夢と言う言葉から夢が失われた30年

西田卓司＠現代の美術家#つくるためのギャップ gaps to make・・・ @tkj83

50年前には、夢を持っている子供はむしろ少数派だった。

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にもかかわらず、夢なんかなくても、子供時代は楽しかった。当然だ。子供は、いま、ここにあるがままにある存在で、その時々の一瞬一瞬を、その場その場の感情のままに生きている。

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その、あるがままの子供たちは、将来の展望や未来への希望を、特段に必要としていない。彼らの生活は、大人になるための準備として運営されているのでもなければ、夢への助走として立案されたものでもない。子供であるところの楽しさは、元来、そこのところにある。

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夢を持つことは、一見、前向きで素晴らしい取り組みであるように見える。しかしながら、注意深く検討してみると、夢は、未来のために現在を犠牲にする要求を含んでいる。

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ということは、夢を持ちなさいという一見素敵に響くアドバイスは、その実、今を楽しむという子供自身にとって最も大切な生き方を真っ向から否定する命令でもあるわけで、とすれば、悪質な夢に囚われた少年少女は、不確かな未来のために、かけがえのない思春期を台無しにしているのかもしれない。

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若い頃に自分で夢だと思っていたものが、大人になった時点から振り返ってみると、ただの虚栄心だったという例は珍しくない。

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夢という単語が、ほぼ必ず職業に結びつく概念として語られるようになったのは、この30年ほどに定着した比較的新しい傾向だということだ。

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たしかに、30年前には、釣り名人とか、書いてるやついた。 いやウチのクラスは釣りブームで、かなりの男子が書いてた。

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実現可能だったりするものは、はなから夢と言われなかった。

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結局、この30年ほどの間に、われわれは、より年の若い子供たちに、実現可能な夢を早い段階で確定しておきましょう、という感じのプレッシャーを与える教育をほどこしてきたわけだ。

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ということはつまり、少なくとも平成に入って以来の社会の変化は、夢という言葉から夢が失われていく過程そのものだったということになる。

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いや、小田嶋さん、マジ、その通りっす！！13歳のハローワークの呪縛すげえよ。

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13歳のハローワークに会社員は存在しない。