- arishima_takeo
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およそ人間の諸活動のうちで、戦争ほど不断にかつ一般的に偶然性と接触している活動はない。しかも戦争においてはこの偶然性によって思いがけない事件が起り、それをきっかけとして思わぬ幸運が転がりこんでこないとも限らないのである。byクラウゼヴィッツ『戦争論』
2016-11-30 10:45:46いかなる戦争にも必ず非常に多くの特殊な現象が伴うものであって、それはちょうど暗礁の多い未知なる大海に似ていると言うべきである。byクラウゼヴィッツ『戦争論』
2016-12-01 11:45:50クラウゼヴィッツは野営や舎営、テント設置、給養や清掃などの問題を戦争の理論に含めない(戦術でも戦略でもない)つもりのようだが、これでは彼自身が忌避していた絵空事の論理に堕してしまうのではないか。戦争という破壊活動にも再生産が必須である点に重要なアキレスがあるように思えるのだが。
2016-12-01 11:50:49兵士だけで戦闘はできない。前線は銃後と同時に生成する。戦争を考えることは非戦争的アスペクトとセットで考えることでなければ片手落ちなのではないか。
2016-12-01 11:53:13「例えて言えば戦争とは、数株の大木に比べることができるだろう。これに斧を加えるにあたっては幹の一本一本の性状と方向とに十分の注意を払うことが必要なのである」(クラウゼヴィッツ『戦争論』第二部第四章)。よく分からん比喩だな。
2016-12-05 10:34:27クラウゼヴィッツ『戦争論』上巻読了。長い割に得るものがなかった。要点は戦術と戦略の区別。「前者は個々の戦闘の形態を論じ、後者はそれらの行使を論ずる」(156p)。別言すれば「戦闘をそれ自体において秩序だて遂行させること」と「戦闘を連合させて戦争の目的に結びつけること」(146)。
2016-12-07 13:06:37「彼クラウゼヴィッツは、陸軍大学当時カント派の教授キーゼウエッターの講義を聴き、フィヒテを読み、ヘーゲル哲学に傾倒していた」(清水多吉「訳者解説」)。へぇー、どーりで。
2016-12-07 13:09:52戦争は、言うなれば防禦をまって初めて成立する。というのは、防禦こそは闘争を直接の目的とするからであり、敵の襲撃に抵抗することと闘争とは明らかに同じことであるからである。byクラウゼヴィッツ『戦争論』第六部第七章
2016-12-08 10:17:38あらゆる防禦の根底に常に報復という考えがなければならない、ということを強調しておきたい。byクラウゼヴィッツ『戦争論』第六部第八章
2016-12-08 10:19:06国民戦争という燃料に火をつけ燃えさかる火の手とするためには、敵の大打撃によって圧し潰され消し止められることのないような、やや遠隔の地を求めるべきである。byクラウゼヴィッツ『戦争論』第六部第二六章
2016-12-12 13:42:16防禦者側の兵団や哨所は往々にして、攻撃者側がただ戦場の名誉だけを意図している場合には、彼がその以上の利益を目指している場合に比べてはるかに不利な戦闘に陥る危険を蔵している。byクラウゼヴィッツ『戦争論』第六部第三〇章
2016-12-12 13:45:21ナポレオンvsヴィトゲンシュタインという夢のカード(クラウゼウィッツ『戦争論』第八部第九章)。 pic.twitter.com/RPNSyQ3sok
2016-12-14 10:04:46クラウゼヴィッツ『戦争論』下巻読了。やっぱり全文読む必要はなかった。強いていえば国民戦争のとこは面白かったかな。それにしても解説が「ビジネスに役立つ戦争論」的な方向で書いてて、一寸苦笑。カバー文が「あらゆる組織における決断とリーダーシップの永遠のバイブル」だぜ?
2016-12-14 10:15:56ただ、ストラテジーとかロジスティックスとかキャンペーンとかターゲットとか…軍事用語とビジネス(マネジメント)用語って、すごい相性いいから笑いごとじゃなくごく自然なことなんだけどさ。実際に『戦争論』読んでデキる上司になれるかどうかは疑問だが。
2016-12-14 10:19:17