2017年1月19日のTBSラジオ・Session22・「保護なめんなジャンパー」批判はトランプ現象を招くのか?産経コラムから考える「ポリティカル・コレクトネス」の現状 書き起こし #ss954

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橋本 至 @kid75

そうした中で、全体の中の不正受給というところを議論として取り上げていって、ある種それこそ実態からかけ離れた正義の言葉を振りかざすことによって、生活保護全体を追い込んでいった、ということになるわけですね。

2017-01-21 21:04:19
橋本 至 @kid75

そうした現状がある中で、今回のジャンパー問題が話題になって、生活保護バッシングとか、生活保護に対する負のイメージがついている現状に対して異議申し立てをしているという状況がそもそも生まれている中でですね、

2017-01-21 21:05:26
橋本 至 @kid75

そういったポリティカル・コレクトネスの声の方が、世の中もうとっくに強くて、多数派で、抑圧になっているんだっていうようなイメージで産経新聞は書いていて、産経新聞が対抗している朝日新聞はそうした論調かもしれないけれども、生活保護に対する論調としてはまだ多数派にはなっていないんですね。

2017-01-21 21:06:29
橋本 至 @kid75

そうした中で、結果としてこういった言説を擁護するような形になってしまうと、ますます生活困窮している世帯の方が苦しむということになるので、基本的にはそうしたような言説を批判するのではなくって、よりホワイトな職場に公務員の方々もしていかないと、市民生活もホワイトにはならないよね、

2017-01-21 21:06:51
橋本 至 @kid75

っていうようなところで話をしていけば済む話なわけですよ。そうしたところで政治的正しさ、ポリティカル・コレクトネスっていうことをよく叩かれたりするわけですけれどね、アメリカとかでも。でも最近日本でも叩かれ始めていて、そこに対して僕は思うところもあるわけですよ。

2017-01-21 21:07:20
橋本 至 @kid75

不思議だなあと思うところもあるわけですよ。あの、ポリティカル・コレクトネスってね、まだ全然実現していないわけですよ、この社会においては。 例えば「差別はやめましょう」「同性愛者に対する差別はやめましょう」とか「宗教差別はやめましょう」とか、

2017-01-21 21:08:24
橋本 至 @kid75

そうしたある種建前的なものっていうのは、しかしまだまだ一部の人にとっての言葉であって、社会的にも制度的にも、それから人々の意識としても少数派の状況であるわけですね。そうした中でポリティカル・コレクトネスっていうのは、今そうした弱者・マイノリティが受けている攻撃から守るためのもので

2017-01-21 21:09:42
橋本 至 @kid75

あって、つまり抑圧を受けている者がそれを跳ね返すための言葉であって、誰かの言論というものを弾圧するものではないわけですよ。 但し、そうした発言を当然だと、差別発言をして当然だという風に思っている人からすると「その発言を禁止されるなんて」と抑圧に感じられるかもしれないけれど、

2017-01-21 21:10:08
橋本 至 @kid75

その感じられた抑圧の何倍以上に他の人に抑圧をしていたという事実を是正するための理論、というのが「ポリティカル・コレクトネス」なんですね。 よく政治的に正しいこととか、或いはいい子ちゃん・優等生ぶったことを言い続けることが反感を買うんだ、っていうことを言われたりするんですけれども、

2017-01-21 21:11:11
橋本 至 @kid75

これには二つ意見があって、一つは「本当にその図式なのだろうか」と。 だってもともと、例えば日本においては保守的な考え方の人がとても多いような状況の中で、ゆっくりゆっくりとようやく声を上げられてきたというような順番になってきているわけですね。彼らは別に反動で保守になったんじゃなくて

2017-01-21 21:11:43
橋本 至 @kid75

そういった声がだんだんだんだん出てくることによって受動的に、ゆっくり部分的に受け入れていくというような順番だったりするわけですよ。ようやく出た小さなささやきとか小さな叫びなどを「抑圧だ」と感じて、「そうしたものが蔓延する社会は生きづらい」と感じたときに、

2017-01-21 21:12:21
橋本 至 @kid75

自分たちの何かが奪われるっていう視点ばかりが考えられていて、この社会がどういった社会になることによって多くの人達が暮らしやすくなるんだろうか、っていう目線が、欠けてしまうということがあるわけですね。当然ながらコミュニケーションの仕方っていうのは工夫がいるし、

