昨日発生していたサイトログインできない不具合は修正されております(詳細はこちら)

花束 貴方の記憶

1
前へ 1 ・・ 6 7 次へ
あみ @ami_qitt25

151 俺がいくら紗羅ちゃんを思っても… 俺は君の大切な人を奪った奴やから… それは一生付いて来るから… 君を幸せには出来んから… やから、ええと思う…幸せになってな』 #花束 pic.twitter.com/cLyH6DmmJQ

2016-09-16 01:07:13
拡大
あみ @ami_qitt25

152 隆平さんの部屋を出てから 何処をどう歩いたのか良く分からないけれど 気が付いたら 信ちゃんとの想い出の場所… ここで2人出逢った あれから何年経ったんだろ ずうっと一緒に居ると思ってたのに どうして… #花束

2016-09-16 01:07:49
あみ @ami_qitt25

153 《紗羅…此処に居ったんか… 探したんやで…大丈夫か?》 すばるの声に顔を上げる 「…どうして、、」 《あの人が来たんよ… 連絡が取れへんって、 戻ってるかどうか心配やからって… 何があった?》 #花束

2016-09-16 01:08:20
あみ @ami_qitt25

154 覗き込む様に見られて… 「すばる…」 すばるの腕に縋り付いて 「もう、…ここには居られない…もう…、、」 《解った… 俺と行こう、、大丈夫や、俺が居るから…》 もう…何も考えたくない… #花束

2016-09-16 01:08:48
あみ @ami_qitt25

155 すばるに連れられて部屋に戻って 《紗羅…お前…熱あるんやないか?》 何時間あそこに居たか分からないけれど 確かに身体は冷え切って居て… 《ええから寝とき…後は俺がしとくから…》 ベッドに押し込まれ 瞼を閉じると いつの間にか…夢を見ていた #花束

2016-09-16 01:09:19
あみ @ami_qitt25

156 あたしの隣には信ちゃんが居て 手を伸ばすとその手を握り返してくれる ああ、信ちゃんが居なかった事が 夢だったんだ 「信ちゃん… あたしね、ずっと夢を見てたみたい」 『どんなん?楽しいやつか?』 目を細めて笑いながら #花束

2016-09-16 01:09:45
あみ @ami_qitt25

157 「うんん… 辛くて、苦しくて、淋しいゆめだった…」 『そうか、なら夢で良かったやんか…もう、覚めたんやから今度は楽しくて笑ってられる様にせんとな』 「うん、そうだね…信ちゃんが居るから…大丈夫だね」 ちょっと寂しそうな顔をして #花束

2016-09-16 01:10:13
あみ @ami_qitt25

158 『あんな、一緒に居られへんのよ… もうな、 お前を自由にしたらんとあかんねんて… やから、お前はお前の好きにしたり… 誰と居るんがお前にとって幸せで 笑ってられるんか、ちゃんと考えな… もうな、間違えたらあかんよ… 迷っても俺は居らんのやから…』 #花束

2016-09-16 01:10:38
あみ @ami_qitt25

159 「どうして?だって居るじゃない、 此処に…すばるとの事?あれは…」 『そんなん、気にせんよ… 結局、お前は俺を選んだ… それでええやん、俺も悪かったしな… お前の気持ちは分かっててちゃんと 受け止めてやれんかったから… #花束

2016-09-16 01:11:09
あみ @ami_qitt25

160 すばるの所に行くなら俺も安心やけど… そんなん、気にするな… 彼が好きならちゃんと言わな… お前やって分かってる筈やろ… 偶然なんよ、、』 「意味解んない…あたしは、信ちゃんと…」 『もう、ええから…自分を責めるな…』 #花束

2016-09-16 01:11:41
あみ @ami_qitt25

161 握ってた筈の信ちゃんの手の温もりが不意に消えて… 目を開けると… 辛そうな顔ですばるが 覗き込んでた 「すばる…」 《あ?…》 「信ちゃんのね、夢を見たの…」 さっき迄あった信ちゃんの手の温もりを 確かめる様に両手を握りしめ #花束

2016-09-16 01:12:27
あみ @ami_qitt25

162 「すばると一緒に行く… 信ちゃんがそれを望んでるから…」 ******* あれからあたしはすばると一緒に 渡米した 最初は何をする訳でもなく ただ、逃げる為… 信ちゃんから、、隆平さんから、、 全ての事から すばるは何も言わずただ寄り添って 居てくれた #花束

