今上天皇の「生前退位のご意向」問題について【Part 3】 《山崎雅弘》

表題に関連するツイートをまとめました。2016年8月8日、天皇の生前退位についての歴史的なメッセージがテレビで放送されました。 その後、日本国内ではどのような動きが進行しているのか。「有識者会議のメンバー16人のうち、半数の8人が日本会議と関わりのある人物」という事実は、何を示唆しているのか。「一代限りの特別法」という一見もっともらしい解決法の裏には、どんな思惑が隠されているのか、などなど、この問題を考える参考にしていただければ幸いです。 なお、このまとめは、以下のまとめの続きです。こちらも合わせてお読みいただければ幸いです。 続きを読む
3
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

一代限り、典範改正で対応も=天皇退位(時事)jiji.com/jc/article?k=2… 本当にひどいやり方としか言いようがない。最初から「一代限りの特例法」という結論を官邸だけで勝手に決め、体裁を整えるため「有識者会議」という無意味な芝居を用意した。天皇の心情を愚弄している。

2016-12-09 13:10:46
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

大手メディアは「何人容認、何人慎重」などの数字に意味があるかのような印象づくりの報道で首相官邸に迎合しているが、人選を行ったのは安倍晋三首相周辺なのだから割合の操作は自由にできる。あたかも首相官邸の独断ではなく、外部の意見を聞いたような体裁と形式を作っているが、実質は全然ちがう。

2016-12-09 13:12:13
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

世論調査のアンケートに答えるだけでなく、もっと国民の側が積極的に意見を述べないと、本当にこのまま安倍晋三氏や日本会議らの意向で「一代限りの特例法」「今の皇太子とそれ以降の代には譲位を認めない」という冷酷な裁定が制度化されてしまう。今上天皇は、心に重い物を抱えたまま去ることになる。

2016-12-09 13:13:44
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

日本国憲法下の日本では、主権者は国民であり、第一条にあるように天皇の地位は「国民の総意に基づく」。従って、天皇の譲位を制度として認めるか否かは、本来「主権者の国民」が決めること。今上天皇はそれらを全部尊重した上で、国民向けに直接メッセージを発せられたのだろう。国民がどう応えるか。

2016-12-09 13:15:39
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

木村草太「生前退位を法制化するのであれば、一代限りの特別法ではなく、皇室典範を改正するのが望ましい」(BLOGOS)blogos.com/article/200236/「伊藤(博文)は次のように考えていたようだ。天皇を『操り人形』に喩えたという記録もあるように(長尾龍一『思想としての

2016-12-09 13:17:07
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

(続き)日本憲法史』206頁)、伊藤は、天皇は政府の決定を形式的に正統化するだけの『お飾り』であるべきと考えていた。資質があろうとなかろうと、天皇を退位させる必要はない。生前退位の制度は、強制退位や院政の危険を招くだけなので不要・有害だ、と」「天皇の人権という観点からしても、生前

2016-12-09 13:18:46
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

(続き)退位を認めるべきだと言える」渡部昇一氏はじめ、日本会議系人士が退位に反対し、摂政で対応すべきだと主張するのも、伊藤博文と同様、天皇を「政府の決定を形式的に正統化するだけのお飾り」あるいは「操り人間」と見ているからだろう。天皇の人権という論点は、とりわけ重要な問題だと思う。

2016-12-09 13:20:11
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

木村草太さんの「主権者国民には、皇室典範が天皇・皇族に過度の負担を課すものになっていないか、常に検証する責任がある。国民は、8月8日の『お言葉』を出さざるを得ないところまで、天皇陛下を追い込んでしまったことについて責任を痛感すべきではないだろうか」という指摘に、私も深く同意する。

2016-12-09 13:22:50
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

明石元紹「有識者会議の推移をみていますと、国民の気持ちとも違うし、ある意味では、陛下が考えていらっしゃるのとも、かなり違った形で意見をおっしゃる方が多いものですからね」(12月3日放送 TBS報道特集『天皇退位の是非』)「これではあまりに陛下が、両陛下がお気の毒じゃないか、という pic.twitter.com/MDJtWsACKO

2016-12-11 14:02:23
拡大
拡大
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

(続き)義憤もありましてね」「(陛下は)明治以前の何十代とある天皇のなかでは、途中で譲位されるとか、女性天皇がピンチヒッターでなさるとか、そういうことは数えられないくらい多いんだ、と。だから、ぼくの代になって元気なうちに譲位をするということを仮に言っても、それは珍しく驚くべきこと

2016-12-11 14:04:26
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

(続き)ではないんだよ、と言ってらっしゃいましたね」明石氏が「義憤の感情」でこうしたやりとりを「国民に向けて」公表したことも、国民の側は真摯に受け止める必要があるように思える。今の政治状況下では孤立無援に近い、今上天皇の意向に沿うよう情勢を変えられるのは、主権者の国民しかいない。

