神の花嫁【テドイア】

重音テッド×IA 異世界からやってくる『神の獣』とその花嫁になったイアの物語。 テーマは『身体から始まる関係』。
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大崎巧実(裏) @mboxtw2

大分忘れかけてるネタを一つ。 確か『身体から始まる恋愛』みたいなイメージのものをやりたかったんじゃなかったかな。 CPはテドイア。そして相変わらずの完全パラレル。 すべての始まりはその地に伝わる一つの御伽噺から。

2016-10-08 18:44:21
大崎巧実(裏) @mboxtw2

その地には一つの祠みたいなのがあって、百年や二百年に一度『神の獣』と呼ばれるものがそこからやってくる。 その『神の獣』を手に入れる事が出来たなら、その国は繁栄する。そんな御伽噺があったのね。 そしてその大陸では国同士がずっと覇権を巡って争い続けてた。

2016-10-08 18:46:05
大崎巧実(裏) @mboxtw2

けれど御伽噺に伝えられる『神の獣』ってのは民衆にとっては神様の使いと信じられてるけれど、本当はそうじゃない事を国の要人達は知ってる。 獣達は別の世界の住人で、一定周期でやってくる繁殖期に合わせて次元を超えてやってくるだけ。 目的はこの世界で花嫁を探す為。ただそれだけだった。

2016-10-08 18:48:24
大崎巧実(裏) @mboxtw2

この『神の獣』ってのがテッドさんなわけなんだけど、テッドさんがいる世界には自分達の種族しかおらず、そしてその種族には男しかいない。 だから子を作る為には別の世界に飛ばなきゃいけないわけだ。 単独で繁殖出来ないから、産んでくれるメスを探しにやってくる。

2016-10-08 18:49:57
大崎巧実(裏) @mboxtw2

けれどテッドさん達の種族は身体能力がずば抜けてるし、次元を超える能力の他にも色々と力が使える。 だから人は神様のように崇めてた。けれど時代が進み、テッドさん達が何故やってくるのか当然研究は進んだ。 そして彼等が神ではない事も現在ではわかってる。

2016-10-08 18:51:38
大崎巧実(裏) @mboxtw2

次元を飛び、繁殖の為だけにやってくるとしても、国にとっては物凄い魅力的な存在だった。 それというのも、テッドさん達の種族は『花嫁』と決めた娘に尽くす習性がある。 この娘がいる国だけは守ってくれる。 だから国は躍起になって娘を差し出すわけだ。花嫁にしてほしくて。

2016-10-08 18:53:16
大崎巧実(裏) @mboxtw2

そして物語がはじまる。繁殖期に入ったテッドさんが次元を超えてこの世界にやってきた。それをいち早く察知したとある国でテッドさんはイアと出逢うのです。 イアはテッドさんの花嫁になる為に育てられた特別な娘だったから。

2016-10-08 18:54:34
大崎巧実(裏) @mboxtw2

テッドさんを真っ先に見つけた王国はその祠に一番近い事、そしてテッドさんがこの世界にやってくる時に必ず使う家が国境内にある、と条件が結構揃ってる国だったりする。 だから一番神の獣の研究も進んでて、テッドさんがどういう子が好きなのかも大体把握してる。

2016-10-08 18:56:11
大崎巧実(裏) @mboxtw2

そうしてイアがテッドさんの元に派遣されてくるんだけど、イアは花嫁として育てられはしたけれど、ちゃんとした教育は受けていない。 と言うのも、イアは孤児で拾って育てたのは国の有力貴族。見目の良い娘が欲しかっただけで、大切には育てられていなかった。

2016-10-08 18:58:09
大崎巧実(裏) @mboxtw2

イアの義父にとってイアはただの生け贄。異世界からやってくる獣を引き寄せるだけの餌でしかなかった。 だから男はイアに優しい言葉なんかかけた事はなく、ただお前は獣を誑かしてくればいい、そう告げてテッドさんの所に送り込んだだけ。

2016-10-08 18:59:23
大崎巧実(裏) @mboxtw2

男は金と権力が大好きって感じのタイプで、テッドさんの事も物凄く見下してた。 ただの獣としか思ってないから、イア程度の娘でも食わせてやればいい、みたいな感じにしか思ってなかった。 イアは男から与えられる重圧の中育てられた所為で少しだけ歪んでしまってた。

2016-10-08 19:01:02
大崎巧実(裏) @mboxtw2

兎に角イアは男に絶対服従。捨てられれば死ぬって言うのは幼くてもわかってたから、ただひたすら『お父様』の御機嫌を伺いながら育ってきた。 無意味に殴られる事もあったし、暴言吐かれる事なんて当たり前だった。 もう気持ちが委縮しちゃってて、「はい」って素直になんでも聞く事しかできなかった

