【悪堕ちシナリオ】妖花に取り込まれて娘に改造されるヒロイン

妖花に取り込まれて娘に改造されるヒロイン。 分岐前が想定のもの、分岐後がスライム娘に改造されるパターンです。
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悪堕研究機構 @utakuochi

「この姿を見せるのは初めてだったわね、これが私の本性よ」 彼女が宣言すると、地面から無数の植物の触手が出現、彼女を包み込んで上昇し、大きな蕾のようなモノを形成した。怪しく脈動した後、蕾が上端から開かれると、そこには美しくも妖しい花弁が展開され、中央に裸体の彼女が鎮座していた。

2017-04-16 11:55:42
悪堕研究機構 @utakuochi

その妖しい巨大な花は、中央部分が円形状にくり抜かれており、粘性のある不思議な液体で満たされていた。その中央部からせり出てきたのであろう、まるで花柱が花の中央に存在するかのごとく、裸体の上半身を析出させて佇む彼女の全身は、ぬめりのある物質で覆われ、艶やかな輝きを放っていた。

2017-04-16 12:03:53
悪堕研究機構 @utakuochi

「さぁ来なさい、あなたも改造してあげる」 「はい……」 その妖花の放つ、ねっとりとした甘い香りによって虚ろになっていた彼女は、妖花から伸びる触手に絡め取られて花弁の中央部まで運ばれ、液体へと沈んでいった。液体の中には、この花の雄しべに相当するのであろう、幾本かの触手が蠢いていた。

2017-04-16 12:17:51
悪堕研究機構 @utakuochi

(中略) 雄しべと結合し、いや花を構成する雄しべの一本と成り果てた彼女は、花弁の中央に花柱のように佇む裸体の女性の元にゆっくりと近づき、まるで花が雄しべと雌しべで自己受粉をするかのごとく、彼女は女性を、女性は彼女を愛おしく抱きしめ、液体に満たされた海へと沈んでいった。

2017-04-16 12:32:46
悪堕研究機構 @utakuochi

重ね合った二人の身体が液体へと沈んでいくと同時に、四方八方に展開されていた妖花の花弁は、まるで蕾に戻るかのように折り畳まれて彼女たちを包み込み、やがて蕾の形となってゆっくりと地面へと降り立った。 ドクン……ドクン…… 蕾のように見えるそれは、怪しく脈動しながら時を刻んでいた。

2017-04-16 12:49:48
悪堕研究機構 @utakuochi

数時間、いや半日……丸一日経ったのであろうか、その蕾は再び上部からゆっくりと花弁を展開し、最初に女性が妖花となって出現したかのような形となってその変化を終えた。唯一の違いは、中央に佇む女性が、自分と同じ妖しさを湛えている“彼女だったモノ”を愛おしく抱き締めている点である。

2017-04-16 12:58:57
悪堕研究機構 @utakuochi

妖花の下部からシュルシュルと伸びてきた触手が、彼女の身体に優しく巻き付き、中央の女性から引き離した上で地面へと降ろした。 液体に浸かっていたからか、彼女の全身はぬめりのある液体に覆われ、その液体がゆっくりと彼女の身体を伝って地面へと流れ落ちる様子が見て取れた。

2017-04-16 13:00:43
悪堕研究機構 @utakuochi

彼女を地面へと降ろした女性は、その身体にすべてを取り込むかのごとく、展開していた妖花を身悶えしながらも収縮させ、元の人間の姿の女性となって地面に倒れている彼女の元にしゃがみ込んだ。 「ほら、目覚めなさい」 「う……うん……おはようございます、お母様」 「どう? 立てるかしら?」

2017-04-16 13:06:07
悪堕研究機構 @utakuochi

目を半開きにし、意識がはっきりとしていない彼女は、女性に言われるがまま、その裸のままの姿で立ち上がった。 未だ液体が全身にまとわり付いている様子で、ゆっくりと全身を伝って地面へと流れ落ちていた。 「ふふ、目覚めが悪い子は嫌われるわよ?」

2017-04-16 13:09:56
悪堕研究機構 @utakuochi

女性は彼女の身体の端々に残る液体を、自らの顔を彼女の身体に近づけて、ゆっくりと愛おしく舐め取り始めた。それはまるで動物が我が子を出産した後に、全身に貼り付いている膜を母親が食い剥がすかのごとく…… 「ほら、服をきちんと着直しなさい」 女性は、彼女が身に付けていた服を差し出した。

2017-04-16 13:16:22
悪堕研究機構 @utakuochi

「お母様……」 「私の娘ならもう分かっているわよね? 私はここで待っているから……新しい子を連れてきなさい」 彼女は女性に背を向け、朧気ながらも街へ向かって歩み始めた。女性はというと、彼女の服の下から植物の触手がちらつく様を見て、女性は恍惚の笑みを浮かべていたのである。 ―完―

2017-04-16 13:23:54

分岐:スライム娘に改造される場合

悪堕研究機構 @utakuochi

Take2: 数時間、いや半日……丸一日経ったのであろうか、その蕾は再び上部からゆっくりと花弁を展開し、最初に女性が妖花となって出現したかのような形となってその変化を終えた。だが、雄しべの一本となり、女性とともに妖花に取り込まれていったはずの彼女の姿はどこにも見えなかった。

