#ちんじふ劇場 【南洋防衛戦記 吹雪、陽炎、かく戦えり】

これは横須賀鎮守府に籍をおく、Acnos艦隊が遭遇したとある事件の物語です。主に自分用
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青葉@30日“め”23a⚓鎮守府新聞ワレアオバ @_Ware_Aoba

吹雪「お姉さん!? そっかぁ。私、お姉さんなんだぁ」 にへらと崩れる様な笑みを浮かべる吹雪。 吹雪「わかった。ふたりともありがとうね。あとはこの吹雪お姉さんに任せて!」 曙「……なんか、間違った行動をしたような気がしてならないわ」 潮「あはは……」 #ちんじふ劇場 pic.twitter.com/v8wRAh8P3v

2017-01-30 20:25:12
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中東へと向かう原油タンカー、ガスタンカーの船団は、チト船団と呼ばれる。 吹雪と第14駆逐隊は東京湾口で護衛する船団と合流した。 船団は台湾島南のバシー海峡、南シナ海、マラッカ海峡を更に進むが、護衛するのはバシー海峡まで。 そこからは別の艦娘たちに引継がれる。 #ちんじふ劇場

2017-01-31 18:48:37
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一番の目的は視察であり、護衛は移動を無駄にしない方便である。 陽炎「吹雪。最後にもう一度確認するけれど、船団護衛の指揮は私でいいのよね?」 吹雪「うん。船団護衛は14駆でお願い」 陽炎「わかったわ」 潮「……問題ないみたい?」 曙「だといいんだけどね」 #ちんじふ劇場

2017-01-31 18:50:15
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陽炎「ん?どうかした?」 曙「別に」 潮「何でもないです」 陽炎「そう?じゃあ潮と皐月は私と当番。6時間後に吹雪、曙、霰、長月に交代よ」 制海権のある海域では疲労を考えて交代制での護衛となる。 陽炎が指示を受けて、吹雪たちは母船となるタンカーへと向かう。 #ちんじふ劇場

2017-01-31 18:51:08
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曙と潮の進言があったものの、今のところ陽炎におかしな点は無い。 他所で戦果を上げた編成の真似から始まった第14駆逐隊だが、着実に実力を伸ばしている。 潮、皐月は改二へと艤装強化が行われたのもあるが、残りの4名も鍛錬を重ねて他の駆逐艦よりも高い技量を獲得していた。 #ちんじふ劇場

2017-01-31 18:55:26
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その司令駆逐艦として、陽炎が高く評価されていることは吹雪も知っている。 陽炎が司令官の血縁にあるそうだが、身内贔屓をしているとは思わない。 吹雪は曙と潮の話を聞いてから陽炎という存在が気になりだしていた。 #ちんじふ劇場

2017-01-31 18:55:59

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船団は深海棲艦との遭遇もなく、数日かけてバシー海峡に到達した。 指定海域で護衛の引継を行い船団を見送ると、高雄の航空隊基地へ向かう。 陽炎「航空隊基地って初めて行くわね」 吹雪「ウチの基地航空隊が間借りしているから、挨拶と状況の確認に行くの」 陽炎「ふーん」 #ちんじふ劇場

2017-01-31 21:33:40
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吹雪「14駆のみんなは2日ほど宿舎で待機になるから、半舷上陸してもいいって」 皐月「いいね!お休みだって!」 長月「はしゃぐな」 陽炎「ま、着いてから順番を決めるわ。吹雪に報告すればいいの?」 吹雪「うん。お願い」 その様子を眺める曙と潮。 #ちんじふ劇場

2017-01-31 21:38:31
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潮「曙ちゃん、いつまであの二人でドキドキしなきゃいけないの?」 曙「そうね」 霰「ちゃんと話したほうがいいよ」 曙「あんた……」 霰「気にかけてない訳じゃないよ。みんな」 曙「そうね。まどろっこしいものね。……私がやるわ」 霰「ん。ぐっどらっく」 #ちんじふ劇場

