こじらせたリーマン20160905-20160911
- tsutsujishika
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社食で経理の先輩とテーブルを共にする。ちなみに僕は今日も弁当だ。昨日の夜たれに漬け込んでおいたゆで卵をくちに運んでいると、昨日の飲み会の話をされる。どうも、おそ松がやはり来ていたらしい。行かなくてよかったと心底思った。
2016-09-06 12:11:02鏡で見ると、おそ松につけられた数々の痕が薄れているのがわかる。ああ、もう本当に、何も残らないんだ……。僕の心には、まだたくさん、彼が、いるのに。
2016-09-06 19:41:03どのみち、顔を合わせればきっと戸惑うばかりで、何もかも上手にできないだろうから、いいんだけど。それでも、彼の姿や気配が見れないのは、寂しい。……自分勝手だな、僕は。
2016-09-07 12:13:04僕らは同じ会社にいるとはいえ、業務内容は異なるし、部屋も遠い。会おうと思えば会えるが、会わずにいようと思えばそのままでいられる。今までは……あんな関係になる前から、おそ松がしょっちゅう絡みにきてくれていたけれど。もうそんなことも、ないんだろうな。きっと。
2016-09-07 12:14:01駅までの道を一人で歩く。同じ道を、二人で帰った夜を思い出していた。あのときと違って、今日の空はぐずついている。僕の心みたいに。 どうしてああいう風にいられなかったのだろう。穏やかな関係でいられなかったのだろう。たった一回の過ちが、嘘が、欲が、大事な人を遠ざけた。そのことが悲しい。
2016-09-07 18:24:02ざ、とシャワーで汗を流す。今日も疲れた。明日もきっと。仕事でくたびれた体をいたわるように洗って、それから、何気なく中心に手を添えた。やわらかく握っていくらか刺激を与えれば、ゆっくりと芯を持つ。思い出すのは、やはり、あの身体。
2016-09-07 22:01:19用事がなければ関わらない、必要以上に絡みに行かない。ただの同僚なんてそんなもんだ。今の状態こそが、普通なはずなのに。こうなるように言葉をつきつけたのは、自分なはずなのに。今も心には大きな穴が空いている。そしてこの行為は、その穴をさらに広げるだろう。
2016-09-07 22:02:07けれど、ホテルのベッドの上でくねった、玄関の床で喘いだ、風呂の中で濡れたあの体の記憶は、自分の中でもっとも大事なものだった。だから、今日も、彼で。
2016-09-07 22:03:08