2016-09-16 01:13:38
あみ @ami_qitt25

163 そして…月日は淡々と流れてく あたしだけを取り残して 半年がたった頃 やっと、少し周りに興味が出て 近くの公園やショッピングモールに 行くようになった ある日、スーパーでどうしても欲しい 商品が手の届かない棚の上にあり 周りを見ても移動式の階段がない… #花束

2016-09-16 01:14:12
あみ @ami_qitt25

164 暫く見上げて 「すばるでも無理だよな、、」 1人事を呟いて…諦めて場所を変えよと した時 『どれや?』 その声は…信ちゃん、、、 そんな筈ない…信ちゃんは居ないんだから じゃ、あたしが作り出した幻聴? #花束

2016-09-16 01:14:59
あみ @ami_qitt25

165 『どれが欲しいんや?』 再び声を掛けられて… 恐る恐る振り返った そこに居たのは…確かに信ちゃん、、、 そんな筈ない… 理解出来ない… あたしの中で張り詰めてた 何かが切れた #花束

2016-09-16 01:15:25
あみ @ami_qitt25

166 『おい、大丈夫か?どないしたん、、誰か、、』 そんな声が微かに聞こえた 次に目を開けた時は 事務所見たいな場所でソファに寝かされて居た スーパーの店長だろう…何度か見かけた事の ある温和なアメリカ人が大丈夫か?と聞いて来た #花束

2016-09-16 01:15:57
あみ @ami_qitt25

167 起き上がりお礼を言って帰ろうとした時 助けた日本人が心配してた、 連絡を寄越せと言ってたとメモを手渡された そのメモを受け取り、再びお礼を言って 帰路に付いた 《お、遅かったな…どないしたん? 真っ青やで、、なんかあったんか?》 #花束

2016-09-16 01:16:55
あみ @ami_qitt25

168 「すばる、、、信ちゃんに会った…」 あたしの言葉を聞き 《おま、 雛が居るわけ無いやんか、、あいつは…》 「そう、あたしの目の前で死んだの、、でも、信ちゃんだった…信ちゃんだったの、、」 そう言って泣き崩れるあたしを抱き締めて #花束

2016-09-16 01:17:45
あみ @ami_qitt25

169 《分かった…お前がそう言うんなら、、雛なんやろ?分かったから…》 そう言って強く抱き締める その夜の夢… ほんとに信ちゃんなの? 『そうやで…なんや、、疑うんか?』 違う…びっくりしたから、、 #花束

2016-09-16 01:18:28
あみ @ami_qitt25

170 『お前に、逢いたかった…なんで、すばると一緒に行ったん?』 だって… 『逃げたんやな、、』 違う、、 『違わんやろ、お前は、逃げたんよ…俺からも、、あの人からも…』 #花束

2016-09-16 01:19:00
あみ @ami_qitt25

171 「違うの!」 《大丈夫か?、、酷くうなされてた…雛か?》 「すばる…あたし、、」 すばるの腕に縋るしか出来なかった 信ちゃんの言う通りだったから #花束 pic.twitter.com/g0FdIfTLdD

2016-09-16 01:20:47
拡大
あみ @ami_qitt25

172 翌日、メモの番号に電話を入れる 数回の呼び出し音の後… 『はい?』 「あ、あの…昨日、、」 『ああ、ぶっ倒れた!大丈夫か?ちゃんと食ってへんからそうなんねん、、』 「あ、ありがとうございました、じゃ、」 『待てや、助けて貰ってありがとうだけか?』 #花束

2016-09-16 01:21:40
あみ @ami_qitt25

173 「え?」 『お礼がしたいとか思わへんの?』 「でも‥‥」 もう、会いたく無いなんて言える雰囲気じゃ無くて 「わかりました…どうしたら良いですか?」 指定された場所はあのスーパーの近くの コーヒーショップ、、 #花束

2016-09-16 01:22:31
あみ @ami_qitt25

174 約束の時間に店に入るとその人が片手を上げて手招きする やっぱり信ちゃん…なんとかテーブルに着くと 『やっぱり顔色悪いやんか、、大丈夫なんか?病院行ったんか?』 「大丈夫です、、身体が悪い訳じゃ無いから」 #花束

2016-09-16 01:23:06
あみ @ami_qitt25

175 『じゃ、何があるん?』 これは話さないと引かない感じ何だろうな… 「時間掛かりますけど…」 『ええよ‥‥』 それから、あたしは日本での事を話出した 彼は最後まで黙って聞いてから 大きな溜息を1つ付いて 『そうか、、悪かったな…』 #花束

2016-09-16 01:23:45
前へ 1 ・・ 6 7 次へ