グレッグ・イーガン The Arrows of Time を読む

こめ @I_R_8

【アローズ・オブ・タイムのネタバレ】どうしようもない対立の中の意義のある妥協、という意味での政治に揉まれ、ラミーロとアガタが大人になってゆく。

こめ @I_R_8

15章読み切ったところで♪Readers! Do You Read? が流れてきたので気分がいい。 youtu.be/x3c0I5FEqkk

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こめ @I_R_8

「何も知らねえよ！　単に壁役のヤロウが俺の統制をすり抜けちまったんだ」 「単にすり抜けた？　じゃたなんでお前はそんなにうろたえてるんだ？」 「たぶん、事態をブチ上げるのが早過ぎたんだ」 「ふむ……何も？」 「….…悪かったよ」 pic.twitter.com/Bijtoqb0mF

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こめ @I_R_8

英語に煮詰まって疲れたら状況を適当にマッチョな戦場に置き換えてハードボイルド超訳する遊び。

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ちなみに、宇宙空間に宇宙服一つで投げ出されたとき圧縮空気のタンクを推進剤にして脱出速度を殺し少しでも母船から離れないようにするための訓練をしてる場面です。

こめ @I_R_8

これだけやった後で、直交三部作の第三部は予定邦題が『アロウズ・オブ・タイム』だと知った。

こめ @I_R_8

【アロウズ・オブ・タイムのネタバレ】『ゼンデキ』のときも思ったけど、近年のイーガン著書の登場人物、イーガンらしからぬ素朴な意見を表明する。今回はラミーロが「これから目指す惑星にいるかもしれない文明的に遅れた別の知性」の話題を出した。

こめ @I_R_8

【アロウズ・オブ・タイムのネタバレ】こういうの、作中における軽率な発言としてさえ以前はなかったような。ゼンデキにおける大学院生たちのアホ論議しかり、これらはイーガンの作品に通底してた「よく分からんけどなんかすげえしかっこいい」な雰囲気を損なっていると思う。

こめ @I_R_8

【アロウズ・オブ・タイムのネタバレ】なぜこのようなものを出すようになったんだろう。イーガンにある基本的な偏執的こだわりみたいなのの変容も感じるので、なにかしら心境に変化があったんだろうか。政治の書き方もより即物的な現実性を帯び始めてる気がするし。

こめ @I_R_8

ここ数年で自分の思想や好悪基準もずいぶん変遷があったので、自分の感じ方の変化も大きいんだよな。なんとも言えない。

こめ @I_R_8

むかしのイーガンは、作中のやや教養に劣る人物に発言させるにしても「シンギュラリティ」とか絶対に言わせなかったし、主人公たちの対抗馬もインダストリアル・アルジェブラとか人間宇宙論者とか、敵ながら途方もない思想を感じさせる奴が多かったし、という話です。

こめ @I_R_8

イーガンが現実に寄り添い始めてる気がする。

こめ @I_R_8

【アロウズ・オブ・タイムのネタバレ】19章にきてようやく気付いたんだけど、ラミーロの automation engineer って職種、こっちの世界でいうプログラマーなんだな……なんとなく電子工学技師的なもののイメージだった。

こめ @I_R_8

お前それイーガン、自分がやってたやつやろっていう。

こめ @I_R_8

【アロウズ・オブ・タイムのネタバレ】子供育てるとか自分にできるわけないマジ無理不安絶対ヤダヤダと言ってたラミオが、人生のある悟りの粋に達しどれほど素晴らしいセックスをしても満たされない本能的欲求があるみたいなこと言い出した。急速な精神的老成を見せている（20章）

こめ @I_R_8

【アロウズ・オブ・タイムのネタバレ】20章の冒頭でまたこの直交宇宙の世界観を把握し損ねて1ヶ月ほど止まってたんだけど、年末になんとなく再開したらわりとすんなり納得できて、『エターナル・フレイム』からいまいちあやふやだった時の矢と輝素の矢と来歴の方向の意味についてやっと理解できた。

こめ @I_R_8

【アロウズ・オブ・タイムのネタバレ】20章時点での作品世界内の理解ではという話になるけど、主流な考えとしては、直交宇宙の純粋な四次元空間内では既に決まった変化のない物質分布があって、その中でそれぞれの物資群ごとの熱力学的な規則正しさの崩壊していく方向を未来として認識していると。

こめ @I_R_8

【アロウズ・オブ・タイムのネタバレ】そしてそれとは全く独立したものとして、物質の基本構成単位たる輝素が持つポテンシャルの矢の方向が熱力学的時間方向と同じ向き又は逆向きのどちらかに選ばれる。

こめ @I_R_8

【アロウズ・オブ・タイムのネタバレ】ポテンシャルの矢の方向が逆の物質同士は反物質のように触れた瞬間対消滅するので、疾走星と同じ物質群に属す星に〈孤絶〉の人たちが触れることは出来なかった。

こめ @I_R_8

【アロウズ・オブ・タイムのネタバレ】しかし、故郷へ向けた転回の後に〈孤絶〉表面での発火が見られなかったことから、ポテンシャルの矢の方向さえ合わせてしまえば熱力学的時間の矢の方向が真逆でも、少なくとも触れた瞬間対消滅することはないと確認でき今回の移住試験に繋がった、と。

こめ @I_R_8

【アロウズ・オブ・タイムのネタバレ】その上で20章冒頭では熱力学的時間の矢の方向が真逆の物質を長時間接触させていたら熱力学の法則はどう振る舞うかという話をしていて、その一環として塵の中からいつの間にか組み上がる望遠鏡の現実性についての例が挙がったわけだ。

こめ @I_R_8

【アロウズ・オブ・タイムのネタバレ】いや、あれだけ移住派と再統合派で侃侃諤諤やってたのに、突然移住が現実的な選択肢として挙がってきた理由とかいまいち分かってなかったんだ。

こめ @I_R_8

っていうのを理解してすっきりできたのでまた読み進め始めてる。

こめ @I_R_8

英語の小説が読めるかどうかという話だけど、結局俺は英語は読めずただ文脈のみを読むことができるだけだと分かってきた。

こめ @I_R_8

で、文脈についての理解があやふやになると途端に英語の小説も読めなくなり、イーガンの小説に対して有効な「なんかよく分からないけど雰囲氣だけを楽しみ大雑把な把握で読み進める」攻略が取れなくなり詰まると詰まる、と。