過去長まとめシリーズ4 「中産階級カンダタ論」

過去の連続長文ツイートをひたすらまとめていくシリーズその4 今回のテーマは「中産階級」 中産階級は中3階級である。そのこころは、もうすぐ最下級へ逆戻り。 続きを読む
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Nurekaeru @Nurekaeru

自らを上流階級の予備軍として自己規定し、彼らの利害と自らのそれを同一視してしまうのが、いわゆる「中産階級の悲劇」の核心ではないでしょうか。彼らと真に利害関係を共にするのは多くの場合下層階級であるにも関わらず、彼らはソレを認めたくはない。

2010-08-09 14:50:32
Nurekaeru @Nurekaeru

…そんな悲劇的というか自殺的な中産階級的メンタリティを考える時、いつも思い浮かべるのが「蜘蛛の糸」に出てくるカンダタのそれであります。 「自分一人でさえ切れそうな、この細い蜘蛛の糸が、どうしてあれだけの人数の重みに堪える事が出来ましょう」

2010-08-09 14:58:29
Nurekaeru @Nurekaeru

…となると、優れた理想主義的政治家の真の責務とは、人々に、「今自分が掴んでいる糸は、糸などではなく綱だ。いやむしろいっそイナバ物置だ。百人乗っても大丈夫なんだ」と思い込ませてやることなんじゃないかとも考えられる。

2010-08-09 15:16:35
Nurekaeru @Nurekaeru

「思い込ませる」と言うと言葉は悪いが、何しろ説得相手こそが事実とは関係なく、全員を引っ張り上げることの出来る糸など存在しないと思い込んでしまっているわけで。

2010-08-09 15:17:20
Nurekaeru @Nurekaeru

ニューディール期において、それまで「自己責任論」に雁字搦めに絡め取られていたアメリカの大衆が「自分には関係ないけど」と言いつつ種々の改革を受け入れる決め手となったのは、やはりFDRに対する個人的信頼感だったように思われる。

2010-08-09 15:26:36
Nurekaeru @Nurekaeru

「そんなことが実現可能なようには思われないし、そもそも必要かどうかも怪しいけど、なにしろ20年代を支配した自由企業の神様は大失敗だったんだし、彼の言うことなら信じてみよう」みたいな。(孤立主義が主潮だったアメリカが第二次大戦に徐々に参画していくにあたっての流れもこれと同様)。

2010-08-09 15:28:41