2017-04-16 13:56:25
悪堕研究機構 @utakuochi

「ほら、いつまで眠っているの? はやく目覚めなさい、私の愛しい“娘”よ」 女性は、自らの下半身と同化しているかのように妖花の中央部を満たす液体の海に向かって優しい言葉を投げ掛けた。 すると、その言葉に反応してか、ある一本の雄しべの周囲の液体が、ぐぐぐっとせり上がり始めた。

2017-04-16 14:02:21
悪堕研究機構 @utakuochi

液体は粘性を保ったまま女性の眼前で蠢き、そしてその形を人間の……いや、人間の女性の姿、まさしく“彼女”の姿に形を固定し始めていた。中央に佇む女性と同じように上半身を液体の海から突き出している形になっている、液体で構成されたそれは、人間の目に相当する部分を開口した。

2017-04-16 14:07:42
悪堕研究機構 @utakuochi

人間の心臓に相当する部分には、妖花の雄しべの先端に相当する部分が雄しべから分離し、心臓として収まっていた。 「……おはようございます、お母様」 彼女の目は半開きと、意識が覚醒していないように見えたが、人間の口に相当する部分からは確かにそういった言葉が紡ぎ出され、女性へと届いた。

2017-04-16 14:11:10
悪堕研究機構 @utakuochi

「おはよう、気分はどうかしら?」 「……はい」 「あらやだ、ねぼすけさんね。寝起きが悪いと嫌われるわよ」 「……はい」 「まぁいいわ、あなたの目が覚めるちょっとだけの間、お母さんの話を聞いて」 女性は、まだ虚ろな表情で佇んでいる“娘”と呼び掛けた液体の塊……彼女に言葉を続けた。

2017-04-16 14:19:55
悪堕研究機構 @utakuochi

「あなたは私の本性……妖花、その雄しべと融合した後、この液体の中でドロドロに溶かされて私と完全に一体化したの。いまのあなたは、私の娘として完全に生まれ変わった……そうね、ニンゲンたちはその姿を『スライム娘』と呼んでるわね、そういう存在に生まれ変わったのよ」

2017-04-16 14:27:39
悪堕研究機構 @utakuochi

「あなたの胸の部分に、私の一部が埋め込まれているのが、あなたが私の娘である何よりの証」 「私が……お母様の娘……」 彼女は、未だ覚醒しきっていない表情を浮かべたまま、右手を自分の胸に当てた。 ずぶぶ……と右手は胸の中に溶け込んで形を失ったが、“右手”でコアを触っていることだろう。

2017-04-16 14:31:36
悪堕研究機構 @utakuochi

「そして、あなたのそれは、花の雄しべとしての性質を備えている。ふふふ……聡明な人間だったあなたなら分かるでしょう、お花がどうやって種を存続させるか。あなたにはその役割を担って欲しいの」 その言葉を聞いた彼女の口が、ニヤリと口角を上げたように見えた。

2017-04-16 14:36:16
悪堕研究機構 @utakuochi

と同時に、妖花の下部から幾本かの触手がシュルシュルと伸びてきて、スライム娘となった彼女の上半身に巻き付いた。 「あなた、その意識と身体じゃここから出られないでしょう? お母さんが連れ出してあげる」 そう言うと触手を巻き付かせた彼女の身体を、上半身からずぶりと液体から引き抜いた。

2017-04-16 14:39:28
悪堕研究機構 @utakuochi

触手によって優しく地面へと降ろされた彼女は、まだうまく形成されていない下半身をべちゃりと地面に崩しながら地面へと倒れ込んだ。 が、程なくして上半身から下半身へ、スライム娘としての身体が固定されていき、ゆっくりと地面に足を付けて立ち上がって、母……妖花の中心へと目を向けた。

2017-04-16 14:43:00
悪堕研究機構 @utakuochi

「まぁ、うまくできたわね。さすが私の娘……私もあなたの誕生を祝福しないと」 妖花の中央の女性は、その身体にすべてを取り込むかのごとく、展開していた妖花を身悶えしながらも収縮させ、元の人間の姿の女性となって、自分を見つめている彼女の元へ歩み寄った。

2017-04-16 14:47:09
悪堕研究機構 @utakuochi

「改めておめでとう、そしておはよう、ね。気分はどう?」 「はい、おはようございます、お母様。このスライム状の身体にも慣れて……人間だった頃とは全然感覚が違いますが、この雄しべのお陰で全身でお母様の愛を感じられる、とても気持ち良い身体になれました」

2017-04-16 14:51:06
悪堕研究機構 @utakuochi

「ふふ、それじゃあその気持ち良さをどんどん広めないとね。そうだ、あなた、人間に擬態できるかしら? 今の姿のままじゃ、ニンゲンたちから敵意を向けられて、動きづらいでしょう。お母さんが優しく教えてあげる」 そこには、異形ながらも親子のようにじゃれ合う、人間たちの姿があった。 ―完―

2017-04-16 14:57:24