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・欧米・オーストラリアの対応
・アメリカ: 厳罰主義の結果、刑務所の『回転ドア現象』(入出所を繰り返す)が起きたため、1989年、裁判官たちが立ち上がりドラッグ・コート(薬物裁判所)を開始。刑務所か治療施設通院のどちらかを選択させ、通院を選んだ場合は治療状況を定期的にチェックし、最終的に一定期間問題がなければ無罪判決が出て前科も消える。再犯率が下がり税金もかからないという結果に。
・ヨーロッパ: 治療を積極的に実施。特にポルトガルは全ての薬物を非犯罪化。積極的に薬物乱用者を支援した結果、国民の薬物経験率が低下。
・オーストラリア: 国が使用を管理。街中に看護師常駐で薬物を使用できる部屋が設けられている。HIV感染防止等の効果が出ている。
・東南アジアでも厳罰化から転換の動き
◆薬物政策国際委員会 ルート・ドライフス議長の話 2017/4
・タイ・ミャンマー: 厳罰主義を貫いてきたが、薬物所持・使用への刑罰が厳しすぎるという認識が広まり既に死刑執行は行われていない。刑務所も過密状態であることから方針転換し、新たな政策を進めるためのキャンペーン等を開始している。
・他国は?: この動きは国際的なものだ。中国やイラン のように極端に抑圧された国でも、薬物中毒患者への代替療法や感染症の予防対策などが発達してきた。一方で、フィリピン のように後退している国もある。日本やロシア のように強硬に禁止の立場をとる国もある。(引用)
そもそも、麻薬のない社会を実現することは可能なのだろうか?(略)麻薬のない社会は目標だ。だが、それを実現できるといまだに信じることができるのだろうか?
私が訪問してきた国々は、麻薬の存在しない社会の実現など幻想にすぎないと理解し始めている。人間は常に、精神を活性する向精神物質に惹かれてきた。気分を良くしたり苦痛を軽減したり、その人の世界観や認識を変えたりする物質に手を出す人を、いったい何の権利があって処罰できるのか?アルコールやたばこ、チョコレートやコーヒー、あるいは医薬品のように精神的な作用を持ちながらも、文化的に受け入れられているものもあるというのに。(引用)
5.日本の現状
・日本では依然として厳罰主義
◆厳罰は依存症を重症化させる、という指摘
ひとたび依存症に罹患した脳は、「また使ってしまった」という自己嫌悪と屈辱感を自覚した瞬間に、「とてもシラフじゃいられない」と感じ、脳にインプットされた覚せい剤渇望のスイッチをONにしてしまうのです。(引用)
◆刑務所に入れても意味はない、という指摘
堀江氏は「常習性高い割に犯人たちの悪質度は低いので刑務所に入れる意味はない」と指摘している
刑務所内では、
・覚醒剤で実刑判決受けた人の9割は普通の人で禁断症状もない
・受刑者同士で覚醒剤まわりの情報交換をしている
※「堀江貴文氏 覚せい剤での逮捕は「刑務所に入れる意味はない」」&以下のツイートより
http://news.livedoor.com/article/detail/11141103/
残念ながら刑務所送りにしたとこでほとんど依存症からは復帰できません。覚せい剤系の受刑者は同士で覚せい剤まわりの情報交換し、わたしには注射器製造メーカーである二プロやテルモの株を買うべきか聞いて来ま... 覚醒剤使用の疑い AS... horiemon.com/news/2016/11/2…
2016-11-29 16:25:17昨日の 刑務所の話に付け足し。 覚せい剤の副作用や依存で苦しんでる人はいないけど 向精神薬の副作用や依存に苦しんでる人は驚くほどたくさんいる 刑期が長い受刑者や、刑務官や、刑務所専属の医者は苦しみを理解してるから、断薬した受刑者が復帰するまで、とても親切にケアしてくれる
2017-02-12 01:09:54
◆2016年、再犯防止の観点から、刑の「一部執行猶予制度」開始されたが・・・
刑期の一部が執行猶予される代わりに、2年程の保護観察付きで社会の中でケアを受けるというもの。
例) 懲役2年、うち6月を2年間の保護観察付執行猶予(求刑:懲役3年)
しかし、社会でのケアが充分ではない現状も踏まえると、再犯防止として機能するのか?(むしろ「厳罰化」では・・・)
・『覚せい剤やめますか?それとも人間やめますか?』『ダメ!ゼッタイ!』の弊害
◆大部分を救いつつも、一部分を徹底的に排除する仕組み
薬物の予防教育としては有効だったのでしょうが、同時に悲劇も生みました。だって、この国で依存症になるということは、ものすごいマイノリティになって、人間じゃないとされてしまうわけですよね。 (引用)
・世界の主流は「非犯罪化」 日本も学ぶべきではないか
◆北風よりも太陽を
2001年に全ての薬物を非犯罪化したポルトガルでは、薬物使用者は50%も減少、薬物過剰摂取が減り死者が激減して、社会も安全になった。世界的には、厳罰化から非犯罪化へ。日本は違法薬物の生涯経験率は他国と比べて圧倒的に低いものの、回復支援が遅れているため再犯率が高い。また同じ薬物でもアルコール(合法だが最強の薬物)に対しては非常に寛容であるとの指摘もある。日本も対策を見直す時期に来ているのではないか。
※以下2つのブログ&以下の記事より
http://shindenforest.blog.jp/archives/61397011.html
http://anond.hatelabo.jp/20160204212916
・薬物問題は病気の視点で捉えようという動き
◆2017年、薬物報道ガイドライン
薬物依存症報道の最大の問題は、報道する側の多くが依存症を病気として捉えていないことだ。そのため、患者の回復を遠ざけ、追い詰めるような報道がまかり通っている。 (引用)