【ヴァルプルギスの華燭】三日目夜

夜フェイズ、交流 その手を、その剣を
0
ジタ・トリウィア @walp_zi

「ただ、まあ。ある種の決まりはある。それが君を縛り、居心地を悪くするかもしれないし、君の行動を制限するかもしれない」 ……まあ、嫌になったらたまに帰ってくる程度で外を旅してもいいけどね。 そう笑って、またマリアを見つめる。 「君はさ、俺の名を、ただの記号じゃなくしてくれた」

2016-08-29 02:07:28
ジタ・トリウィア @walp_zi

「言祝ぎ。——君は、そう言ってくれた」 思い出すように、真白を閉じる。その声はただただ穏やかで、喜びに満ちているようでもあった。 「それだけで、充分だ。俺には思いもよらない地点から、物を見れる。なら、俺が君を拒む理由はない」 白い双眸を開き、悠然と。揺るがぬ笑みを浮かべた。

2016-08-29 02:07:34
マリア・ガルシア @ro_akiyui

「——ああ」 屋敷に来た、初めての日を思い出す。教会にて出会い、戦い、歓喜し、祈った。 「私は祈りました。貴方に幸いあれと。貴方もまた、私にそう言ってくださいました。——私は覚えています」 あの時の私は殆ど意識がありませんでしたが、と続け。

2016-08-29 02:32:58
マリア・ガルシア @ro_akiyui

「私にも、貴方を拒む理由は無く。貴方と共に行く理由がある。であれば」 マリアの手が、ジタの手に重なる。 「私は、貴方のもとへ参りましょう」 決まりごとの中で過ごすのも、慣れていますから。マリアはそう言って、指先にほんの少し力を込めた。

2016-08-29 02:33:04
ジタ・トリウィア @walp_zi

「うん」 重なった手を握り返しながら、緩く微笑む。とても幸福な想い出だ。 「……ありがとう」 歓迎する、とか。もっと他にも良い言葉はあったような気がするけれど、ジタの口から出たのはその一言だった。それ以上の言葉は浮かばなかった。 そうして、ジタは周囲に目を向ける。

2016-08-29 08:16:40
ジタ・トリウィア @walp_zi

「さて、他の者はどうする?」 煽るように言ってしまうのは悪癖か何かか。マリアの手は握りしめたまま、ジタは軽く首を傾げ、目を細めた。

2016-08-29 08:16:46
リーズヴォルプ @varp_m_rizvolp

「共にあるも良し、会いに行くもよし。偶さかすれ違って、言葉なりを交わすだけでも」 それぐらいでも良いのだと、気恥ずかしげに言って。 まず出てきたのは、祝福の言葉だった。 「おめでとう」 ああなんと喜ばしいことであろうかと、友とその伴侶に目を細める。黒と白の似合いの二人だ。

2016-08-29 11:10:26
リーズヴォルプ @varp_m_rizvolp

手を握り合ったままの煽るような言い方に、きひ、と笑う。見せつけてくれるのぅ?とは小さく呟いて。

2016-08-29 11:10:39
アルティメット @ultbeelz

「それだけでは飽きよう。しかしあれだ、段階を踏んでというのも良かろう。さしあたってたまに遊びに行く程度でも」 最終的につがいになれれば、己はそれで良いのだ。己と対等である強さなら、それが良いのだ。残念ながら気の利いた言葉など出てはこないが、女人は確かにリーズヴォルプを見ていた。

2016-08-29 18:21:23
アルティメット @ultbeelz

各々、確かな言葉で結びを誓うものらがいた。彼らのなんと初々しく華やかなことだろう、勇ましいことだろう。 それが無性に、綺麗にうつった。

2016-08-29 18:23:49
ヤマナ @akumayamana

「そうやって口説くのか」 感心をみせた。そして、リーズヴォルプに笑む。 「合点だ。他の者ともだ  俺の仕事は雇われ武人、仕事場はこの世全てだ。どこでも行けるし、いつでも会える」

2016-08-29 17:44:58
ヤマナ @akumayamana

意を決して、くちなわへ向く。 「まだ答えて貰っていないぞ、くちなわ  三人で、誰が一番の美酒かとな  ……俺が戦死するまで、俺の酒を呑んでくれぬか。俺の手で、酔い眠らせたいのだ、君を。俺が、俺の意志で」 たどたどしい言葉を重ね、 手を、己が胸元に宛てて、願った。

2016-08-29 17:48:08
くちなわ @cuchinawa

「では、山名能登路。卿に問う」 くちなわは新たな器に酒を注いだ。葡萄の新酒。硝子の器の口は武人に向けられている。 「我、最強たらんと欲さば、卿如何や?」 その酒へ男の言葉を容れんとするように。 「我、世を滅ぼさんと欲さば、卿如何や?」

