Globis鎌田氏中国訪問記

2011/2/26~よりの中国訪問記
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鎌田 英治 @EijiKamada

23日から北京に来ている。目的は中国で活躍中の日系企業や現地の消費現場などを「現地現物」で訪ね、個社→業界→中国ビジネスの環境を正しく知ること。その上で「人の能力開発」の側面から何か貢献できないかを見出すことが目的だ。

2011-02-26 03:29:39
鎌田 英治 @EijiKamada

続)この3日間で、日本を代表する企業4社(商社および製薬、電機、産業財のメーカー)と日本大使館を訪ねた。日本を離れ中国で頑張っている皆さんは、例外なく暖かく我々を歓迎してくれた。そして率直に現状を語ってくれた。

2011-02-26 03:29:52
鎌田 英治 @EijiKamada

続)その中で私は幾つかの問題意識と危機感を感じた。先ず各社から異口同音で聞かされたのが「中国市場全体の伸長に比較して、自社の伸びが相対的に低い」という厳しい事実だ。競り負けている部分があるということだ。何か力になれないだろうかという気持ちが湧いてくる。

2011-02-26 03:30:12
鎌田 英治 @EijiKamada

続)「中国を制する者が世界を制す」という言い方があるが、それだけ競争は熾烈を極めている。現地企業は力をつけてきているし、欧米のマルチナショナル企業、日系企業がどんどん進出してきている。つまり、競争相手の顔触れも社数も日本国内の競争環境とは全く構図が異なる。

2011-02-26 03:30:25
鎌田 英治 @EijiKamada

続)この競争環境を生き抜く鍵は、現地の人がホントに喜ぶ商品を、他社よりも安く早く提供すること。これに尽きる。だから「消費市場」である中国人の生活をよーく理解している中国の人が、活躍できる会社を作る=つまりは経営の現地化 が経営上の優先課題になっている

2011-02-26 03:31:07
鎌田 英治 @EijiKamada

続)各社は今その変革期にあるのだと感じた。ところがその変革は簡単には進まない構造が幾つか横たわっているのだ。聞いた話を整理すると、ひとつが現地の人材採用事情。大卒が就職難(同時に採用難)とのこと。中国経済の発展と豊富な人口力にも拘わらず?と意外に思う。

2011-02-26 03:31:24
鎌田 英治 @EijiKamada

続)この人材マーケット事情は重要な背景なので、少し詳しく書いておく。よくよく聞くと80年代以降の教育改革に伴い大学数が増加。その結果(引き続き国民全体の中で大学進学者は限られた層だが)大卒のレベルの幅が広がったと。

2011-02-26 03:31:38
鎌田 英治 @EijiKamada

続)企業が設定する採用基準にショートする大卒者も増えたようだ。一方、学生側は出来るだけ「いい企業」に就職したいから結果として就職難となる。採用枠と就職希望者の量的需給は均衡しているが、質的需給関係が崩れている訳だ。

2011-02-26 03:31:49
鎌田 英治 @EijiKamada

続)採用(新卒・中途)市場における企業の人気傾向にも大きな変化が。中国国営企業の人気が上昇中と。国営企業の事業成長・拡大に伴う採用積極化、少子化世代の学生の志向性(実は安定志向ではとの指摘)などの要因が影響しているらしい。

2011-02-26 03:32:01
鎌田 英治 @EijiKamada

続)次に人気が高いのがマルチナショナルな欧米企業と日本企業の幾つかだそうで、一般的に日系は新卒採用で苦戦気味だと。そこを一本釣りで何とか凌いでいるといったコメントが聞かれた。この採用力の強化が課題のひとつ。

2011-02-26 03:32:16
鎌田 英治 @EijiKamada

続)採用力は相対的問題と日系企業自体が内包する問題の両面がありそう。内部の問題のひとつが現地人材の登用。マネジメントへの登用実績がまだ少ない(イメージもある)ことが、現地の人が余り積極的に応募しない理由にもなっていると。

2011-02-26 03:32:28
鎌田 英治 @EijiKamada

続)そして、日本語を公用語としていることが問題の背景になっている可能性もある。つまり、日本語ができる人の母集団<英語が話せる人の母集団なので、英語を公用語にした方が優秀人材採用の確率が上がるのでは、という理屈だ。

2011-02-26 03:32:43
鎌田 英治 @EijiKamada

続)またそもそも日本語を学んだ(学ぶ)中国の人は、積極果敢にリーダーシップを発揮するというよりも、どちらかと言えば融和型(良い意味で出る杭になりにくい?)という可能性も示唆された。

