安倍晋三首相と「オリンピックの政治利用」問題について　《山崎雅弘》

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

東京五輪のＰＲという大義名分に隠れて、リオ五輪の閉会式という場を利用し、政治家安倍晋三氏個人の政治宣伝を税金で行うアイデアの発案者が森喜朗氏なら、五輪憲章の理念を皆目理解していない彼は五輪組織委会長として完全に失格だということ。美談のように報じる大手メディアは何を考えているのか。

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

日本会議と神道政治連盟の両国会議員懇談会の重鎮で、安倍晋三首相の政治家としての親分的存在である森喜朗氏は、どんな失敗や不祥事が発覚しても五輪組織委会長の座を追われない。開催前の段階で既に莫大な税金が浪費されても、何の責任もとらない。特定集団による政治の私物化を象徴する人事だろう。

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

森会長が小池都知事に「築地移転延期で」“注文”（テレビ朝日）bit.ly/2bJpOiN　たった数日間のスポーツイベントに過ぎない「五輪開催の都合」を、昔の「統帥権」のように権力行使の大義名分として用いている。五輪開催のためだと言えば、批判や疑問は消し去られる。

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

原発再起動に熱心な政治家や官僚、電力会社幹部、地元首長が口にする「安全性を第一に」や、東京五輪に群がる政治家や組織委らが口にする「アスリート・ファースト」など、現実とは正反対の定型句は、それを伝えるメディア業界人の論理的思考や倫理観を麻痺させる催眠効果を持つ。批判的視点が消える。

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

リオ五輪から東京２０２０へ（時論公論／ＮＨＫ）bit.ly/2bJae1v　番組放送時には「開催国のメリット」の筆頭に「国威発揚」が掲げられていたはずだが、なぜか削除され、代わりに「国民を元気に」が追加されている。 pic.twitter.com/Y5kWVm7qh9

拡大

拡大

拡大

拡大

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

ＮＨＫは公共放送で、番組の放送内容に問題があったのなら受信料を支払う国民に内容を説明し、必要なら反省・謝罪するはずだが、頬被りのような形でこっそり内容を差し替えて不都合な事実を「無かったこと」にしている。安倍政権の流儀には沿っているが、不都合な事実改竄の手法が中国や北朝鮮と同じ。

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

オンデマンドで番組（bit.ly/2cx1Vfg）を確認してみたが、「開催国のメリット」の筆頭にはやはり「国威発揚」が掲げられている。さすがに放送版ビデオの改竄まではしなかった模様だが、公共放送がネット記事で視聴者を欺いている事実は重い。説明が必要な案件だろう。

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

ドナルド・キーン「ようやく終わった。台風のような五輪報道である」（東京新聞、2016年9月4日朝刊）「連日、ほとんどの新聞は一面から社会面まで、日本人の活躍で埋め尽くされた」「どのテレビ局も似たような映像で伝えるのは、日本人の活躍」 pic.twitter.com/1bvWThMqVW

拡大

拡大

拡大

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

玉木正之「2020年東京五輪組織委会長・森喜朗氏の解任動議を提起する」（週刊ポスト）bit.ly/2bSFa4h「森氏については、本来あるべきチェック機能がはたらいていない」「安倍晋三首相は出身派閥の元領袖である森氏を『政治の師』と仰ぎ、辞めさせなかった。永田町

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

（続き）で安倍首相に逆らうような声は、当然あがってこない」「何よりも大手メディアが頼りにならない。朝日、読売、毎日、日経の各紙はすでに組織委とスポンサー契約を結んでおり、森氏を引きずり降ろすような論調は皆無だ。見透かすように森氏は、契約交渉中の東京新聞が批判的とみるや『スポンサー

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

（続き）から外せ』と圧力をかけたと報じられている（『週刊新潮』4月14日号）」「7月3日のリオ五輪代表選手の壮行会で森氏は『国歌を歌えないような選手は日本代表ではない』と発言。『声を大きくあげ、表彰台に立ったら国歌を歌って下さい』と持論を展開した。しかし、そもそも五輪憲章は〈選手

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

（続き）間の競争であり、国家間の競争ではない〉と記している。表彰時に流れる『君が代』は正式には国歌でなく選手団歌という位置付けだ。市川崑監督の記録映画『東京オリンピック』でも、体操の遠藤幸雄も柔道の猪熊功も金メダルを胸に口を真一文字に閉じていた」黙って聴くだけの選手がいてもいい。

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

大成建設、五輪会場99.99％落札に疑問の声（週刊文春／Yahoo）bit.ly/2cHxxz2「『海の森水上競技場』は、東京都が整備予算を負担する恒久施設の一つ。開催都市立候補の段階では約69億円の予算だった」「入札に参加したのは大成のJVのみだった。また、

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

（続き）248億9863万9680円の予定価格に対し、大成のJVの入札価格は248億9832万円だった」「わずか31万円ほど安いギリギリの価格での落札で、落札率で言えば99.99％」五十嵐敬喜法政大名誉教授「官製談合を疑われても仕方がないケースです。落札率が99.99％で価格点は

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

（続き）限りなくゼロに近く、技術点も60点中36点と非常に低い」「これだけの大規模工事にもかかわらず、技術提案書締切の後、技術審査委員会は2回」「他の恒久施設の審査では外部有識者がいるのに、今回は審査委員6人のうち5人が都港湾局の職員」「こうした点からも、公平性・透明性に欠ける」

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

「五輪のため」都心上空に飛行新ルート　住民には不安も（AERA）bit.ly/2cvtekX「着陸機は練馬、新宿両区の上空から、羽田までほぼ一直線に降下。井桁状に並ぶ4本の滑走路のうち、南東向きの『A』か『C』に着陸する」「1時間に最大44機というラッシュ時の

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

（続き）JR山手線並みの頻度で、旅客機が上空を通過する計算」「しかし、新ルートの真下には、住宅密集地や繁華街、小中学校などもある。高度は新宿、中野両区上空で千メートルを下回り、渋谷、港、目黒、品川各区では東京スカイツリー（634メートル）より低空を飛ぶ。さらに、大井町駅（品川区）

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

（続き）ではわずか305メートルと、東京タワーより低高度で進入してくる」「航空評論家秀島一生さん『本末転倒。まずは騒音や落下物、テロの危険性まで考えてルートを考えるべき。人口が密集している市街地をここまで低空で飛ぶのは世界的に例がない。ひとたび何か起きたら大変な事態になります』」

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

五輪を大義名分にすれば何でもまかり通る危険な風潮（日刊ゲンダイ）bit.ly/2crjXfA「自民党内の安倍シンパは『東京五輪は招致した安倍さんで迎えるべきだ』という“五輪花道論”を展開する」「五輪が、異例の任期延長の口実に使われるなんて開いた口が塞がらない」

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

（続き）「東京五輪は、原発事故の汚染水は『アンダーコントロール』という招致段階での安倍首相の大嘘から始まった虚構の産物なのに、あらゆることの大義名分にされている。五輪のためと言えば、何でもまかり通ってしまう」「五輪開催で得をするのは、政治家やゼネコンなど、ほんの一握りの人だけなの

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

（続き）に、批判めいたことを言えないムードに危うさを感じます（ジャーナリストの斎藤貴男氏）」「五輪開催に反対すれば、非国民のような扱いを受ける。五輪成功を最優先に掲げる同調圧力によって、政治や経済の問題も覆い隠されてしまう」五輪は思考を停止させる麻薬のような効果を生み出している。