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@golgiasu それなら、わかるんだが、アソシエーションという言葉は本来、近代によってバラバラになった個人の再結合だから、そういう語義をきちんとふまえて議論すべきだと思います。
2011-03-06 12:57:20@golgiasu 同意しますが、この「雇用保障をバーターとする」ということじたいが、賃労働の販売が本質的には物象的偶然に左右されているという賃労働者の地位と不可分に結びついているよね。
2011-03-06 14:39:20hamachanと佐々木さんのアソシエーション論争、再追記で三回戦目。議論がひたすらすれ違っていると思う。しかし、この論争って需要あるのだろうか?企業主義をよく理解しない俗流マルクス研究者にはわけわかんないでしょうな。http://bit.ly/hpqi4L
2011-03-06 14:35:58うーん、歩きながら書いたから、若干不正確になったな。結合といってもアソチアチオーンのほうで、コンビナチオーンの方じゃないんですよ。いくら日本企業といえども、バラバラの労働者がいきなりアソシエートして会社を作る訳じゃないですよね。
2011-03-06 14:44:00企業が労働者を雇ってコンバインし、それが結果として擬似的なアソシエーションを形成する。とくに、日本の場合は旧固な擬似的「共同性」がそこに生みだす、特殊な雇用形態をとっている。だから、企業がアソシエーションであることは原則的にはありえない。
2011-03-06 14:47:32@marukenkyu それはそのとおりですね。雇用システム理論においては、むしろ経営者にとっての偶然性(思い通りの労働力がてにはいらない)をさけること「雇用」を成立させる主要な要因でありるとされます。だから、長期雇用は労働者の生存保障ではなく経営者のリスクヘッジだというわけです
2011-03-06 14:49:13@marukenkyu そして、雇用システム理論はそうした「雇用」という長期的関係において、契約の「不完備」の内容が問題になる。雇用システムの各国における分化は、ひとえに契約期間内の使用者の「命令」の柔軟さが、どのように制約されているのかによって規定されるとしています。
2011-03-06 14:51:38@marukenkyu 日本においてはこの制約が(大企業においては)かなり長期の契約になるかわりに、ほとんど制約のない無限の指揮命令権が与えられました。そして、その結果、労働過程の自立性が徹底的に解体され、ますます従属的な労働が強化されていくという循環が生じていきます。
2011-03-06 14:53:12@marukenkyu 長期雇用慣行の確立なんて、50年代ですし、解雇の四要件にいたっては、70年代に成立しています。重要なことはその間に労働が変化しているということだと思います。50年代の「熟練の解体」と、70から80年代のME化ですね。
2011-03-06 14:55:37@marukenkyu こうした製造大企業における労働過程の従属的な編成が、当然その後のサービス労働をも規定しているわけです。判例や社会規範によって。で、経営組織に従属的に編成されているがゆえに、今度は「バーター」だったはずの雇用保障が奪われても対抗することができない。
2011-03-06 14:56:58@marukenkyu これは、労組の戦略ミスで物象を抑制する「取引」が行なわれなかった結果というよりも、はじめから経営のイニシアチブの下に「取引」が行なわれた結果だといってよいと思います。木下武男先生がよくいっておられますが、企業別組合は「はじめから」限界をもっていました。
2011-03-06 14:58:46もちろん、例外はあります。ひとつは、生産者協同組合。けれども、これはまだ市場の競争のなかにある企業たることをやめていないので、私的労働であることにはかわりありません。もう一つは、アソシエートした資本である株式会社ですが、まあ、これはここでの主題とは関係ないでしょう。
2011-03-06 14:57:34@golgiasu なるほど、生産者と生産手段の技術的結合様式の変化による資本と賃労働の力関係の変化が雇用慣行成立に影響を与えたと。
2011-03-06 15:00:56@marukenkyu そうですね。高度成長期における(長期)「雇用」自体が物象の論理そのものであり、それを他国とは違い「まるごと」受容した結果物象の力が日本においてよりつよまったことは当然だといえるでしょう。
2011-03-06 15:05:08hachan先生との討論はすれちがいには終わったが(続くかもしれんが)、いずれにしろ、マルクスの理論と企業社会論との関係をまだ考え抜いてはいないので、これ機に考えてみることにしよう。ちなみにhamachan先生の著書にはそれなりに目を通して、ゼミでも紹介したほどなんですがね笑
2011-03-06 15:03:42@magazine_posse 濱口さんの再追記を読みました。やはり、「アソシエーション」が私的労働に対する対概念であることが、(おそらくは既存のマルクス研究の影響で)、把握なさっていないことがすれ違いの原因ですね。完全に別のものを批判なさっている状況。企業組織も当然私的労働。
2011-03-06 15:11:43誤解をまねきそうなので、一点だけ。長期雇用そのものが悪なのではなく、長期雇用をあまりにも経営のイニシアチブの下にのみ、受容してきたことの問題を指摘しています。『雇用システムの理論』においても、本来長期雇用であってもその雇用期間内の命令は各国ごとに制約されることが指摘されています。
2011-03-06 15:16:35ところが、日本ではこの「指揮命令権」の「制約」の部分を投げ捨ててしまっている。その結果、長期雇用そのものが掘り崩され、結果、「無限の指揮命令権」と「解雇自由」が大企業でも現場レベルではセットになってしまっています。そして、これは裁判規範のレベルでも追認されようとしているのです。
2011-03-06 15:19:16アソシエーションという言葉じたいが嫌いなんだろうね、概念というよりは。hamachanが柄谷のアソシエーション論を批判していたのには共感できるんだけど、かといってアソシエーション論一般がだめだという議論は乱暴すぎる。
2011-03-06 15:20:59とはいえ、マルクスも最晩年にはアソシエーション論をさらに越えようとしたのではないか、というのが私の目下の仮説です。これを論証するのはなかなか大変ですが、さしあたりザスーリチへの手紙をいかに読解するか、またそれと晩年の共同体研究がどう関わるかが焦点となります。
2011-03-06 15:22:42それにしてもマルクスの用語は手垢にまみれているので、きっちり説明しても曲解されることが多く、正確な説明が本当に難しい。この一年はおもに自己了解に費やしたから、これをどう説明するか、ということも徐々に考えていく必要があるんだろうな。
2011-03-06 16:02:59おお、アソシエーション論争@『POSSE vol.10』の顛末ですが、エントリ→「追記」→「再追記」ときてさらにhamachanの4ターン目が!しかし、こんなところまでチェックしているブログ読者はあまりいないだろうなあ…。http://bit.ly/hpqi4L
2011-03-06 21:05:07マルクスの価値論の根幹は私的労働が価値を生むことにあるが、この基本事項がこれまであまりにも理解されてこなかった。これが理解できなければ、価値が抽象的人間的労働の対象化であることも、価値形態論の意義も理解できない。
2011-03-07 10:40:40