「初期アニメーションの世界」第2回

株式会社メディア総合研究所主催のレクチャー、「初期アニメーションの世界(全3回)」の第2回の模様です。講師は滋賀県立大学准教授、細馬宏通さん。(@kaerusan、個人サイト→ http://www.12kai.com/)。 紹介している動画のURLは@t2enonuが調べて追加していますが、探しきれていない動画もいくつかあります。見つかったら修正します。
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t2enonu @t2enonu

冒頭で実写のキャブが映りましたが、本編ではキャブの足の動きをアザラシや幽霊などがトレースしています。 #anihis2

2010-03-19 20:26:01
t2enonu @t2enonu

現実の肉体をもとに、とんでもない肉体を見せる。フライシャー兄弟のこの手法は、ヴォードビルの「とんでもない肉体」を見る快楽そのまま。 #anihis2

2010-03-19 20:27:20
t2enonu @t2enonu

●リー・デフォレストから映画史を捉え直す。 #anihis2

2010-03-19 20:28:00
t2enonu @t2enonu

リー・デフォレスト最大の発明は「オーディオン(三極管増幅器)」。これで無線レシーバーの性能が一気によくなった。 #anihis2

2010-03-19 20:29:41
t2enonu @t2enonu

ところが、次第にリー・デフォレストは「映像と音をシンクロさせる、しかもいい音で」という目標にとりつかれ、「フォノフィルム」「フォトフォン」などを開発。 #anihis2

2010-03-19 20:31:29
t2enonu @t2enonu

その過程で、彼は「音をディスクやフィルムに波形として焼き付けて、再生時に音に変換する」という発明をしました。 #anihis2

2010-03-19 20:32:58
t2enonu @t2enonu

1920年代にリー・デフォレストが作ったデモンストレーション。当時の人は「口を開くと『p』の音がする! 声に合わせて口が動く!」とびっくりしました。「口がよく動く」ことにみんな驚いていました。会話から歌につながればまさにスペクタクル! #anihis2

2010-03-19 20:37:14
t2enonu @t2enonu

(Henry Cass, Abbie Mitchellなどの動画を紹介して)「口が動くってすごいな」、ということです。 #anihis2

2010-03-19 20:40:19
t2enonu @t2enonu

「よく動く口から、ぴったり声が出てくる」がリー・デフォレストの狙いでした。彼の作ったフィルムはどれも体があまり動かず、口の動きに注目するよう作られています。 #anihis2

2010-03-19 20:45:40
t2enonu @t2enonu

リー・デフォレストは1920年代に高い技術を実現していたのに、なぜ彼の技術は消えてしまったのか? それには「上映館」の問題がありました。 #anihis2

2010-03-19 20:51:25
t2enonu @t2enonu

当時すでに大手映画配給会社が上映館にフィルムを供給する仕組みが出来上がっていましたが、当時の大手映画会社は「音なんか必要ない」と考えていました。そのため、リー・デフォレストのシステムは映画の世界では普及しませんでした。 #anihis2

2010-03-19 20:54:20
t2enonu @t2enonu

リー・デフォレストの技術を評価して取り入れたのが、フライシャー兄弟。ロトスコープ用の実写を撮るときに音も一緒に録ってしまえば、絵・音・字幕・バウンシングボールが完璧にシンクロした映画が撮れるぞ! ということ。 #anihis2

2010-03-19 20:57:35
t2enonu @t2enonu

「By the Light of the Silvery Moon」(動画検索中) #anihis2

2010-03-19 20:59:49
t2enonu @t2enonu

リー・デフォレストのシステムは「絵と音を20フレーム違う位置で再生する」という複雑なもので、専用の映写機がない映画館では上映できなかった。彼のシステムが普及しなかったもうひとつの理由。 #anihis2

2010-03-19 21:05:15
t2enonu @t2enonu

次第にほかの映画会社も絵と音のシンクロに乗り出したが、デフォレストの特許に触れないよう、さまざまな独自技術が開発されました。たとえば、ワーナー・ブラザーズが採用したのはVitaphone。(開発したのはブラックトンの作った会社) #anihis2

2010-03-19 21:09:31
t2enonu @t2enonu

ワーナーは「音の再生装置があれば、大人数の演奏をどの映画館でも再現できる」ことを目指しました。 #anihis2

2010-03-19 21:12:24
t2enonu @t2enonu

ワーナー初の音付き実写映画「ドン・ファン」(1926)は大成功。続いて「ジャズ・シンガー」。 #anihis2

2010-03-19 21:15:27
t2enonu @t2enonu

「トーキー」と並行して、1926年の前後数年で、「絵と音」をめぐる大技術革新があった。 #anihis2

2010-03-19 21:17:16
t2enonu @t2enonu

ここまでの話を踏まえてディズニーの「蒸気船ウィリー」を見ると、ミッキーが口笛を吹くシーンが(当時の観客にとって)いかにすごいかがわかる。このアニメはひたすら「口の動き」を描写している。 #anihis2

2010-03-19 21:21:38
t2enonu @t2enonu

「蒸気船ウィリー」のリップシンクの衝撃は、現在『アバター』を見たときの驚きに近いかも。 #anihis2

2010-03-19 21:23:48
t2enonu @t2enonu

ぼく(細馬)から見ると、「蒸気船ウィリー」は「口がどんどん無能になるアニメ」。最初のリップシンクから、どんどん口の意味が変わっている。 #anihis2

2010-03-19 21:25:12