2016-08-29 17:53:42
ヤマナ @akumayamana

「くちなわ。一つだけ譲りたくないのだが……”最強は二人といらぬ”  そして、この屋敷で、俺はまだ最強でないと知った  であれば、共に最強を目指そう」 酒の色は鮮やかな赤。 「いずれ本当に二人とも最強になったら、殺し合おう  だが、そのときに、俺が君に惚れきってたら、俺を殺せ」

2016-08-29 21:23:16
ヤマナ @akumayamana

「惚れたほうが死ぬのだ。そして、俺は君が恋しい気がするから、やっぱり殺せ    それと、世を滅ぼすというのなら、  それも悪くないのだが……俺の愛した島国だけは、滅ぼさせぬ  俺の主君の眠る地は、守らねばならぬ」 山名から、酒を注いだ器を、差し向ける。 「こんな酒は、呑めぬか?」

2016-08-29 21:23:29
くちなわ @cuchinawa

「卿、卿」 くちなわは笑った。 「惚れているなら、全てを愛でよ。其の生、死ごと愛せ。我はそうしてきたし、そうされる方が嬉しい」 硝子を手元に戻した。 中身を眺める。 「きっと、惚れきった方が殺すのだ」 赤が深まった。そんな気がした。 「我は卿を殺すよ。必ず殺す」 それが蛇の愛だ。

2016-08-29 22:02:50
ヤマナ @akumayamana

「殺さぬ。……と言いたいが、其の死まで愛でねば、君は島国まで滅ぼす  ……殺せる。俺は、君を、忠義と愛情に掛けて、斬る。両断できる」 器を乾して、一つ深呼吸した。 日本刀の柄に手を掛けてしゃがむ

2016-08-30 00:37:49
ヤマナ @akumayamana

「我が闇を言祝ぐ君へ  共に最強を望もう。そして、夫婦となろう  君を愛する」 頬を染めて、続ける 「俺は君を必ず殺す  君を殺してでも、愛する」 日本刀を捧げ持つ 「婚儀のため、我が『呪解』に口づけてほしい」 日本刀の黒は、くちなわと山名を、刃の両面に映した。

2016-08-30 00:44:06
くちなわ @cuchinawa

「うん」 くちなわは硝子の中を一息で干し、投げ捨てた。 「受ける」 刀を取って、接吻した。身に触れた唇がひやりとして、じわりと熱を移す。 返すついでに、耳許で一言。 「――さあ、勝負といこう」 どちらが相手を殺(愛)すかの、勝負。

2016-08-30 10:54:08
ヤマナ @akumayamana

. 「――望むところだ  正々堂々、殺してやる。そして、幸せにしてやる  好いた女一人幸せにできずに、死ねるか」 受け取った刀を、胸に抱え、それから鞘に仕舞う。 「感謝する。いま生きている、君に」

2016-08-30 14:13:35
リーズヴォルプ @varp_m_rizvolp

「うん、よろしく」 楽しみだ、とヤマナの笑みに笑顔で応える。 ひとりきりはもう飽きたのだ。生に飽きるのは早すぎたとしみじみ思ったけれど、ひとりきりはもうとっくに飽きていていいと彼は思う。…友が出来た。これからの楽しみが増えたと、彼は笑う。

2016-08-30 14:32:43
リーズヴォルプ @varp_m_rizvolp

それから、白い女の、布に隠れた目を見返す。 見つめ返して、むう、と頬をかく。 ……なかなか、上手い言葉が出てこない。ので、開き直ることにした。言葉を飾るのが得意ではないのは今更だ。

2016-08-30 14:33:26
リーズヴォルプ @varp_m_rizvolp

「……その。うん、長く森にひとりだった。しばらくぶりに見た森の外も、ここも、目に映るものが久しく、また、真新しく。まだまだ知らぬものがあったと、世の広さを感じたよ」 そこまで言って、纏まらないな、と眉を寄せる。ええと、何が言いたいかって、それは。

2016-08-30 14:34:01
リーズヴォルプ @varp_m_rizvolp

「……うん、あちこち、遊びに行こう。……この催しが終わったら、旅をしようと思ったのだ」 多分、己が定住することは難しいだろうと、彼は察している。 一族と森が滅んだ原因は己にあるのなら、つまり。考えないようにしていたけれど、流石にそろそろ察しの一つくらいは付けている。

2016-08-30 14:35:14
リーズヴォルプ @varp_m_rizvolp

「……どこかに、留まることのない旅だと思う。それでも、共に旅をしてくれるなら、」 躊躇いがちに、手を差し出す。

2016-08-30 14:35:55