[endless 山田正亮の絵画]講演会 坂本夏子(画家)[メモ書き]
- misonikomioden
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坂本「次の絵を描くのはすんなりいかない。ためて描くのを我慢しているような。前回描いた絵の途中から浮かび上がってきたイメージをやることもあるが、そうでないことが多い。一回リセットする。
2017-02-12 17:49:50坂本「同じ人間が描くので接続点はあるが、絵という総体があれば右から見たなら次は左から見ようか、というような立体的にみるので同じ面から二度見ることはない。他の人から見たら同じところにいるように見えることもあるかもしれないが。
2017-02-12 17:51:52坂本「20代の時に絵を描いてた時は明日死ぬかもしれないと思い絵を描いてた。この恥ずかしい途中の状態で帰れないとか思って。次のイメージ次の一手がおかしいことにならないように、ここで死んでもいいように家へ帰っていくような絵の向き合い方があった。
2017-02-12 17:53:03坂本「しかしもう少し長いスパンで自分の生をみるようになった。制作にどれほど関わってるかわからないけど一枚の絵にすべて込めることが原動力になってた時期からもう少し落ち着いてややこしい問題に手を突っ込んでみようと思ってる。問題をかかえ続けて二作三作描いてみようと。
2017-02-12 17:54:52坂本「10年~20年かけて…、とはいえ明日死ぬかもしれないけど、そう思えば意味って変わってくる。山田が途中で亡くなっていたら円環を閉じることは無かったしその語りも無いだろう。
2017-02-12 17:57:19坂本「私は長生きしたいなと思いますけどね。展開で苦しくなるかもしれないけど、どれだけ持続できるか…、自分が持ち始めた絵の中にはらんでる問題を持ち続けて色んな形で自分にしか出来ない方法でやっていきたい。
2017-02-12 17:57:50質問「山田のコレクションを30年している。多作であることに驚く。当初は3000点といわれたがいまや5000点。彼は版画を描かない。
2017-02-12 17:58:15質問「ピカソは3万点というが版画や陶器もある。山田は1点1点描く。また病気がちで描けない時期もあり、そう考えれば一年で二百点描いた時期もあるだろう。このことについて本展は怪物というコピーをつけたが、現役画家としてどう思うか?
2017-02-12 17:58:38坂本「絵を描くことは業(ごう)。社会に発表するのは個人の欲望だが、それが広がることに何か負荷をかけてせき止めたり何かを立てることでどんなふうに蛇行できるか…ストレートに出さないほうが自分の絵にとって栄養になるように思え、自分の考えを呼び込めるように思える。
2017-02-12 18:02:11質問「欲望、モチーフという描きたいもの、言葉で表すのは難しいだろう。小説なら人間の感情を描くが、山田の欲望はなんだろう?
2017-02-12 18:02:36坂本「自分が手で描きたいという手の欲望がひとつある。自分の言う欲望は絵画が持つシステムやゲームをもっと見つけたい、このようなやり方があり、このやり方をするとこう動きしてこの絵になるというプロセスを体験したい。
2017-02-12 18:05:02坂本「更に一つの方法でなくいろんな自分の感覚が生きる方向でゲームを発見したい。何かをなぞることがそこに入るかもしれない。それに自分もゲームを発見したいしゲームに参加したい。
2017-02-12 18:05:51中林「意識の中に太古からの絵画の一員として描いてると話を聞いた。坂本からは厳しいご意見もありながらも若い世代の率直な感想をいただいた。
2017-02-12 18:06:29