ニンジャスレイヤー二次創作【ゲット・バック ・ユア・ライフ、アンド・キック・アウト・パスト】

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

バトル・ジョルリがヤリで突きかかろうとしたそのとき。真上から小さな影がバトル・ジョルリに落下。その頭を、鎧に包まれた体を、果ては馬ごと真っ二つに叩き折る！「なんだと」キャヴァリーチャージが眼を見張る。落下した影は連続バック転で退避、ベリジェレントの横に並んだ。19 #4215tk

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「貴様……！？」カタパルトの目が大きく見開かれる。背後にいるキャヴァリーチャージにも、彼女の動揺は感じ取れた。「ドーモ。カタパルト＝サン」小柄な体躯を紫のニンジャ装束に身を包んだ女ニンジャが、優雅にオジギした。「ディプレッションです。ゴブサタしています」20 #4215tk

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

【ゲット・バック ・ユア・ライフ、アンド・キック・アウト・パスト】♯1終わり。♯2へ続く #4215tk

たいむしふたーまくず @znntmk

オツカレサマドスエ！ランコワード組再登場ヤッタゼ！あまりキンボシのないキャバリーくんがんばれ！ #4215tk

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

【ゲット・バック ・ユア・ライフ、アンド・キック・アウト・パスト】♯2 #4215tk

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「……ドーモ。カタパルトです」「キャヴァリーチャージです」突然の闖入者に対し、キャヴァリーチャージらは油断なくアイサツを返す。ニンジャのイクサにおいて、アイサツは絶対だ。古事記にもある。「なんで来やがった、ディー」ベリジェレントが露骨に舌打ちする。1 #4215tk

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「貴女が手間取っているからに決まっているでしょう」新たのニンジャ……ディプレッションは素気無い様子で答え、そして緩やかにカラテを構える。「ともあれ、カタパルト＝サンを見つけられたはチョージョー。早急に無力化します。いいですね？」「アイ、アイ……」2 #4215tk

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

キャヴァリーチャージは相手二人に視線を送りつつも、再びジョルリ・ジツの構えを取る。「カタパルト＝サン、奴とはどういう」「逃げろ」「え？」思いもよらぬ言葉に、少年は思わずカタパルトを見つめる。そして気づく。彼女のアトモスフィアが張り詰めていることに。3 #4215tk

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

カタパルトはただ、ディプレッションを真っ直ぐ睨み据えている。「あいつは……私の知り合いだ。昔の。これだけ言えばわかるだろ」そして呆気にとられるキャヴァリーチャージを一瞥した。「あいつのワザマエはよく知ってる。ジツもだ。正直、お前を庇いながら戦える相手じゃない」4 #4215tk

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「だからって、あんた一人じゃ！」「なに、時間稼ぎはできる。だから頼む。助けを呼んでくれ」有無を言わさぬ調子。キャヴァリーチャージは思わず口を噤む。「お話は終わりましたか？」ディプレッションが静かに問う。一歩踏み出す。「では、始めましょうか」5 #4215tk

アジャイトー @agito710515

ウム。戦術的撤退だ！ #4215tk

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「イヤーッ！」最初に動いたのはカタパルト！その場で跳躍した彼女は、背後のビル壁に取り付けられていた「良く犬」ネオン看板を斬り飛ばし、その上に着地。すると、おお、見よ！落下するはずのネオン看板がカイトめいて浮遊する！カタパルトのキネシスである！「イヤーッ！」6 #4215tk

アジャイトー @agito710515

良く浮く犬 #4215tk

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

そのままサーファーめいて空を滑り、ディプレッションら向け足元の看板を蹴り飛ばす！「「イヤーッ！」」敵は側転散開しこれを回避。「イヤーッ！」カタパルトはベリジェレント向け牽制のクナイ・ダート投擲。回避に乗じキャヴァリーチャージに向かおうとしていた相手の足を止める。7 #4215tk

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

……その間にキャヴァリーチャージはジョルリ・ジツを完成させる。「「イヤーッ！」」虚空から現れたるは二体の騎乗バトル・ジョルリ！うち一体がカタパルトに掌を差し向けていたディプレッションへ突撃を開始！ディプレッションは物憂げにそれを一瞥し、掌を向け直す。8 #4215tk

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

途端、バトル・ジョルリが動きを止めた。否、動こうとはしている。体中から抵抗の軋みが聞こえる。しかし動けぬ！……その光景を視界に入れながらも、キャヴァリーチャージはもう一体のバトル・ジョルリのジョルリ馬の背に飛び乗っていた。彼は歯噛みする。しかし、これが最適解だ。9 #4215tk

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

ベリジェレントはもちろん、新手のディプレッションなるニンジャもまた難敵。カタパルトも確かなワザマエの持ち主であるとはいえ、万全ではない自分を守りながら戦うほどの余裕はない。わかる。「……イヤーッ！」バトル・ジョルリが駆ける。戦場が背後へと流れていく。10 #4215tk

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

ベリジェレントが何か叫んだようだった。聞き取れぬ。聞き取るつもりもない。「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！……」カラテシャウトが小さくなっていく。キャヴァリーチャージはカラテ集中し、バトル・ジョルリをより速く走らせた……11 #4215tk

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

……イクサの記憶を呼び覚ましながら、キャヴァリーチャージは疲労したニューロンにさらに鞭を打つ。ネオサイタマを離れた彼が向かうのはサント・デル・フジサワ命名教会。キョート生まれの彼が唯一この地で頼れる場所である。見よ、もうその廃墟めいた佇まいが「イヤーッ！」12 #4215tk

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

夜空に木霊するカラテシャウト。キャヴァリーチャージはほぼ反射的にジョルリ馬から飛び降りる。直後、降ってきた十字の刃が馬を貫通、破壊した。「グワーッ！」キャヴァリーチャージは道を転がる。回転する視界の中、彼は新たな影を認める。そして自分の背後から響く足音も。13 #4215tk

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「オイ、オイ、オイ……」背後から追いついてきたエメラルドグリーン装束のニンジャが、困ったように頬を掻く。「アブナイとこだぞクロスエッジ＝サン。一歩間違えばこいつ死んでた」「死ねばそれまでのサンシタだったということだ」馬を破壊したニンジャがこともなげに言い返す。14 #4215tk

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

そのニンジャが持つのは、十フィートはあろうかという十字刃のヤリだ。それを威圧的に振り回し、キャヴァリーチャージへと突きつける。「ドーモ。キャヴァリーチャージ＝サン。クロスエッジです」「リフレックスです」タタミ数枚分の距離を保ち、背後のニンジャもアイサツした。15 #4215tk

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「キャヴァリーチャージです。お前ら……クソッ、お前ら、何人いる」「その質問に今答える意味はないな」リフレックスが困ったように返事をする。「俺たちについてきてくれりゃ、勝手にわかることだ……といっても、なあ」そして苦笑した。「ついてきてくれる気ないよな、たぶん」16 #4215tk

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

【ゲット・バック ・ユア・ライフ、アンド・キック・アウト・パスト】♯2終わり。♯3へ続く #4215tk