2016-10-08 19:02:50
大崎巧実(裏) @mboxtw2

そうしてテッドさんの所に連れ込まれるんだけど、最初は酷くぎこちなかった。 ただテッドさんに言われる事をこなすだけ。 どこかビクビクしてて、俯いたままのイアをテッドさんは好きになるわけもなく。 ただの世話人、みたいな感じで一緒に暮らしてた。

2016-10-08 19:04:02
大崎巧実(裏) @mboxtw2

テッドさんは花嫁を捜す為に来てるから、毎日あちこちふらふら彷徨い歩く。 拠点である家はイアが押さえているから圧倒的有利ではあるんだけど、でもイアが中々テッドさんに近寄れなくて、二人の中は進展しない。 それに業を煮やしたのが父親だった。 イアが花嫁にならなければ意味がない。

2016-10-08 19:05:35
大崎巧実(裏) @mboxtw2

テッドさんがイアを花嫁に選べば、その父親である自分も王宮内での地位が格段に上がる。 父親はそれしか考えてなくて、けどその為に投資するのが嫌でイアたんを適当にしか育ててなかったのに思い通りに行かなくてイアを呼びつけて何度も叱りつけた。

2016-10-08 19:06:40
大崎巧実(裏) @mboxtw2

「お前は何をやっている」「早く誑かしてこい」「そんな事も出来ない能なしめ」と毎回散々暴言を吐かれて殴られて家に戻る日々。 家の隅っこで一人泣いてたイアだったけれど、ある時テッドさんがそれを見つけるわけだ。 テッドさんは優しかった。そしてイアを心配してくれた。

2016-10-08 19:09:02
大崎巧実(裏) @mboxtw2

イアたんに世話されていたけれど、殆ど顔を合わせる事もなかったから、テッドさんは初めてちゃんとイアを見たようなもので、理由はわからないけれど泣いてるイアが可哀想で、そして今まで気付かなかったけれど怪我もしてるって事にも気が付いた。 イアは何も語らなかったけれど。

2016-10-08 19:10:21
大崎巧実(裏) @mboxtw2

イアは何もテッドさんに言わなかった。というか言えなかった。 ただずっと怯えて、そしてテッドさんが向けてくれた優しさもどう受け止めて良いかも知らなくて。 ぎこちないままではあったけれど、テッドさんはそれ以降ちゃんとイアを見るようになったのでした。

2016-10-08 19:11:52
大崎巧実(裏) @mboxtw2

テッドさんが見てくれて、優しくしてくれるからイアも徐々に慣れてきて。 少しずつうち解けて入ったのだけれど、そこまで時間がかかりすぎた。 『神の獣』を手に入れる為に他の国の人達もテッドさんを狙い始めた。 一番近くにいる女はイアだったけれど、まだテッドさんは花嫁としていない。

2016-10-08 19:13:30
大崎巧実(裏) @mboxtw2

テッドさんは異世界の住人だから、この世界の事には興味がない。 だから手を貸して欲しい、と頼まれても協力する気はないって突っぱねられちゃうわけだ。 別に参加する理由もないし、って。だからイアが花嫁じゃないってのはバレバレ。

2016-10-08 19:14:32
大崎巧実(裏) @mboxtw2

そして焦るのは父親。このままでいたら他の国に取られれてしまう所か、国の内部でもイアじゃなくて別の娘を送ってみてはどうかと囁かれる始末。 折角手に入る筈の権力が奪われる。そう考えた父親はイアを呼び寄せて告げるわけだ。 あの獣に抱かれてこい、って。

2016-10-08 19:17:00
大崎巧実(裏) @mboxtw2

取り入ろうとしても中々巧く行かないのだから、手っ取り早くするために色仕掛けしてこいって言うわけだ。 でも当然イアは嫌がる。処女だから怖かったし、身体を売れって言われてそう簡単には頷けない。 でも、頷くしかなかったのだけれど。

2016-10-08 19:18:59
大崎巧実(裏) @mboxtw2

イアたんに拒否権はなくて、父親の命令は絶対。従いたくなんかない命令だったけれど、でも嫌ですと言えなくて。でも嫌で。 物凄く悩んだけれど、従う事しか出来なかったイアたんは深夜。テッドさんの部屋に向かったのです。抱かれる為に。

2016-10-08 19:20:38
大崎巧実(裏) @mboxtw2

ほぼ下着同然の薄い服を着て、テッドさんに「好きです」ってイアたんは告げた。貴方が好きだから貴方の物になりたい。貴方に抱いて欲しい。 その言葉を言うのは物凄く勇気がいった。『嘘』にまみれた告白。その時のイアたんはテッドさんに恋なんかしてなかったから。

2016-10-08 19:22:47
大崎巧実(裏) @mboxtw2

テッドさんを見てその嘘をつく事も出来なくて。いくら拒否出来ない命令でも抱かれる事はやっぱり怖くて。震えながら、でもやるしかなくて。 そんな事情を知らないテッドさんはイアの望みだと思ってそれを受け入れてしまうのでした。

2016-10-08 19:24:04