映画「息の跡」の佐藤貞一さんが著した"The Seed of Hope in the Heart"まとめ:その2

実は「其の弐」もあるのだよ。 じっくりと読んで、陸前高田の「佐藤たね屋」の佐藤貞一さんの思いを感じてほしい。なぜ英語で書いたのか…。 そうそう、佐藤さんのギターの演奏もすごいですよ。
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ふぅ リボベジではありません @PzlSJDp6RFY437G

1-9章12 この地域の人はあの日まで津波のことなど全く考えていなかっただけに心の傷は深刻でした。津波による直接の死者はいなかったものの、家や畑が浸水し、人々は津波の影におびえました。津波のショックが癒えるのは簡単なことではありません。

2017-06-02 17:47:32
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息の跡 佐藤さんの本 続きです。 佐藤さんたちはそれと知らないまま津波との危険な追い駆けっこを逃げ切りました。 1-10章1 金成橋付近:津波最終到達地点(海から約10キロメートル) 車は陸前高田市の横田町に入りました。周囲は田んぼです。田植えの季節がそこまできています。

2017-06-03 12:02:24
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1-10章2 左側の気仙川に小さな木の橋がかかっています。木が腐っていて危ないんじゃないか。そんなことを思い、佐藤さんは子どものときは恐くてくらくらしたそうです。川の向こうにのどかな田園風景が広がっていました。かつて暮らしていた懐かしいところです。

2017-06-03 12:03:06
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1-10章3 土手に小さな山桜が植えられていました。地震の被害はたいしたことがなかったようです。金成橋が見えてきました。下に流れる気仙川は泡立ち、いつもより少し流れが速いようです。橋の近くを通りましたが、何かが向かってきていることに佐藤さんは全く気がついていませんでした。

2017-06-03 12:03:50
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1-10章4  数分後、川を遡ってきた津波が金成橋に近づいてきました。海から10キロもあります。信じられない。津波は市街地を通り、線路を越え、トンネルを抜け、建物を壊し、たくさんの車を飲み込み、橋をへし折り、人々の命を奪いながらやってきたのです。情け容赦のない悪魔です。

2017-06-03 12:04:49
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1-10章5 津波はここで最後の力を振り絞り、木の橋を土台だけにしてしまいました。大量の汚泥も流れてきました。しかし威力は少しずつ弱くなり、ついに金成橋の300メートル手前でとまりました。

2017-06-03 12:05:24
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1-10章6 河口から運ばれた大量の瓦礫の中には店の看板、プレート、タンク、丸太、ビールケースなどそれはいろいろなものがありました。悲しいことに遺体も。佐藤さんのお店の近所の人はなんと7.5キロもあるここまで流されてきました。今も陸前高田では200人以上の人が行方不明のままです。

2017-06-03 12:09:26
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1-10章7 津波は土手を越えなかったため浸水はせず、金成橋は無傷、家や人にも被害はありませんでした。津波の長い長い破壊の旅は、ここで終わりました。でも、いつかきっとまたやってくることでしょう。その日は見たくない…

2017-06-03 12:10:28
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1-10章8 道路はしばしば川に沿って建設されます。その川は海につながっています。津波は海から内陸に向かって川を遡上します。海から逃げるときは川沿いの国道を使ってはいけません。海抜30メートル以上の山間部に向かう道が正しい選択です。津波にあって初めてこう言えるようになりました。

2017-06-03 12:11:26
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1-10章9  ・津波から避難するときは川に沿った平坦な道路を使ってはいけない。 ・すぐさま山間部に向かう道を選ばなくてはいけない。 ・渋滞に巻き込まれたらすぐに車を捨てて近くの山に登らなくてはいけない。 ・臆病なくらい慎重に考えて行動しなくてはいけない。

2017-06-03 12:12:34
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1-10章10   あまりに高すぎる代償を払って津波からえたこうした教訓は、どんなに強調しても足りません。  1か月後、瓦礫が残る川岸で山桜が咲きました。でも、そのとき被災者となった人たちにそれを喜ぶ心の余裕はありませんでした。

2017-06-03 12:13:36
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1-10章11 1年後、壺沢バス亭近くの大きなサクラはもはや咲くことがありませんでしたが、ここの山桜は津波の最後の攻撃に耐え、見事に花を咲かせました。でも、瓦礫が残る中の開花に見る人の思いは複雑です。2011年3月11日を被災した人たちは決して忘れることはないでしょう。

