20170211「NPOとシチズンシップ教育-NPO法制定記録を未来へ活かそう」中継まとめ

「NPO法制度制定当時の編纂記録」を今の視点で活かし、これからの市民社会を考える連続企画、第4回(最終回)は「NPOとシチズンシップ教育」がテーマです。 今回の企画は、『市民とデモクラシーのあり方』そのものがシチズンシップ教育であり、それはNPOなどの市民活動がすでに実践し、体現してきたという視点から、NPO法制定のプロセス、現在のNPOの姿、アドボカシーや政策提案、NPOに留まらないこれからの市民活動などを考えます。 http://machi-pot.org/modules/info/index.php?page=article&storyid=141
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永田賢介(ジン) @gine_joybox

今からこちらの中継記録を行います!!>>「NPO法制度制定当時の編纂記録」を今の視点で活かし、これからの市民社会を考える連続企画第4回「NPOとシチズンシップ教育-NPO法制定記録を未来へ活かそう」 machi-pot.org/modules/info/i…

2017-02-11 14:00:41
永田賢介(ジン) @gine_joybox

奥田「本日は連続企画の最終回になります。本プロジェクトは公益財団法人庭野平和財団のご支援を受けて実現しています。もともと、シーズと堂本さんの残していたNPO法制定時の資料を掘り起こし、関係者インタビューと共に編纂、国立公文書館に寄贈することを目的として動き始めたものでした。」

2017-02-11 14:04:43
永田賢介(ジン) @gine_joybox

奥田「これまで、第1回ではNPOの持つ可能性と現在の課題を、第2回では市民社会の未来を、第3回ではNPOと政治をテーマに開催してきました。今回はシティズンシップ教育がテーマです。」

2017-02-11 14:07:33
永田賢介(ジン) @gine_joybox

最初の話題提供は、坪郷實氏 (早稲田大学社会科学総合学術院教授)から「シチズンシップ教育と市民活動」です。坪郷氏「情報化・IT化・SNSなどの新しいメディアの台頭により、新しいデモクラシーと主権者教育の実施が議論されるように。」

2017-02-11 14:11:45
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坪郷氏「近年のイギリスやアメリカ、日本においても、事実に基づいた議論ではなく、ポストトゥルースと呼ばれるような感情的な議論で政策が決まっていく状況が起きている。政党中心政治の限界が見え、市民によるファクトチェックや政策提言が重要になってきている。」

2017-02-11 14:13:54
永田賢介(ジン) @gine_joybox

坪郷氏「再国民化と呼ばれるような新たなナショナリズムの概念が生まれる一方、難民や移民の支援活動の活発化も。リアルな市民社会は自由・平等・友愛を常に奏でる理想世界ではなく、再生能力のある民主的な市民社会が求められている。政党政治:ポピュリズム:市民政治の三角関係。」

2017-02-11 14:16:33
永田賢介(ジン) @gine_joybox

坪郷氏「昨年18歳選挙権の導入がなされ、世界的な水準になった。これが大きく動くきっかけになったのは、安倍政権での国民投票法の改正。国が作っているものとしては、文科省と総務省が中心になった副読本『主権者教育のための副読本』がある」 soumu.go.jp/senkyo/senkyo_…

2017-02-11 14:20:13
永田賢介(ジン) @gine_joybox

坪郷氏「これまでもシティズンシップ教育は行われていたが、政治活動に中心がおかれ知識偏重であったとも言える、一方、問題解決型の市民活動が実践を担っていたのではないか。市民社会の基盤整備と市民性教育は両輪、批判力を含む政治的判断力を発揮するための知識・技術・態度を獲得すること。」

2017-02-11 14:24:32
永田賢介(ジン) @gine_joybox

坪郷氏「日本の学校教育においては、これまで政治的中立性の問題から、政治や選挙の制度の仕組みや知識のみを教えることに留まってきたが、今後具体的な政治的争点を取り上げ、自ら情報を収集し、議論を通じて問題解決を行うリテララシー教育が重要になる。」

2017-02-11 14:26:52
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坪郷氏「先程の話を一つの論点とするのであれば、二つ目は小学校から高校までの一貫した教育、但し、学校ごとの柔軟性を活かし、教材づくりにはNPOとの連携等も必要。三つ目はより広義に、子どもだけではなく成人や高齢者まで含む地域での多様な主体による、自治体における実践の場づくり。」

2017-02-11 14:29:48
永田賢介(ジン) @gine_joybox

次に、辻利夫氏(認定NPO法人まちぽっと)原田峻氏(立教大学コミュニティ福祉学部 コミュニティ政策学科助教)から、「NPO法制定過程を事例としてシチズンシップ教育を考える」です。市民団体側のNPO法制定への関わりを論点にお話しして頂きます。

2017-02-11 14:32:06
永田賢介(ジン) @gine_joybox

原田氏「CiNiiの論文検索をしても、シチズンシップ教育は80〜90年代にはほとんど見られず、2000年代からイギリスやドイツの影響を受けながら広がったものと思われます。しかしNPO法制定は80〜90年代、どのように市民が学ぶ、教育機会にしてきたのか という観点で再評価します。」

