『非モテの品格 男にとって「弱さ」とは何か』 感想・書評とやりとり

まくねがお氏(@makunegao)のTweetを中心に、感想Tweetややりとりをまとめています。
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まくねがお @makunegao

→この「弱者暴力」に、ケアする側がいつの間にか気づかされていた、ないしは気がついたらその「弱者暴力」を振るう自分が少し変わっていた。そういうケアの経験を、「相互ケアの経験」と僕は名指したいと思う。

2016-12-28 14:29:24
まくねがお @makunegao

→自己否定の感覚には、世間に流通する価値観(思いこみや決めつけ)が底にある。人は、なかなかそれに気づけない。気づいても、その囚われから逃れがたく、そこについつい回帰してしまう。独力では、特に。

2016-12-28 14:32:05
まくねがお @makunegao

→その価値観(思いこみや決めつけ)が自然と打破される具体的な経験こそが、自己否定の感覚に囚われて苦しんでいた自分を、自然に尊重させる方向へと変える。価値観が自然と打破される経験、それが、ケアの中にある。「弱者暴力」的なケアの経験と、「相互ケア」的な経験との分岐点は、そこにある。

2016-12-28 14:33:34
まくねがお @makunegao

→…あー、「弱者暴力」そのものを否定的に捉えない方が良いのかな。悪しき線引き・二元論な気もする。「弱者暴力」的なケアのすぐ背後に「相互ケアの経験」がある気もする。…独りでぐるぐる考えるのは、もう止めよう。ここまでの直感を補助線にしながら、『非モテの品格』第三章を読んでみましょう。

2016-12-28 14:35:56
まくねがお @makunegao

→…ということで、『非モテの品格』第三章と補論2、あとがきを再読了。面白かったわー。第三章に載っているひとつひとつのエピソードが、とにかく味わい深くて、しみじみ読んでしまうのだった。

2016-12-28 17:28:07
まくねがお @makunegao

→先に僕は、自分なりの直感としての補助線を引いたけども。全く重ならないわけではないけど、大分ズレていたなあ。杉田さんがケアの経験で辿り着いた直感は、杉田さんなりの固有のもので、それが僕とズレるのは、当然のことだよな、と思った。

2016-12-28 17:30:42
まくねがお @makunegao

→ただ、杉田さんの結論に無理に合わせようとするのではなく、杉田さんのやり方を真似て、自分と杉田さんの共通点や差異を考えていくことはできるはずだ。ということで、あれこれ考えてみると…。

2016-12-28 17:32:38
まくねがお @makunegao

→本書で描かれている杉田さんの固有の「ケアの経験」は、我が子、それも幼い子どものケアであったり、もしくは重度障害者・ALSの人へのケア経験だったりする(それだけではないけど)。一方で…。

2016-12-28 17:35:04
まくねがお @makunegao

→僕のケアの経験は、大分違う。僕はこれまで、定時制高校生の相談、生活困窮者支援の現場での相談、そして短大生への相談などを行なってきた。僕が自らのケア経験を振り返るとき、これらの人々の横にいて無私になろうとし、そうなれない自分と、そこに潜む価値観を発見する、というイメージがあった。

2016-12-28 17:39:08
まくねがお @makunegao

→杉田さんのケア経験は、より沈黙や失語の時間に耐えるもの、耐えているうちにそういった時間が与えられることの豊かさに気づくものとしてもあった。この実感は、僕の中にはなかった。

2016-12-28 17:40:33
まくねがお @makunegao

→また、杉田さんが我が子へのケアや、我が子への自分の思いを内省する姿を見て、僕の中には、痛みも走るのだった。僕は、子どもを産んだり、育てないかもしれない。こういう豊かな経験を得られないかも。…いや、こういう経験は、得ようと思えば得られるのに、そこから僕は逃げているのかも、と。

2016-12-28 17:42:54
まくねがお @makunegao

→もちろん、ことは単純ではない。我が子を産み育てること、それを豊かなことと、嫉妬や劣等感から単純に思うのは、間違いだ。そこには激しい労苦があり、大きな諦めに直面するような経験で。…このような受苦を経たからこそ、杉田さんはケアが齎す「自然」を掴むことができたのだろう。

2016-12-28 17:46:39
まくねがお @makunegao

→やはり、女性だけではないのだ。生きていく中で、次々と見えない分断線が引かれ、気づかないうちにバラバラにされるのは。男たちが男として、それぞれの違いを尊重しつつ、生きていくことの難しさ。焦らず、ゆっくり始めたい。言葉にしたりできなかったりする、そんな言いよどみも失語も認めながら。

2016-12-28 17:54:09
まくねがお @makunegao

→もう一点だけ、最後に…。杉田さんが家族のことを内省している描写を読みながら、僕も自分の父のことを思い出した。父は、慌てて取り乱す人だった。その記憶が、強くある。僕は、そんな父が嫌だったのだ。この記憶は、僕にとって大切な気がする。

2016-12-28 17:56:28
まくねがお @makunegao

→思えば父ほど、男らしくない男であると、感じられる人を僕は知らない。優しい人だ。権威的な振る舞いとは無縁、というか、したくてもできない人だ。慌ててキョドり、取り乱すこと。ここに僕が日常生活でも、思考するときでもやけに拘ってしまうのは、父への複雑な思いが影響していたのかもしれない。

2016-12-28 18:00:25
まくねがお @makunegao

→僕の中にある「怯え」の感情や、慌ててキョドり、取り乱すことについて、もっと掘り下げたい。そう思った。『マッドマックスFR』感想としての「キョドるマックス」論に、何とか取り組みたいなあ。おしまい。

2016-12-28 18:05:48
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