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正月にモチを食べる習慣は、「内臓食べたい、ホルモン食べたい」から始まった!?鹿児島県「フクマル(心臓)を母に食べさせる」三重県「大晦日のフクマルコイコイの火で雑煮を煮る」

柳田国男『食物と心臓』によると、「西日本の丸モチは人間の心臓の形を模したものだろう」とあるが、鹿児島県などの狩り言葉にフクマル(心臓)があり、フク(肺)、マル(心臓)で、最高のごちそうとされた。奈良県と三重県(伊賀)にまたがる山間部の正月行事「フクマル来い来い」は、大晦日にフクマル迎えの火を焚き、「フクマルコッコ―」と叫ぶもの。「たあんと(一杯)もらってきたぞ」と家に帰り、火は雑煮を煮る種火にした。正月と結びついた民俗行事を研究することで、肉や血を嫌う仏教の影響で「福丸」に変化したフクマル(心臓)を復元し、内臓食が正月のモチ文化に与えた影響を考察する。
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巫俊(ふしゅん) @fushunia

大晦日フクマル迎えの火を焚く、山間の地方の様子。 (藤堂藩の軍事用の絵図「御要害惣図」より) pic.twitter.com/IPONrqffGX

2016-12-31 22:19:15
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巫俊(ふしゅん) @fushunia

元は「心臓」などを意味していたと考えられる「フクマル」は、この川(名張川)の下流(図面の左上に流れていく)から、上流の集落をそっとうかがっていたフクマルは動物?)とされます。 pic.twitter.com/uBaBbTfaKP

2016-12-31 22:23:17
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巫俊(ふしゅん) @fushunia

柳田国男が「食物と心臓」という文章を書いていて、西日本で見られる正月の「丸モチ」は、「人間の心臓のかたちを模したものだろう」と言っているそうです。

2016-12-31 23:43:57
巫俊(ふしゅん) @fushunia

@fushunia 研究の結果、おそらく「人間」ではなく、動物の心臓」(方言マル)のことで、 「内臓食べたい、ホルモン食べたい」(滅多に食べられない) ↓ 「代用として、まるいモチを作り、新年を祝った」 今では想像しにくいですが、シカやイノシシの心臓は「最高のごちそう」

2017-01-01 00:38:00
我乱堂 @SagamiNoriaki

イノシシはともかく、豚のハツは売ってる味は似たようなものだろう

2017-01-01 00:39:30
巫俊(ふしゅん) @fushunia

大学に入学して、最初に受けた民俗学の講義は、タマ(魂)のはなしでした。丸餅の「まるい形」を表現しているとか、説明頂いたのですが、何故魂が「まるい」のかは説明されなかったので先生に聞いてみましたが、突拍子のない質問だったのか、答えはありませんでした。

2016-08-28 13:43:51
巫俊(ふしゅん) @fushunia

@fushunia」(たま)「」(たま)「」(たま) 名前からも、丸いことは推測できます。 私の考えですが、魂をタマと言ったのは、心臓の形なんじゃないかな…?と思いました。 鹿児島県の狩言葉では、心臓をマルと呼んでいたからです。

2016-08-28 13:52:40
巫俊(ふしゅん) @fushunia

@fushunia 京都を中心とする日本語には、内臓の語彙が少なく胃(イ)肺(ハイ)肉(ニク)など、漢字の音読みが多用されるのは、和語で発音すると生々しいから、置き換えられたようです

2016-08-28 14:21:47
巫俊(ふしゅん) @fushunia

@fushunia 奈良県の東北部の山林地帯から三重県の伊賀地方にかけては、「フクマル来い来い」(フクマルコッコ)という民俗行事があります。この行事は民俗学の本に出てきますが、何故、フクマルと呼ぶのか不明とのことですが、フクマル鹿児島県の言葉で「内臓」(肺と心臓)という意味です

2016-08-28 14:25:51
巫俊(ふしゅん) @fushunia

@fushunia 大晦日フクマル迎えの火を焚いて付近の小石を男性が家に持ち帰り家の戸を開けて待っていた奥さんにたあんと(一杯)もらってきたぞと言う場面が記録されていますので、私は「内臓」で間違いないと思っています。雑煮などを焚く種火にするとのことです。

