安保理改革と「民主主義国間の協調」
「安保理の正統性は第2次大戦の結果」中国、G4主張に断固反対(http://bit.ly/gPkpiz)…中国に関しては違和感のあり過ぎる主張である。そもそも中国=中華人民共和国は当初から安保理常任理事国であった訳ではないのだ。当初は台湾=中華民国が常任安保理メンバーだった。
2011-03-06 10:07:09中華人民共和国が国連安保理の常任理事国の地位についたのは1972年に米中関係の改善に伴い常任理事国としての権限を中華民国から継承してからで、この「代表権問題」を解決して初めて中国は常任理事国となったのだ。決して第二次大戦後の勢力関係が自動的に安保理メンバーに反映された訳ではない。
2011-03-06 10:11:17戦後直後の中国は朝鮮戦争において(義勇兵という形ではあっても)正式な国連安保理決議の裏づけのある国連軍と戦闘までしており、その中国が国連安保理の正統性を第二次大戦まで遡って云々するのはそもそもナンセンスと言うべきである。国際秩序の正統性を戦争での勝利に求める発想は危険でもある。
2011-03-06 10:17:07それはつまり戦争での勝利で決まったものを戦争以外の方法で変革することを許さないということを意味するから、変革したいのならばどうぞ戦争に訴えてみよと言っている事と同義だからである。国際秩序を変革する道が戦争のみならば我々も四の五の安保理改革と言わず戦争準備をした方が早いことになる。
2011-03-06 10:20:23中国の発言はこうした極めて強硬かつ戦闘的な様相を帯びるものである。発言の背景には実際に戦争をしても負けることはないとの軍事力の自信があるのだろう。安保理改革を目指し中国と戦争すべきとは思わないが安保理改革そのものがデッドロックであることは日本も素直に認めた方が良いと思うのである。
2011-03-06 10:23:25これから先、中ロ等の権威主義国と日米等の民主主義国の国際秩序に対する認識は益々乖離してゆく。それに伴って国連安保理が(特に武力行使に係る決議において)機能不全になる機会もますます増えるだろう。民主主義国は安保理が機能不全になった場合の代替措置を考慮する必要があるであろう。
2011-03-06 10:25:33それが例えば「民主主義国間の協調」等の権威主義国を排除した国際秩序の正統化の枠組みなどの検討である。日本は既に対中国の文脈で韓・豪・印等との連携に部分的に着手はしている。以下は私の意見だが、日本は安保理改革よりもむしろこちらに今後はもっと力を入れるべきではないかと思うのである。
2011-03-06 10:28:13矛盾なんてものは国際政治に溢れているもので、最もよく戦争=武力行使をするのは安保理常任理事国の五大国だしそのうち最低二カ国は人権侵害も常態的です。@haigujin それは面白い流行りのモノ言いだ。でも国連憲章は平和と人権を価値としている。突破する理屈としては矛盾が露見しないか?
2011-03-06 11:33:55