トルコでボッタクリバーに連れて行かれタダメシを食って帰ってきた話

イスタンブールでボッタクリバーに連れて行かれました。ググってみると典型的な手口のようです。旅行される方はお気をつけください。
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sen @tencube

マネージャーが、僕の入店からの行動を、録画映像を再生しながら確認していきます。あなたは8:30に入店しました。食事とコーラを頼みました、などなど。

2017-03-21 04:48:19
sen @tencube

ははぁ、女性にセクハラを働いていたらここでそれをネタに強請られるわけだなと分かりましたが、しかし私は神を信じる身。 女性に対して何一つやましいことはしておらず、(せいぜい手を握られたときに振りほどかなかったくらい)、その点では全く問題がありませんでした。

2017-03-21 04:49:03
sen @tencube

しかし、次の瞬間、画面に大写しされる僕の創作ダンス・インスパイアード・バイ・ボンオドリ・ダンス

2017-03-21 04:49:37
sen @tencube

正直なところ、トルコ人が日本人の恥の文化を理解していて、このボンオドリダンスをyoutubeにアップするといったら、僕は言い値を支払っていたかもしれません。しかし、マネージャーはダンスについてはとくに突っ込みもなく、確認を終えました。

2017-03-21 04:49:58
sen @tencube

いつの間にか周りにはむくつけき大男が更に4人ばかり、かなりの威圧感を出しながら僕を取り囲んでいました。それでも、この頃になると周りを少し冷静に観察する余裕もでてきました。

2017-03-21 04:50:44
sen @tencube

まず、彼らは大声や態度で威圧してくることはあっても、僕の身体や所持品には一切手を触れてきませんでした。(後で確認しましたが、カメラなど高価な所持品も盗まれてもいませんでした)。

2017-03-21 04:51:09
sen @tencube

また、マネージャー室の扉も開かれた状態で、武器を持っている様子もありませんでした。 つまり、彼らはあくまで資本主義経済のルールの範疇の中で、絞りとれる最大限の金額を取ろうとしているだけで、恐喝、暴行や監禁と疑われる犯罪行為をするつもりはないのだろう、と理解しました。

2017-03-21 04:51:38
sen @tencube

また、マネージャーが激昂して声を荒げるたびに、客引き男がそれを制し、こちらに対して優しげな言葉をかけてきます。 なるほどこれは取り調べとかで使われるグッドガイバッドガイとかいう方法だなぁ、とかそんなことを考えていました。

2017-03-21 04:56:34
sen @tencube

カラクリが見えてくると、ハラも座ります。最悪の場合、ここで殺されても自分が死ぬだけだし、日本の家族に危害や債務が及ぶわけでもない。 第一、ここで外国人が死んだり傷ついたりしたら、向こうだって多少は困るはずです。であれば危害を加えられるまではゴネてみよう、と覚悟しました。

2017-03-21 04:57:29
sen @tencube

僕は旅行中、最低限の現金だけを中に入れたダミー用の財布と、クレジットカードや高額現金保管用のメイン財布を分けることにしていました。ダミー財布の全所持金50TLを見せ、現金もカードもない、金を借りるので友達や大使館に連絡させてほしい、とひたすら言い続けました。

2017-03-21 04:58:51
sen @tencube

当然ながら、彼らは外部との連絡を絶った状態で支払いを済ませたいのでしょう、連絡を許してくれることはありませんでしたが。

2017-03-21 04:59:07
sen @tencube

押し問答を続けていると、葉巻をくわえたマフィア風の風体の老人がマネージャー室に入ってきました。マネージャーと客引き男との会話はほぼ全て英語ですが、この老人は英語を解さないようで、2人が通訳をしていました。「彼はあなたにお金を払わせる方法があります」マネージャーがそう言いました

2017-03-21 05:01:19
sen @tencube

もはやあんまりにベタベタな人物設定を馬鹿馬鹿しく感じながらも、ひたすら同じように「私は貧乏でお金もカードも無い。払えない。友人か大使館に連絡したい。」と言い続けました。

2017-03-21 05:02:10
sen @tencube

そのうちマネージャーの態度が少し軟化していきました。「私はあなたを助けるので、私もあなたを助けてほしい」と。そこで、7000リラの割り勘で3500リラ、ディスカウントで3000リラ。

2017-03-21 05:03:03
sen @tencube

更に、客引き男も500リラなら出せるということで、2500リラが提示されました。それでも高いと言い続けると、ついに2000リラまで要求が下がりました。

2017-03-21 05:03:08
sen @tencube

正直なところ、次第に面倒になってきて、6万なら日本でキャバクラ行ったくらいだと思って(私はキャバクラに行ったことがない)、払ってしまおうかと思いましたが、「もういいよ、警察呼んでいるんでしょう? 第三者が来てから話し合わせてくれ」と、かなり投げやりに言って黙り込みました。

2017-03-21 05:05:41
sen @tencube

すると、マネージャーの態度が一変しました。「荷物を持って、立って、出ろ。」と。どこかへ連れて行かれるのか、ボスフォラスの海にでも沈められるのかと思いましたが、店を追い出されただけでした。

2017-03-21 05:07:36
sen @tencube

多分、店に入ってから2時間くらい、後の1時間半は、金額について押し問答していたと思います。すぐに人通りの多い方へ一目散に逃げ、空いていたスターバックスに駆け込みました。しばらく時間を潰し、つけられていないことを確認した後、タクシーで宿まで帰ったのでした。

2017-03-21 05:08:01
sen @tencube

途中、茶化して書いてますしこうして読み返してみると難なく切り抜けたようにも見えますが、相対しているときはめっちゃ怖かったです。

2017-03-21 05:12:12
sen @tencube

観光地化されていない田舎だと、ほとんど英語が通じないけど人が優しかった。(公共交通機関に乗るのにpasmoのようなカードが必要になるんだけど、カードの買い方が分からず右往左往していると、優しいおっさんが特に見返りもなく「あなたの分も払ってやる」と言われたりとか)

2017-03-22 01:52:10
sen @tencube

イスタンブール自体は、古代から文明が続き、つい最近までイスラム世界の政治権力と信仰と学問の中心地だったんだなということが分かる素晴らしい遺跡と建物ばかりでした。

2017-03-22 01:54:52
sen @tencube

ふと思い出したのですが、ボッタクリバーの請求書を見た時に考えたのが、「ただでさえ旅行で金使いまくってるのに、こんな典型的ボッタクリに金を払ったりしたら、妻にどやされるだろうなぁ」ということで、つまりボッタクリバーより妻は恐ろしいということです。

2017-03-22 17:45:58