2011-02-26 03:32:53
鎌田 英治 @EijiKamada

続)「鶏と卵」に似た所もあるが、個人的にはやるべきことはハッキリした気がした。社内体制(権限移譲、採用基準、公用語など)の改革、そして今いる社員を徹底して鍛えることだ。どんどん任せ経営の現地化ができる人を育てる。これがグローバル戦略の基礎なのだ。

2011-02-26 03:33:12
鎌田 英治 @EijiKamada

RT @yo_kawajiri: 北京のタクシーの運転手さんの話(中国語のわかる仲間の翻訳を介して)。運転手A「兄弟が日本で自動車のエンジンのエンジニアをやっている」。運転手B「中産階級で人気のある車は本田やトヨタ。僕はトヨタを買った。3年たっても何も問題ない」。つながるものだと思うし、そのつながりが嬉しい。

2011-02-26 03:51:44
牧野直矢 @makinonaoya

@eijikamada 中国からの貴重なアップデートありがとう御座いました。労働市場での質的需給関係が崩れている状態は日本とも変わらない様ですね。こちらに留学してくる中国人学生も中国国営企業の人気は高そうでした。話す限り卒業後は中国に帰って就職かカナダかアメリカの大学院に行くと。

2011-02-26 04:00:17
鎌田 英治 @EijiKamada

(私も)北京タクシーネタを。後ろの席から運転手さんの肩に触れつつ「中国人、日本人、朋友」と片言の中国語で話しかける。かなり唐突だが嬉しそうな顔をしてくれる。降りる時に「謝々。再会」と言って握手してタクシーを降り、手をふって見送る。向こうも笑顔。私なりの草の根外交なのです(^^)

2011-02-26 04:01:06
牧野直矢 @makinonaoya

@EijiKamada 中国国内での競争はかなり厳しそうで、彼らのように海外に出てきて大学に進むことはトップレベルの大学生では珍しいことではなく、そこからさらに差別化を図るべく皆必死に勉強しています。お陰で中国人留学生が多く取るクラスの平均点が上がり、自分はビビってますw。

2011-02-26 04:04:22
鎌田 英治 @EijiKamada

食事を終え部屋に戻りパッキングをしていたら電話が。何かと思えば、レストランからご丁寧なお詫びの電話。お願いした目玉焼きがなかなか来なかった。係の人に調べて、と頼むも結局来ない。時間がないのでイラっとしつつ諦めて部屋に戻った所に丁寧な電話。ちょっとしたフォローは暖かかった(^^)

2011-02-26 10:31:08
鎌田 英治 @EijiKamada

「自分が受けた教育が良い教育であったなら、誰しもそれを後輩や子供など身の回りの大事な人にも受けさせたいと思うでしょう」中国4強の一角を占める名門大学関係者の言葉。まったく同感。価値の連鎖・拡大がブランドにつながる。意義ある学びの機会創出に拘って行きたい。

2011-03-02 00:14:01
鎌田 英治 @EijiKamada

同時にこの大学は強いブランド力と資本力を梃子に、手を組む相手をグローバルに著名な大学・大学院(米・英・仏・韓・シンガポール)にどんどん広げている。行動指針は明快。「スピード×面」ということ。失敗を恐れるという雰囲気は微塵も感じない。

2011-03-02 00:14:51
鎌田 英治 @EijiKamada

感じるのは「リスクを恐れない」とか「やらないと何も起きない」という以上に、「このスピード感は別に特別なことではない」という雰囲気。凄いと思うが、実は単にこちらの時間軸(常識)が違う(遅い)だけ、と気付かされた。

2011-03-02 00:15:47
鎌田 英治 @EijiKamada

日本にも強い関心を示していた。日本企業が中国での現地化を推し進める上で「中国人幹部候補者が日本でしっかり学べる環境が必要」とグロービスが果たすべき役割を語ってくれた。何かジョイントでできないかを考えてみたい。

2011-03-02 00:18:40
鎌田 英治 @EijiKamada

上海での話。中国現地化をかなり進めている大手メーカーを訪問した。この会社の人事本部長は勿論中国の方。日本語も相当堪能。現地進出後20年弱だがトップブランドを築き、幹部人材の中国人比率も高い。後発であったにも拘わらず事業が成功した鍵は何かを聞いた。

2011-03-02 02:11:01