Deplorable トランプの勝利を予感していた朝日新聞記者 金成隆一氏のツィート

アメリカの地方で普通の人々に取材を続けた金成隆一氏はデータに現れないトランプ人気をかぎ取っていた。 クリントン氏に決定的に欠けているのは、庶民的な親しみやすさ。相手がトランプ氏なのに、それなりに選挙選っぽくなっているのは、これも原因の一つと思います。せっかく立派な人なのにもったいない→怒りに火を付けたクリントン氏の言葉
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金成隆一『ルポ トランプ王国』『アメリカ大統領選』(どっちも新書)よろしくお願いします @kanariryuichi

矢木カメラマンが外で写真を撮りたいと言うと、友人のビクターが「じゃ、俺が連れて行く」と。口には出さないが、我々の安全を心配してくれているんです。そんな優しさが普通にある街です、ヤングスタウン →「大陸の真ん中が真の米国」 大統領選 asahi.com/articles/photo…

2016-11-14 10:03:07
金成隆一『ルポ トランプ王国』『アメリカ大統領選』(どっちも新書)よろしくお願いします @kanariryuichi

良い写真だなあ → 「大陸の真ん中が真の米国」 大統領選、叫ぶ反既得権層:朝日新聞デジタル asahi.com/articles/photo…

2016-11-14 10:04:24
金成隆一『ルポ トランプ王国』『アメリカ大統領選』(どっちも新書)よろしくお願いします @kanariryuichi

ジョセフの自宅地下室は、米国のかつてのミドルクラスの豊かさが保存されてました。野球大会のトロフィーにメダル、ルームランナー、ウェイトマシン、ジャクジー風呂、数々のゲーム。それが崩れているという焦り → 「大陸の真ん中が真の米国」 asahi.com/articles/photo…

2016-11-14 10:06:59
金成隆一『ルポ トランプ王国』『アメリカ大統領選』(どっちも新書)よろしくお願いします @kanariryuichi

ジョセフの子ども3人のうち上の2人は仕事を求めて街を出た(出る)。そんな取材をしていると、14歳の次女が「私はパパの近くに残るわよ」。ジョセフは顔をくしゃくしゃにして喜んだ → 「大陸の真ん中が真の米国」 大統領選、叫ぶ反既得権層asahi.com/articles/photo…

2016-11-14 10:09:15

[「大陸の真ん中が真の米国」 大統領選、叫ぶ反既得権層](http://digital.asahi.com/articles/ASJCD23KGJCDUHBI006.html
金成隆一
2016年11月13日01時31分
 初めてドナルド・トランプ(70)の集会を取材したのはちょうど1年前、テキサス州ボーモントだった。
 飛行機で乗り合わせた米メディアのトランプ番記者が、空港から会場まで車に乗せてくれた。「お前、トランプをどう思う?」
 私は「見ている分にはおもしろいが、すぐに脱落すると思う」と答えた。
 すると番記者は「分かってないな。トランプの遊説場所を地図に落としたことあるか? ほとんど田舎だ。都会に来ても集会の場所はたいてい郊外だ。自分の訴えが誰に響くのかを理解しているんだ」。
 番記者はアクセルを踏み込みながら、続けた。
 「ハッキリ言おう。彼が共和党候補になる。支持者の熱気が違う。今日の集会を見れば、驚くぞ」
 会場に着くと大勢の支持者が立ち上がって声援を送っていた。掲げるプラカードに、こう書かれていた。
 「サイレント・マジョリティー(声なき多数派)はトランプを支持する」
(中略)
 支持者に共通するのは、細かい政策など気にせず、単純なメッセージに共鳴していること。理屈よりも情念が勝っていた。私は頭を殴られたようだった。
 それから1年間。かつて栄えた鉄鋼業や製造業が廃れ、失業率が高く、若者の人口流出も激しい「ラストベルト(さびついた地帯)」といわれる、オハイオ州やペンシルベニア州などを歩いた。そこは、トランプの支持が強い「トランプ王国」だった。(金成隆一)
■色あせる「アメリカン・ドリーム」
(中略)
 3月25日、オハイオ州ウォーレン。ジョセフ・シュローデン(62)は自宅で、おなかを突き出してソファで横になっていた。地元の製鉄所で40年近く働いた。(中略)
 「大型ハンマーも削岩機も知らない、ショベルの裏と表の区別もつかない政治家に俺らの何がわかる? 年金の受給年齢を引き上げようとする政治家は許さない。ヤツらは長生きするだろうが、俺の体は重労働でボロボロだ」
 15歳から製鉄所の食堂で働き、高卒後は最もきつい溶鉱炉に入った。トランプが、社会保障を守ると言ったことがうれしかった。
 「溶鉱炉の同僚の半分は早死にした。政治家なんて選挙前だけ握手してキスして、当選後は大口献金者の言いなり。信用できない」
 街の衰退も腹立たしい。閉鎖された製鋼所などの名前を五つ、私のノートに書き込んだ。「3万人の雇用が消えた。人間は仕事がなきゃ幸せになれない。日本人も同じだろ、なあ?」
 労働組合員で民主党の地区委員も務めたが、トランプの雇用対策を期待し、初めて共和党に移った。
 学歴がなくても、まじめに働けば、子どもは親の世代より豊かになれる。明日の暮らしは今日よりも楽になる。米国の勤労精神を支えた「アメリカン・ドリーム」が色あせている。米国の実質賃金は50年ほどほとんど上がっていない。(中略)
■抗議デモ映像に「負け犬!」
 「米大統領にトランプ氏」。トランプ勝利を伝える記事を書き終え、私は9日、再びオハイオ州ジラードに入った。何度も通ったバーに行くと、支持者がトランプの勝利に酔いしれていた。
 ところが、店内のテレビに「反トランプの抗議デモ」の映像が流れると空気が一変した。「負け犬!」「家に帰れ!」。彼らの願いが通じ、トランプ大統領は誕生するが、不満と不安は消えていない。
 溶接工のトマス・ビガリーノ(42)は顔を真っ赤にして言った。「デモが起きているのはニューヨークやロサンゼルスなど大都市ばかりだ」
 トマスは私のノートに米国地図を描き始めた。
 「東海岸は政治家、大企業、銀行、マスコミで、西海岸はハリウッド俳優やシリコンバレー。どっちもリベラルの民主党支持者で、物価の高い街で夜ごとパーティーで遊んでいる。テレビが伝えるのは、エスタブリッシュメント(既得権層)のことばかりだ」
 そう言いながら地図の両岸にバッテンを書き、民主党カラーの青で塗りつぶした。今度は、共和党カラーである赤のペンに持ち替え、地図の残りを真っ赤に染め上げた。
 「大陸の真ん中が真の米国だ。鉄を作り、食糧を育て、石炭や天然ガスを掘る。両手を汚し、汗を流して働くのは俺たち労働者。今回は真ん中の勝利だ」
 深呼吸して続けた。
 「俺たちが本物の米国人だ。エスタブリッシュメントは外国に旅行するが、ここには来ない。自分たちが俺たちより賢いと思っているが、現実を知らないのは、こいつらの方だ」
 すると、トマスの双子の兄フランクが来て「この地図、ちょっと違うな」と言い、ノートに何やら描き加え始めた。
 「トランプが美しい壁を造るんだ」。国境に壁が描かれていた。=敬称略(後略)

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