。この指輪をめぐってニンジャとイクサをした。そいつは死んだが、コレを狙うということはただの指輪では無い。それを俺は見た」「ほーん……」 #wsb_txt

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リヴェンジャーが不機嫌な目を向ける。「オイオイ、リヴェンジャー＝サンだっけ？そんな目で見るなよ。別にお前の姉ちゃんの指輪をとって売りさばこうなんざ考えてねえ」インフォメーションは両手を振った。「そうだな、取り敢えずハスカールには追加の依頼もあるし。ついでに話す」 #wsb_txt

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インフォメーションは葉巻を吸い鉢に押し付け、火を消す。そのまま右手のガントレットに備え付けられた物理キーボードをタップしながらモニタに指輪を写した。「その指輪の名は、ミタマ」「ミタマ？」「そうだな。オーパーツとでも言っておこうか」 #wsb_txt