2017-02-11 14:34:05
永田賢介(ジン) @gine_joybox

原田氏「当時NPO法の制定過程の「日本ネットワーカーズ会議」「芸術文化振興連絡会議」「総合開発研究機構(NIRA)」などのプレイヤーに共通するものは、主にアメリカ〜イギリスへの視察を通し、阪神大震災前からNPO法に関する知識を獲得していた ということでした。」

2017-02-11 14:36:40
永田賢介(ジン) @gine_joybox

辻氏「東京ランポではある意味生活生協にスポンサー的に関わってもらっていたということや、アメリカでもまちづくりNPOの事例を多く見ていたことがテーマになっていたのですが、当初はNPO法とまちづくりがうまくつながっていませんでした。」

2017-02-11 14:40:50
永田賢介(ジン) @gine_joybox

辻氏「しかしその後、神戸や世田谷などでバブル期の土地開発や景観保全に市民参画が盛り上がった。ただ当時はその事業に関わるための受け皿となるのは既存の社団・財団ではなく、新しい法人格が求められているという流れになっていった。」

2017-02-11 14:43:56
永田賢介(ジン) @gine_joybox

原田氏「92年のリオの会議、93年の世界人権会議、もう一つの経済サミットなどで、NGOが東京ランポの研究会につながる。」 辻氏「21団体が集まりシーズを結成、参議院法制局と合同で他分野にまたがる勉強会を開催。環境やまちづくり、福祉などを市民参加の観点を共通軸に深めていった。」

2017-02-11 14:49:24
永田賢介(ジン) @gine_joybox

原田氏「阪神大震災直後に国会・政党でNPO法をめぐる審議が本格化したが、シーズはすぐにはロビイングを行わず、内部の勉強会で専門的知識を習得し立場を形成、試案を作ってから働きかけを始めた。ロビイングの用語で言えば、アウトサイド戦略が特徴。」

2017-02-11 14:52:04
永田賢介(ジン) @gine_joybox

辻氏「あくまでも自分たちの案が正しいということではなく、法律に重要なのは立法趣旨ということで、こちらから案を出して議論を起こすこと、ブラッシュアップし合うことに注力した。世田谷まちづくりファンドは市民主権教育に演劇等の世界からワークショップを取り入れた先進事例。」

2017-02-11 14:56:40
永田賢介(ジン) @gine_joybox

ここで当時プレイヤーであった参加者からの声。山岡義則氏「1995年に市民活動の連絡会を作り、全国からリーダーが集まってきた。そしてその後各地に戻りフォーラムを開き、多様な人が集まり議員も呼んだ。教育というよりは学習の場。この全国一斉にやったことが議会にも説得力を持ったと思える。」

2017-02-11 15:01:23
永田賢介(ジン) @gine_joybox

後半はパネルディスカッション:NPOとシチズンシップ教育、坪郷氏が司会です パネラーは関口宏聡氏 (認定NPO法人シーズ・市民活動を支える制度をつくる会代表理事)新田英理子氏(認定NPO法人日本NPOセンター事務局長)三木由希子氏(NPO法人情報公開クリアリングハウス理事長)

2017-02-11 15:20:27
永田賢介(ジン) @gine_joybox

新田氏「まず、私の自己紹介ですが、1998年4月から日本NPOセンターのスタッフで、2014年から事務局長です。センターもNPO法成立に深く関わっており、分野を横断した民間非営利組織の基盤的組織・市民社会づくりの共同責任者として企業や行政とのパートナーシップがミッション」

2017-02-11 15:26:05
永田賢介(ジン) @gine_joybox

新田氏「今、全部で50ほどある事業のうち、制度関連の事業ではNPO税・法人制度改革の連絡会事務局をシーズと共同で。またシーズ側が国会内のロビーを、こちらは全国の支援センターとのネットワーキングと役割分担で担いました。」

2017-02-11 15:29:31
永田賢介(ジン) @gine_joybox

新田氏「私たちが重要だと思っているのは、共助、つまり政策提言が政府と民間の両方にかかる領域の分野です。例えば、持続可能な開発目標(SDGs)、当初乗り気でなかった日本政府がここに指針を持つようになったのは、実は2016年5月の伊勢島サミット。この機会を狙ってロビイングした。」

2017-02-11 15:33:14
永田賢介(ジン) @gine_joybox

関口氏「まず、皆さんに是非お伝えしたいのは、まちぽっとに寄付しましょう!ということ(笑)、この資料整理はいかにも儲からなさそうですが、大切なテーマ。認定NPO法人制度の活用、寄付による参加も重要です。」

2017-02-11 15:36:27
永田賢介(ジン) @gine_joybox

関口氏「自分の過去を振り返って感じたのは、セルフ・シチズンシップ教育をしていた、またはその機会に恵まれていたんだということでした。生徒会長をしてビオトープに挑戦したり、大学生の頃から環境審議会の委員に応募したり。このような機会づくりが人材育成につながるのではないか。」

2017-02-11 15:38:25