2017-06-03 12:14:31
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@Fumihiroono 次の章で今度こそ本当に全部、訳したことになります。そうしたら佐藤さんにお許しをいただいて、これをオープンにしたいと思います。とても大切なことだと思いますから。

2017-06-04 15:55:29
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息の跡 佐藤さんの本 続きです。 3:30佐藤さんはお母さんの家に到着しました。読むと長い逃避行に思えますが地震発生からわずか45分後です。お互いの無事に安堵したのも束の間、断片的な情報は不安を増すものばかりでした。 1-11章1 お母さんの家で(海から約13キロメートル)

2017-06-06 16:38:16
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1-11章2  国道340号線をさらに進むと佐藤さんが卒業した小学校の向こうに佐藤さんの田んぼが見えてきました。この風景を見るとかつての農作業を思い出します。例年、サクラの開花は4月15日から25日の間で花がすっかり散った頃、田植えをするのです。

2017-06-06 16:38:45
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1-11章3 曲がりくねった山道を走り、月沢バス停を右折して細い道に入り山の方に進んで3:30頃、お母さんの家に到着しました。  この頃、すでに佐藤さんのお店がある11キロ先の陸前高田中心部は津波で壊滅していましたが、まだ、そんなことは知りませんでした。

2017-06-06 16:39:24
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1-11章4 お母さんは外で泣いていました。最近買った大事なテレビにすがりついて守ろうとしていましたが、揺れに耐えきれずに飛び出してきたのでした。食器は割れ、棚は落ち、窓が壊れていろいろなものがところ構わず散らばっていました。停電で開いたままの冷蔵庫のランプは消えていました。

2017-06-06 16:43:01
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1-11章5  しかし外から見たところ以前の大地震のときと違って石垣は大丈夫ですし、瓦も土壁も落ちていません。築50年以上になりますが、ケヤキの柱が頑丈なのでしょう。古いけれどしっかりした家だよとお母さんは日頃から自慢にしていました。

2017-06-06 16:45:15
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1-11章6 地震の震度はお母さんの家に近い住田町が震度5強、隣接する大船渡市は震度6です。後日、市は陸前高田市の震度は6弱と発表しましたが、佐藤さんは釈然としません。市の中心部このあたりでは揺方が違うはずです。いずれにせよ巨大地震が陸前高田市の沿岸部を襲ったことは事実です。

2017-06-06 16:49:45
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1-11章7 余震が続きお母さんも奥さんも中に入ることをためらっていましたが、あたりが薄暗くなり小雪が舞ってくるとついに中に入り、毛布にくるまりました。停電していてテレビから情報は得られません。こたつも電気毛布も電気釜も使えません。水道もとまるという厳しい状態になりました。

2017-06-06 16:52:26
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1-11章8 こんな状態でもなお、佐藤さんはハウスの苗のことばかりを心配していました。 「毛布をかけてくればよかった。苗がみんな枯れてしまう…」 すでにハウスは津波で影も形もなくなっていたことも知らずに。

2017-06-06 16:53:20
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1-11章9 ラジオは津波が陸前高田の沿岸部に到達したけれど被害状況は不明と伝えていました。放送は被災地域全域に関するものです。その中でとぎれとぎれに流れてくる「陸前高田市は..津波は..」という声に佐藤さんたちは耳をすませました。

2017-06-06 16:55:47
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1-11章10 津波は市民会館まできたようです。アナウンサーは「8人が市民会館の屋上にいます」と言ったかと思うと、8人が100人になり20人になって、何が本当なのかわかりません。いつもなら市の防災無線で放送があるのですが何の音も流れてこず静まりかえっています。不気味でした。

2017-06-06 17:00:20
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1-11章11 このとき津波で放送網は破壊されていましたが、そのことを知るすべがありません。ともかくしばらくここに避難していることにしました。目前に困難が待ち受けていました。だんだん不安が増してきました。

2017-06-06 17:00:55
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1-11章12 ガソリンはほとんどなくなり、懐中電灯の電池もなく、着替えも下着もない、暖をとれるようなものもなく、残るマッチもわずかです。プロパンガスは使えない。携帯電話は電池ぎれ。固定電話もだめ、郵便局は壊れている。どうしろっていうのでしょう?

2017-06-06 17:01:30
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