2017-01-21 21:12:47
橋本 至 @kid75

色々反感は買わないような仕方のコミュニケーションが場合によっては必要だったりするんですけれど、でもやっぱり声を上げて政治を直すっていう社会運動の役割もあるから、そうしたことも含めてポリティカル・コレクトネスということの意義というものは、まだまだ実現していない社会においては

2017-01-21 21:13:45
橋本 至 @kid75

重要かなという風に思うわけですね。 で、もう一つ個人的な意見としては、こういった政治的正しさとか優等生的な意見という風によく揶揄されるんですよ。僕もよく言われたりするんですけれども、じゃあその意見なるものを誰も言わなくなったら、どうなる?っていうことを思うんですね。

2017-01-21 21:14:14
橋本 至 @kid75

つまり当たり前のように思えるかもしれないけど、全く実現していないとか、或いは「こういった声も聞かなきゃいけないじゃないか」って言ったときに、「いい子ちゃんぶって」とか「政治的正しさばかり追求して」とか言われるかもしれないが、

2017-01-21 21:14:44
橋本 至 @kid75

じゃそういったことを全然言わなくて、ある種の本音主義で「いいじゃん差別」とか「いいじゃんほっとけよ」みたいな、そうした風潮みたいなものを強化する言葉ばかりであれば、そりゃ反感は買わないですよ、その人達からの。反発も買わないでしょう。

2017-01-21 21:15:47
橋本 至 @kid75

でもそのかわり、差別というものは温存されていきますよね。だからある意味政治的正しさっていうことを追求するということは、今ある既存の秩序とか風潮っていうものを肯定している人達の反発を買うということを、ある程度避けられないということもあったりするわけですよね。

2017-01-21 21:16:24
橋本 至 @kid75

そうした中に、反発した人達が差別の言論に傾いたのは、ポリティカル・コレクトネスの発言をしたリベラルの側の責任だ!みたいな感じで全て押しやるみたいな…。そもそもその発言を是正するような空気を生んできたものが、いろいろな人達を押しこめてきたわけで。

2017-01-21 21:17:18
橋本 至 @kid75

それをはねのけた人達に「はねのけたから、俺たち攻撃しちゃうもんねー」みたいなことを言う構図そのものが、やっぱりこうマジョリティ目線の抑圧的なものだったりするわけですね。

2017-01-21 21:17:54
橋本 至 @kid75

だからアメリカで起きていることはそうした中で新たな弱者層・新たなマイノリティ層みたいなものが見えてきたから、そうしたことにケアしなきゃねっていう新たな課題で語られなおしたりしているわけですけれども。

2017-01-21 21:18:40
橋本 至 @kid75

南:今までマジョリティだと思っていた人達が、マイノリティになっているかもしれないっていうことですね 荻:そう。一方で、日本で生活保護バッシングをしている人たちがじゃあ生活が安定しているのかというと、意外と苦しいという状況もあったりして、

2017-01-21 21:19:09
橋本 至 @kid75

そうした「苦しい人が苦しい人を叩く」という状況をそもそも解消したいよねっていう議論に続けていけばハッピーかなと。 しかしながら知識は知識として「いや実際はこうなので、叩かないほうがいいよ」とは言い続けておかないといけないですよね。

2017-01-21 21:20:01
橋本 至 @kid75

そして「こんなジャンパーは作らないほうがいいし、着ない方がいい」と言わないとダメですよ。「ああジャンパー着たの。フーン」でスルーしちゃったら、ダメでしょう。って言ったときに、やっぱり政治的に正しい言葉みたいなこと、「ジャンパーはダメだよ」って言わなかったら、問題ですよね。

2017-01-21 21:20:31
橋本 至 @kid75

南:言えないっていう社会も問題ですよ 荻:多分これから日本でも、そうしたアメリカの姿勢を学んで「ポリティカル・コレクトネスを叩こう!」「あいつらのせいで息苦しくなった!」みたいな、そうした声が盛り上がっていく。まあ今も盛り上がっていると思うんですけれども、

2017-01-21 21:21:09
橋本 至 @kid75

そうした中でもですね「そうかなあ?」みたいなことを含めて疑問を抱きながら、これまで通り色々「こんな点が大事なんじゃないか?」っていうことは発言を続けていくことは必要になるな、と。まあアメリカがね、どんどんどんどんそういった空気が出てくるかもしれませんけれど、

2017-01-21 21:21:32