2016-12-11 14:06:16
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

もしこのまま安倍晋三氏や日本会議の思惑通り、一代限りの特別法という形で譲位問題に幕引きがされるなら、今上天皇は深い葛藤に直面するだろう。肉体的・精神的には譲位したくても、それをすると「自分さえよければ」という形式になってしまう。結果的に最後まで在位せざるを得なくなるかもしれない。

2016-12-11 14:08:04
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

つまり、安倍晋三氏や日本会議が望む「一代限りの特別法」という形式には、今上天皇がそれを選ぶことに抵抗を感じさせ、譲位の道に大きな心理的ハードルを立てる陰険な思惑が隠されているようにも見える。結果的に今上が最後まで在位を続けるなら、安倍晋三氏や日本会議にとっては大勝利の結末になる。

2016-12-11 14:09:38
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

「命令的な人間は、いかに彼らが自分たちの神に仕えていると信じているにしても、自分たちの神に対しても、また命令するであろう」このニーチェの言葉を、三木清は天皇機関説事件の最中の読売新聞への寄稿(1935年3月20日)に引用した。神を天皇に置き換えれば、そのまま今の日本にも通用する。

2016-12-11 14:11:05
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

退位、今の陛下に限る特例法提言へ 有識者会議(朝日)asahi.com/articles/ASJDG… 朝日新聞は淡々と、既成事実の積み重ねを報じているが、結局今上天皇のご意向や国民の要望とは関係なく、首相官邸とその支持勢力のシナリオ通りに事が運ぶのを目の前で見て、何も感じないのか。

2016-12-15 17:28:02
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

有識者会議 天皇退位容認が大勢 特別法制定が望ましい(NHK)www3.nhk.or.jp/news/html/2016… NHKも「退位容認、よかった」と表面的に受け手を安心させる書き方をしているが、皇太子の代では認めないという解決法を今上天皇がどう受け止めるか、という観点には光を当てない。

2016-12-15 17:29:51
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

結局、天皇譲位(退位)の有識者会議は、安倍晋三氏とその支持勢力が独断的に決めるという現実を隠す、使い捨ての人形劇のような存在でしかない。国民に選ばれたわけでもなく、ヒアリング対象の半分が日本会議系の人士である事実も国民には知らされない。痛ましい結論に到達しつつあるとしか言えない。 pic.twitter.com/NmC2CESCXf

2016-12-15 17:31:37
拡大
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

生前退位で天皇の意向無視した安倍首相が親しい政治家の前で天皇を茶化す発言(リテラ)lite-ra.com/2016/12/post-2…「ある有力政治家の話ですが、彼が官邸の総理執務室で安倍さんと生前退位の話をしたら、安倍さんはカーペットに膝をつきながら、『こんな格好までしてね』と言った

2016-12-19 13:30:57
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

(続き)らしいのです。ちょっと何て言うか、天皇陛下が被災者の方々に寄り添うお姿を、そういうふうにちゃかしてみせるというのは……。信じがたいですね」「天皇は国民よりも一段も二段も上にいなければならない、天皇が国民の前に直接出てきてひざまずくなどもってのほか。安倍が今上天皇の被災者訪

2016-12-19 13:32:35
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

(続き)問を茶化したのは、そういう意識のグロテスクな表出だろう」「すでに宮内庁周辺からは、天皇が有識者会議やヒアリングの人選の偏りに激怒しているとの情報も漏れ伝わってきている」「国民が『生前退位』の恒久的制度化を支持しているにもかかわらず、それをはねつける安倍首相」激怒して当然。

2016-12-19 13:34:04
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

天皇退位認められぬのは「内閣の奴隷」故・三笠宮さま(朝日)digital.asahi.com/articles/ASJDG…「三笠宮さまが戦後間もない頃につづった意見書は『新憲法と皇室典範改正法案要綱(案)』。終戦翌年の1946年11月、皇室典範改正を審議していた枢密院に提出された」「『皇位継承』の

2016-12-19 13:35:19
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

(続き)章では『《死》以外に譲位の道を開かないことは、新憲法第十八条の《何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない》といふ精神に反しはしないか?』と疑問を投げかけた」「手続きについては、天皇が皇室会議に譲位を発議できるようにすることを提案。この自由を認めないならば『天皇は全く鉄鎖

2016-12-19 13:36:51
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

(続き)(てっさ)につながれた内閣の奴隷と化する』と厳しく批判した」強烈な語感の表現だが、現在の安倍晋三首相の天皇に対する接し方を見れば、「天皇は全く鉄鎖につながれた内閣の奴隷と化する」という表現も決して誇張ではない時代が到来していると感じる。他人事として傍観する気にはなれない。

2016-12-19 13:38:18