脚本アーカイブズシンポジウム ツイートメモ集
今回も質問タイムが時間超過で無かったので、いくつかの課題をアンケートに。ひとつは権利外でテキスト公開できる範囲のドラマ情報としてのクレジット復元の可能性。同じように広報に使用されたスチールの保存状態やアーカイブ化の現状。旧来の「原作」表示は果たして著作権的な権利を生むのか問題。
2017-03-09 23:38:36脚本アーカイブズ・シンポジウムを傍聴してきました。刺激に満ちたパネルディスカッションの、ラストの提言から1つ引用を。「新しい法律ができるまで、権利処理の現場の人は動けないのか?そういう発想をすべきではない。現場は、今ある制度で、現実と格闘しながら処理を進めていくべきだろう」 pic.twitter.com/AfuaaYSEk9
2017-03-10 02:12:30シンポで流された、『おかあさん』(脚本大島渚・演出実相寺昭雄)の映像の話も面白かった。背景の工場の煙突から、邪悪さすら帯びた黒々とした煙が出ている。しかし1962年当時は、屋外のロケには16mmフィルムが必要で、TVドラマ用の機材では撮れなかった。ではあれはどうやって撮ったのか?
2017-03-10 02:13:48じつは実相寺監督は、実際の煙突の風景を撮ったわけではない。水槽の水のなかに円柱を刺しこんで、そこから砂を少しずつ投入し、水中に広がる砂を煙のように見せ、カメラを上下逆にして撮った。当時、テレビドラマは映画とは別物と考えられていたが、画面の質を高めるためにそこまでしたのだと。
2017-03-10 02:15:26昔のTVドラマは通常残っていないが、なぜこの『おかあさん』は今でも見れるのか。当時は、地方局で放送時間が違う場合に、キネコでフィルム変換して局へ送っていた。実相寺監督は、なんと地方局になりすまして伝票を出すという「悪い事」をして、あえてキネコで撮り、自分で保管していたらしい(!)
2017-03-10 02:19:36そんなエピソードをふまえて、パネルディスカッションの最後にはこんなコメントも。「権利処理は、当然慎重になるべきだが、慎重になりすぎて100%を目指すと何も動かない。もちろん悪いことをしすぎてもいけないのだが(笑)、時々"悪い事"をするのが現場にとっても重要なのではないか。」
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