2016-08-28 14:26:35
巫俊(ふしゅん) @fushunia

日本の動物観 人と動物の関係史』(2013年発行) P95から引用 「以下は、先に紹介した千葉徳爾の『狩猟伝承研究』(1969)からの引用である。

2016-08-28 14:29:15
巫俊(ふしゅん) @fushunia

@fushunia 引用続き 「1鹿児島県の伝承―イノシシの心臓を食べるフクマルは十二に切って六つづつ串に指し、ゆがいてから、初矢をしたものの母に食べさせる」 フクマルは「心臓」を指す。1957年に採取した志布志町四浦(現志布志市)の伝承。」

2016-08-28 14:29:57
巫俊(ふしゅん) @fushunia

@fushunia 引用続き 「2.宮崎県後略イノシシ・・・マル心臓)・・・フク)・・・ 3.大分県後略アカフク)、クロフク肝臓)・・・シカノワタは胃・・・動物はシカ

2016-08-28 14:30:58
巫俊(ふしゅん) @fushunia

@fushunia 引用続き 「4愛媛県後略シカ・・・「内蔵のうちマル、アカギモ(肝)、シロギモ(胃?)は人が食べ―」・・・ 1960年に採取した北宇和郡松野町目黒の伝承。」 引用終わり

2016-08-28 14:31:58
巫俊(ふしゅん) @fushunia

@helixmakimaki すいません、出典を確認したところ、愛知県は愛媛県の記憶違いでした。黄金の糞をする「福丸」という犬がいたという話になっている地区もありますが、仏教が普及されるにつれて、内臓食の幸を求める年末の行事が制限され、それでもフクマル行事が残ったものに思えました

2016-08-28 14:39:52
巫俊(ふしゅん) @fushunia

@helixmakimaki フクマル迎えのときに、姿は見えないけど、フクマルがやってくる方向がありまして、ある地区では名張川の下流の谷から来るという話でした。現地で川を見ていて思ったのが、「動物っぽいな」という感覚でした。

2016-08-28 23:20:05
Yasu (ヤス) @SHOOTWRESTLING1

@fushunia 「魂」は「玉しい」なんでしょうか?

2016-08-28 13:49:56
巫俊(ふしゅん) @fushunia

@SHOOTWRESTLING1 前後関係がよく分かりませんが、マルいものをタマと呼んでいますよね。

2016-08-28 13:53:31
Yasu (ヤス) @SHOOTWRESTLING1

@fushunia ありがとうございます!魂が丸いというのは、古代の人は火の玉でも見たのでしょうかね。想像ですけど。

2016-08-28 13:59:44
巫俊(ふしゅん) @fushunia

@SHOOTWRESTLING1 私は心臓のかたちだと思っています。いまツイートしているところですが、鹿児島県の狩猟言葉では、心臓のことをマルと呼びます。

2016-08-28 14:02:05
フクマル @fukumaru_escape

@fushunia (フォロー外からのRT失礼しました…!) 実は私、ハンドルネームではなく本当に「福丸(フクマル)」という姓でして…。そのような行事・習慣があることを初めて知りました。貴重な情報をありがとうございます…!

2016-12-31 23:06:51
巫俊(ふしゅん) @fushunia

@fukumaru_escape ご丁寧にありがとうございます。私、歴史学と民俗学を研究している者でして、ご苗字が福丸様とは知らず突然失礼致しました。フクマルは狩り言葉に由来すると考えられますが、仏教が庶民に浸透すると「福丸」と再解釈され、意味を変えながら行事が続いているようです

2016-12-31 23:18:37
フクマル @fukumaru_escape

@fushunia 「福丸」という姓に思い入れがあるので、大変興味深いです。私は芸術学部の写真専攻でして、写真や他の媒体を用いて作品を制作しているのですが、その行事を撮影することは可能なのでしょうか…。

2016-12-31 23:38:18
巫俊(ふしゅん) @fushunia

@fukumaru_escape 私の知り合いの話によると、今もその行事を家でやっているということですが、元の形とされる「集落みんなが集まっての行事」から「各家庭で」に変わってきているそうです。

2016-12-31 23:41:38