「初期アニメーションの世界」第2回
現実の肉体をもとに、とんでもない肉体を見せる。フライシャー兄弟のこの手法は、ヴォードビルの「とんでもない肉体」を見る快楽そのまま。 #anihis2
2010-03-19 20:27:20リー・デフォレスト最大の発明は「オーディオン(三極管増幅器)」。これで無線レシーバーの性能が一気によくなった。 #anihis2
2010-03-19 20:29:41ところが、次第にリー・デフォレストは「映像と音をシンクロさせる、しかもいい音で」という目標にとりつかれ、「フォノフィルム」「フォトフォン」などを開発。 #anihis2
2010-03-19 20:31:29その過程で、彼は「音をディスクやフィルムに波形として焼き付けて、再生時に音に変換する」という発明をしました。 #anihis2
2010-03-19 20:32:581920年代にリー・デフォレストが作ったデモンストレーション。当時の人は「口を開くと『p』の音がする! 声に合わせて口が動く!」とびっくりしました。「口がよく動く」ことにみんな驚いていました。会話から歌につながればまさにスペクタクル! #anihis2
2010-03-19 20:37:14(Henry Cass, Abbie Mitchellなどの動画を紹介して)「口が動くってすごいな」、ということです。 #anihis2
2010-03-19 20:40:19「A Few Moments with Eddie Cantor (1923)」 http://www.youtube.com/watch?v=aZR9KdkMlhM #anihis2
2010-03-19 20:41:36「よく動く口から、ぴったり声が出てくる」がリー・デフォレストの狙いでした。彼の作ったフィルムはどれも体があまり動かず、口の動きに注目するよう作られています。 #anihis2
2010-03-19 20:45:40リー・デフォレストは1920年代に高い技術を実現していたのに、なぜ彼の技術は消えてしまったのか? それには「上映館」の問題がありました。 #anihis2
2010-03-19 20:51:25当時すでに大手映画配給会社が上映館にフィルムを供給する仕組みが出来上がっていましたが、当時の大手映画会社は「音なんか必要ない」と考えていました。そのため、リー・デフォレストのシステムは映画の世界では普及しませんでした。 #anihis2
2010-03-19 20:54:20リー・デフォレストの技術を評価して取り入れたのが、フライシャー兄弟。ロトスコープ用の実写を撮るときに音も一緒に録ってしまえば、絵・音・字幕・バウンシングボールが完璧にシンクロした映画が撮れるぞ! ということ。 #anihis2
2010-03-19 20:57:35リー・デフォレストのシステムは「絵と音を20フレーム違う位置で再生する」という複雑なもので、専用の映写機がない映画館では上映できなかった。彼のシステムが普及しなかったもうひとつの理由。 #anihis2
2010-03-19 21:05:15次第にほかの映画会社も絵と音のシンクロに乗り出したが、デフォレストの特許に触れないよう、さまざまな独自技術が開発されました。たとえば、ワーナー・ブラザーズが採用したのはVitaphone。(開発したのはブラックトンの作った会社) #anihis2
2010-03-19 21:09:31ここまでの話を踏まえてディズニーの「蒸気船ウィリー」を見ると、ミッキーが口笛を吹くシーンが(当時の観客にとって)いかにすごいかがわかる。このアニメはひたすら「口の動き」を描写している。 #anihis2
2010-03-19 21:21:38「Steamboat Willie (Walt Disney, 1928)」 http://www.youtube.com/watch?v=RexXDDA8RoI #anihis2
2010-03-19 21:21:49ぼく(細馬)から見ると、「蒸気船ウィリー」は「口がどんどん無能になるアニメ」。最初のリップシンクから、どんどん口の意味が変わっている。 #anihis2
2010-03-19 21:25:12