コバヤシさんの「RTかふぁぼ一つ毎に五冊の漫画か小説を紹介する」レビューまとめ

2
前へ 1 ・・ 4 5
コバヤシ @lastbreath0902

@lastbreath0902 以上、19×5人、95作品紹介終わりです。 やっぱ五がけはマジできちーわ……最後の方、TRPG関係ないただのショートレビューだったし。 色々ゴリゴリと押し込むのが楽しかったんで、いい経験になりました。多分二度はやりません!!

2016-11-08 01:58:11
コバヤシ @lastbreath0902

@lastbreath0902 と思ったら、83.84が欠番なので二つ追加します。

2016-11-08 02:00:38
コバヤシ @lastbreath0902

@lastbreath0902 83 ミカイールの階梯(仁木稔、、ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) 遠い未来、科学技術によるカタストロフが人類史をリセットした後、歪な形で生まれ直す新たなる王者のサーガ。中央アジアの風土を活写し、奇想を埋め込む筆力が力強い快作。

2016-11-08 02:04:12
コバヤシ @lastbreath0902

@lastbreath0902 84 伯林星列(野阿梓、徳間書店) 2.26事件が成立した仮想の歴史を舞台に、ペダントリーとサディズムが縦横無尽に暴れ回る、デカダンス・スパイアクション。仮想戦記としての切れ味もいいが、梓先生が美少年調教好きすぎてレールを外れる後半が最高。

2016-11-08 02:07:52
コバヤシ @lastbreath0902

@deza_FSM は、ありがとうございます。色々ハードな書き物でしたが、楽しくもありました。いま確認したら20に増えてたんで、寝て起きて余力があったら、追加の5個を書こうと思います。おやすみなさい。

2016-11-08 02:09:49
コバヤシ @lastbreath0902

@lastbreath0902 96 その女アレックス(ピエール・ルメトール、文春文庫)都市に幾重にも重なる残虐の地層。それを掘り起こし、読者の認識を揺さぶってくる裏切りの快楽。犯罪小説として、残酷小説として、推理小説として、何よりも現代小説として、人を貫く鋭さを持つ傑作。

2016-11-08 08:41:04
コバヤシ @lastbreath0902

@lastbreath0902 97 薔薇の名前(ウンベルト・エーコ、東京創元社) 人里から隔絶された修道院で起こる連続殺人。目眩がするほどのペダントリーと、現実に目くらましを掛けるミステリと物語の詐術。学術の極みながら退屈がない、豊かな読書を生み出す中世知の海に飛び込め。

2016-11-08 08:42:40
コバヤシ @lastbreath0902

@lastbreath0902 98 フーコの振り子(ウンベルト・エーコ、東京創元社) こちらは現代を舞台に、解釈が解釈と結びつき無限に意味を作っていくオカルトの構図、それ自体をキャンバスにしたミステリ。オカルトがなぜ生まれるのか、事件の謎を追いかける中でその構造が体感できる。

2016-11-08 08:43:50
コバヤシ @lastbreath0902

@lastbreath0902 99 ワールド・ウォー・Z(マックス・ブルックス、文藝春秋社) 世界をゾンビ禍が埋め尽くしていく過程、それが蔓延し克服されていく家庭を追いかけた変則的パンデミック・疑似ドキュメンタリー。バラエティ豊かな語り口で、ゾンビのリアルを鋭くえぐってくる。

2016-11-08 08:45:37
コバヤシ @lastbreath0902

@lastbreath0902 100 Tokyo Year Zero(デヴィッド・ピース、文藝春秋社) 敗戦直後、疑獄と謀略の渦巻く焼け野原の東京で、罪と欺瞞が加速していく占領下の警察小説。昭和の闇にエンタテインメントと伝奇で切り込んでいく筆がとにかくフレッシュ。

2016-11-08 08:46:56
コバヤシ @lastbreath0902

@lastbreath0902 101 あいどる(ウィリアム・ギブスン、角川書店) ”橋”三部作の真ん中。ミクよりマクロスゼロより、当然ギブスンのほうが電子の歌姫には早くタッチしていた。そういうノスタルジーだけではなく、都市と奇妙な日本を切り取る目線の先鋭さが今でも刺さる。

2016-11-08 08:52:00
コバヤシ @lastbreath0902

@lastbreath0902 102 結晶世界(J・G・バラード、創元SF文庫) バラードの詩情に満ちた破滅を存分に味わえる、乾いたカタストロフの美しい物語。とは言うものの、筆は破滅の前景でうろつく人間のカルマを切り取ることに終止する。その足踏みが、体温を持って読者に迫る。

2016-11-08 08:54:53
コバヤシ @lastbreath0902

@lastbreath0902 103 ステーシー(大槻ケンヂ、角川ホラー文庫) オーケンとゾンビとゴシックが出会ったら、とびきりのラブロマンスが生まれた。AGC的青春の焦げ付きを加速させた結果、バラード的に美麗なる新世界に至る。小説家大槻ケンヂの才覚ほとばしる傑作。

2016-11-08 08:56:26
コバヤシ @lastbreath0902

@lastbreath0902 104 スローターハウス5(カート・ヴォネガット、ハヤカワ文庫SF) 奇想作家ヴォネガットの真骨頂、ドレスデン空爆と宇宙人が混じり合う己の人生の物語。SFとして距離を置いて楽しんでも、戦争にトラウマを受けた男の告白として読んでも、両方でも楽しめる。

2016-11-08 08:58:33
コバヤシ @lastbreath0902

@lastbreath0902 105 檸檬(梶井基次郎、新潮文庫) 梶井は発想をかじり、文体を啜り、美麗さを味わう小説家である。とにかく喉越し良く楽しめ、後には何も残らない。 大嘘である。短い時間を駆け抜けた彼の人生の火花は、その文学的レモネードの奥に毒として宿っている。読め。

2016-11-08 09:01:48
コバヤシ @lastbreath0902

@cosmorz さっき入った追加も入れて105ですね。流石にこの本数描くと、自分のハラワタひっくり返して日干しにしているみたいで、読書傾向まるわかりで恥ずかしいです。小説最近読んでねーなマジって思いました。

2016-11-08 09:02:47
コバヤシ @lastbreath0902

@yaukosan は、ありがとうございます。マクラ、ひねり出すのけっこう大変なんだけどもあんま評価されなかったところなので、気にかけていただいてありがたい限り。ツイッター書評はいい本に出会ったら、おりを見てさせていただきます。

2016-11-08 20:27:10
前へ 1 ・・ 4 5