2017-01-31 21:39:13

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吹雪は高雄基地の一角を間借りするAcnos艦隊の基地航空隊を訪れていた。 基地妖精「航空隊の整備状況は問題ありません。次の作戦に向けて陸攻も局戦も万全の態勢にある自負しています」 吹雪「中部海域への進出計画も進んでいますから、今後もよろしくお願いします」 #ちんじふ劇場

2017-01-31 21:40:16
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基地妖精「中部海域にはいつごろに?」 吹雪「見通しはまだです。ただ、動き出すときは一気に進むと私は思います」 基地妖精「了解です。こちらとしても即応できるように態勢は整えますが……」 吹雪「はい。必ず正式な命令が出る前に連絡は送ります」 #ちんじふ劇場

2017-01-31 21:42:36
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基地妖精「よろしくお願いします。しかし来ていただいてよかったです」 吹雪「どうしてですか?」 基地妖精「横須賀からは遠いですし、間借りですからね。定期的な通信だけでなく、こちらのことを気にかけてくれているとわかるだけでも嬉しいものです」 #ちんじふ劇場

2017-01-31 21:43:24
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吹雪はその言葉に一瞬思案を巡らせる。 司令官の意図を少しだけ理解できたような気がした。 基地妖精「何か?」 吹雪「いえ。そういうお話を聞けて来た甲斐がありました。今後とも調整の際にはよろしくお願いしますね」 基地妖精「はい。こちらこそ」 #ちんじふ劇場

2017-01-31 21:43:59

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高雄基地内の厚生施設で陽炎と曙が向かい合っていた。 陽炎「話って?」 曙「まどろこしいから単刀直入に聞くわ。アンタ、吹雪をどう思ってるの?」 陽炎「……まず、謝っておくわ」 曙「何をよ」 陽炎「あんたたちにそういう心配させたこと」 曙「……」 #ちんじふ劇場

2017-02-01 23:02:07
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陽炎「ごめん。これは私の問題で、私の中で解決できればいいと思ってた。 でもね。わからないのよ。私の中で答えが見つからないの。 だけど命じられた任務は私個人の問題とは関係のない事だから、務めなきゃいけないって思って」 曙「私も、アンタに謝らなきゃいけないわ」 #ちんじふ劇場

2017-02-01 23:03:26
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陽炎「え?なんで?」 曙「アンタが意識してることを吹雪に伝えたのよ。 告げ口のつもりはないけど、そう思われてもしょうがないわ。 どんな事情があっても任務に私情を持ち込まないのが鉄則だけど、私はアンタのこと疑ったのよね。ごめん」 #ちんじふ劇場

2017-02-01 23:04:14
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陽炎「いいわ。曙も隊のことを思ってやってくれたんでしょ。お互い手打ちにしましょ」 曙「蒸し返すようで悪いんだけど、どうするつもりなの?アンタ」 陽炎「……すぐには答えが出ないわ。 でも任務に支障が出ないようには気を付ける」 #ちんじふ劇場

2017-02-01 23:04:53
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曙「わかった。皆には私から言っておく」 陽炎「ありがと。恩に着るわ」 陽炎が手を差出し、曙はその手を取った。 #ちんじふ劇場

2017-02-01 23:05:19
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高雄基地を発った吹雪と第14駆逐隊の面々は輸送船団の護衛を兼ねつつ、ブルネイ泊地を経由してシンガポールのセレター港に到達。本来の目的地はここだったのだが。 陽炎「集積所?」 吹雪「リンガ泊地の近くに民間の物資集積所があってね。そこに行きたいの」 #ちんじふ劇場

2017-02-01 23:07:22
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曙「なんでまた」 吹雪「ウチの艦隊に送られる予定の資源がそこにあるって話なの」 皐月「へえ。資源って日本に運んでから分配されるんじゃないんだ?」 吹雪「……えっとそれはね。特別な依頼をして集めてもらったものだからなんだよ」 ぎこちない笑みで答える吹雪。 #ちんじふ劇場

2017-02-01 23:08:03
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長月「まあ、視察が第一の目的だからな。吹雪の希望に沿うのが筋だと思うが」 陽炎「そうね。その集積所はどこなの?」 吹雪「海図で確認してあるから、私が先導するよ」 #ちんじふ劇場

2017-02-01 23:08:31
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