美容師エミヤくんの日記

スナエ🌙プレイ中 @sunagamesh

あれが帰ってこないのでFGOGOしながらゴロゴロしている。ねこー。ほれ我だぞー。 pic.twitter.com/XKMhHpx3XA

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【9月14日】 今日もカット練習を行っていると店長に「熱心だねぇ。あのお客さんの影響かな？」とからかわれた。別に彼に言われたからやっているわけではない。我々のような商売で腕を上げるのは大切なことだからだと答えたが果たして通じたかどうか。溜息を吐くと肩揉みを命じられた。解せない。

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【9月15日】 店長は肩揉みを気に入ったようで、今日もまた閉店後に命じられた。「この胸結構肩凝るんだよー。女の子はすごいよねぇ」なんて、私に言われても困る。色々と疲れたが瓶を眺めていると少し気分が楽になる気がした。ただ同時に後悔もある。本当は早くこんなもの捨てるべきなのに。

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さて、我もQP稼ぎに飽きたし続きを上げるか。

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【9月20日①】 彼がまた来た。前回から1週間ほどしか経ってないというのに。見る限り髪もさして伸びてはいない。ひどくイライラしているようで、多少彼の存在に慣れた筈の店員たちもオロオロと遠巻きに見ている。怒鳴り散らしているわけではない。ただ彼はむすりと口を閉ざしている。

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【9月20日②】 だというのにピリピリと張り詰める空気に誰も動けないでいた。「エミヤ先輩どうにかしてください〜！」呼びに来た藤丸が泣きつく。彼の応対をしているマシュも少し怯えているようだ。「お待たせしました。奥の席にどうぞ」私がそう案内すると店内の人間がホッとしたのがわかった。

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【9月20日③】 彼の表情もまた、少しだけそのように見えたのは私の思い上がりだろうか。席に案内し、1週間ほどしか経たずに来たことについて触れようかと思ったが、苛立った様子で「いつもどおりに」とだけ言った彼に余計なことは言うまいと口を噤んだ。

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【9月20日④】 シャンプーを始めると彼は小さく息を吐いた。少しだけ空気が緩む。それでもまだ抑えきれない苛立ちの雰囲気に、残っていた夏用のトリートメントを用意する。今日の彼に新しく仕入れたばかりのトリートメントを試すのは躊躇われた。シャンプーを泡だてて金の頭を揉んでいく。

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【9月20日⑤】 彼がどれだけ不機嫌だろうと、髪は変わらず美しい。濡れた金の髪は色を濃くしてしっとりと指に馴染む。トリートメントまで終え、ドライヤーをかける頃には彼の機嫌は多少マシになっているように見えた。不機嫌そうではあるものの、まぁいつもと同じ程度だ。

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【9月20日⑥】 彼自身コントロールできない苛立ちを持て余しているかのようだ。「最近、店長に肩揉みを命じられていてね。君さえ構わなけばやってみてもいいだろうか」気づけばそんなことを口にしていた。本当は特定の客に特別なサービスなどよくないのだが、少しでも彼の気を和らげたかった。

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【9月20日⑦】 ギルガメッシュは私の提案に眉をしかめたが、どうでもいいと思ったのか「好きにしろ」とだけ口にした。それを了承と受け取って、タオルを乗せた上から彼の肩に触れる。マッサージについては以前少し習っただけだが、そんな素人から見ても彼の肩は凝り固まっているように思えた。

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【9月20日⑧】 見た目よりはしっかりとしている肩を覆うように手を乗せて、ゆっくりと揉んでいく。店長にするのも色々な意味で緊張したが、彼にするのもまた別の緊張感がある。「強くはないか？」と尋ねるが「…ん」と小さく頷くだけだ。

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【9月20日⑨】 ちゃんと揉めているか不安になるが、静かに目を閉じている彼の顔からはどちらの表情も伺えない。不安に思いながらひと通り揉むと、カットに入る。とはいえ殆ど伸びてなどいない。毛先を削るように整えるとサリサリと星屑のように金の光が落ちていった。

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【9月20日⑩】 あまり変わり映えしない頭を触りながらギルガメッシュは帰っていった。カットの意味があったのかはわからないが、その機嫌は来た時より随分と落ち着いたようだった。まぁなんにせよ本人が満足してくれたのならそれでいいのだが。

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ん、やつからLINEがきた。もうすぐ帰るそうだ。

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あれは夕飯を作っているのでその隙に上げるぞ。

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【9月21日】 帰りに小さな瓶を購入した。ゴミを取り除くと、薬瓶ほどのその瓶に詰め、光にかざしてはうっとりと眺める。おかしいのはわかっている。だがそれにこの多幸感以上の意味はあるのだろうか。

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【9月26日①】 またギルガメッシュが来た。今度は1週間も経ってない。今日は前回ほどイライラしてはいないようだが、疲れているように見える。シャンプー中に痒いところはないか聞いたが返事がない。そっとフェイスカバーを外すとどうやら眠ってしまったようだった。

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【9月26日②】 シャンプー中に寝る客というのはたまにいるが、まさか彼がこんな無防備な姿を見せるとは思ってなかったので少し驚いた。よほど疲れているのだろうか。眠っているのをいいことにマジマジと眺める。マツゲまで金色で本当に地毛なのだと感心した。

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【9月26日③】 これほどに美しい金髪の持ち主は人生で2度目だ。彼女は秋の稲穂のような柔らかな金髪だったが、彼は本物の黄金のような冷たくも人を惹きつける色をしている。思わずこのままずっと触れたくなるがそうもいかない。濡れたままでは髪に悪いし、風邪も引きかねない。

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【9月26日④】 「おい、乾かすから寝るならそっちにしてくれ」彼を起こして席に戻す。目をシバシバさせている彼にドライヤーをかけながら「もう寝てても良いぞ」と告げると「ん、貴様の手は心地いいな…」と手に擦り寄るようにして目を閉じた。なんだ。寝ぼけているのか。いやそうに決まっている。

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【9月26日⑤】 目を閉じてくれていてよかった。そう思いながら深呼吸を繰り返した。轟々とドライヤーの音がするなか彼は穏やかに眠っている。まったく人の気も知らないで。彼を起こさないようになるべく優しく手を動かす。どうせいつものオーダーだ。このままカットまでやってしまおうか。

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【9月26日⑥】 とはいえほぼ切るところはない。あまりに切るところがないからちょっと切りすぎてしまったかもしれない。多少癖があるのか頭の後ろの方がピョコピョコ跳ねてしまった。これはこれでかわいいとは思うがマズっただろうか。

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【9月26日⑦】 だがいつまでもこうしていても仕方がない。「おい、終わったぞ」と声をかけると、彼はぼんやりと目を開けた。「問題ないかね」と尋ねるが寝ぼけ眼のまま「うむ…」と頷かれた。本当にいいのだろうか。

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【9月26日⑧】 その割に中々席を立とうとしない彼に首をかしげていると、ポヤポヤした瞳のまま「ん、肩も…」と見上げられた。グッと口を引き締める。別に、かわいいとかそんなことを思ったわけでは、断固、ない。ともあれ肩揉みを要求されたようなのでリクエストに応える。