2017年5月15日『アート・アニメーション監督術2017特別編』 #この世界の片隅に #片渕須直 #ザムザ阿佐ヶ谷 #maimai_shinko #マイマイ新子 #アリーテ姫 #こうの史代 #高樹のぶ子 #ブラック・ラグーン #広江礼威
- minori_ironim
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@minori_ironim レポートありがとうございます テレビ番組としては「少年忍者風のフジ丸」でしょうか? NET(現テレビ朝日)系列からフジテレビ系列に同曜日同時間帯で乗り換えた格好ですか
2017-05-16 00:30:37@88Flyinghayaman そっちですね!私も『フジマル』と聞こえたのに見当たらないので石丸なのかと勝手に訂正しました。正しくは『風のフジ丸』ですね!
2017-05-16 00:33:25はじめの頃はそんな考え方もあるんだけど、自分は原作にないものをどうしたらいいか考えるようになった。高畑さんが理知的な人なら、じゃりン子チエのその後の監督横田和善さんは酔っ払い、非常に対照的だった。ジブリ時代、若いアニメーターが #この世界の片隅に #片渕須直 #ザムザ阿佐ヶ谷
2017-05-16 00:28:50誰とは知らずに飲み会に横田さんを連れてきて宮崎さんの隣に座らせた。そうしたらあの宮崎さんがタジタジになって一言も喋らない。宮崎駿は基本バンカラ、宮崎駿を理解するならキーワードはバンカラだが、横田さんはさらにバンカラだった。 #この世界の片隅に #片渕須直 #ザムザ阿佐ヶ谷
2017-05-16 00:30:32なのでじゃりン子チエでは横田側から高畑側に戻すのが僕の使命だった。その後も若草物語などを手がけるが、決定的だったのが『ちびまる子ちゃん[新]』。この辺になると日本アニメにどっぷり。当時は全話のシナリオをさくらももこが書いていた。 #この世界の片隅に #片渕須直 #ザムザ阿佐ヶ谷
2017-05-16 00:37:40なんと原作にはない話もさくらが文章で書いており、ところどころ絵も入っていた。まる子第1シリーズは芝山努さんが監督。この方日本のアニメで一番お金を集めている、作家性でいったらすごい人。映画ドラえもん、日本昔ばなし、みんなのうた。 #この世界の片隅に #片渕須直 #ザムザ阿佐ヶ谷
2017-05-16 00:43:22ところがまる子には真正面か横向きしか顔がない。「振り向き中2枚」と指示が出る。初期の背景にはパースがない。教室や茶の間は展開図になっている。第2シリーズで和らいでいるとはいえ、やはり真正面か真横の顔しかないんだな。 #この世界の片隅に #片渕須直 #ザムザ阿佐ヶ谷
2017-05-16 00:45:25そうか、そうした方がさくらももこの世界を表現できるのだ!と思った。それまでは「脚本をいじれ」が至上命題だったし、その方が面白かった、シナリオはくびきだった。しかしまる子は違う世界。ここで自分の新たな面を見せたらスベるなと思った。 #この世界の片隅に #片渕須直 #ザムザ阿佐ヶ谷
2017-05-16 00:47:14ここは原作を変えるのではなく、さくらももこの一言一句を再現するのだ!とはいえ同時期にあずきちゃんも手がけており、そちらは変えまくっている笑 まる子の35話『赤ちゃんはどこから来るの』は自分で志願したが後半は原作とは違っていた。 #この世界の片隅に #片渕須直 #ザムザ阿佐ヶ谷
2017-05-16 00:53:42ちびまる子、実は一番本数が多い、代表作笑 やたらとゲゲゲの鬼太郎が出てくる話があるが、それもさくらももこがシナリオに書いたから。「片渕のまる子は異質だ」と言われたが、さくら通りにやってるだけ!見直てみてもエラいシュールだった。 #この世界の片隅に #片渕須直 #ザムザ阿佐ヶ谷
2017-05-16 00:57:165人くらいでローテーションしていたが、1人だけシュールだった。川を守る川口さんの回が多い(熱心な余り家庭崩壊)たまちゃんの父のカメラ歴もすごい。とにかくシュール、それがさくらももこ節。いろんな曲を提供されていたがたくさんの全ての曲 #この世界の片隅に #片渕須直 #ザムザ阿佐ヶ谷
2017-05-16 01:00:48の作詞もしている!!脚本の中で歌詞付きBGM指示がある。そのため音楽シーンも作らなくてはいけない。さくらからテープが来る、それをカセットデッキで聞いてストップウォッチで計って作っていた。『小杉君の食欲』とか(体育の授業に参加すると #この世界の片隅に #片渕須直 #ザムザ阿佐ヶ谷
2017-05-16 01:03:47腹が減るので見学させてくれと小杉母が言う、皆んなが不審な目で「でもあいつ病院行ってもどこも悪くなかったんだぜ〜」と小杉君を見る)そういうシナリオ、変えようがない。素直に一言一句変えないことに、今までとは違う自分の意地を見せようと。 #この世界の片隅に #片渕須直 #ザムザ阿佐ヶ谷
2017-05-16 01:06:31会話が長い、ということはカット数が少ない。絵コンテ1話190カットとか。原画マンも困る。同時進行でカードキャプチャーさくらもやっていた。90年代に入ったら8年がかりでアリーテ姫を作っていたが、このときも並行してまる子もやっていた。 #この世界の片隅に #片渕須直 #ザムザ阿佐ヶ谷
2017-05-16 01:09:31そんなまる子を辞めた理由。さくらがシナリオを離れた。そうしたらさくららしいシナリオを書かなきゃいけない。シナリオライターがいなくなったのに“敵前逃亡”。「おや、敵前逃亡ですか(まる子の先生の真似で)」と言われた笑 #この世界の片隅に #片渕須直 #ザムザ阿佐ヶ谷
2017-05-16 01:11:56名犬ラッシーでは13話までずっと絵コンテをやってる、この密度で絵コンテを描いていた。280カット。同ポジを使った。何回も同じ街を見ているうちに自分の街に思えてくるのでは?と。順調にいくと1年39話のはずだったが(ハイジは52話) #この世界の片隅に #片渕須直 #ザムザ阿佐ヶ谷
2017-05-16 01:15:02フジテレビのバレーボールの中継とかあったり、これだけ1人でやっといて数字取れない(10%台)から26話で打ち切り。ちびまる子は20%あった。 #この世界の片隅に #片渕須直 #ザムザ阿佐ヶ谷
2017-05-16 01:17:29『ニモ』について。最初監督は宮崎駿で自分は演出助手、でも宮さんがやってらんねえとなって監督が高畑さんに変わった、このときも自分は演出助手。さらに近藤喜文監督、自分演出補佐、大塚康生と共同監督、となって… #この世界の片隅に #片渕須直 #ザムザ阿佐ヶ谷
2017-05-16 01:22:49アニメーションをこうやって続けていくためには何か現実の壁に立ち向かうバックボーンが必要だと思った。なのでアリーテ姫の原作を読んで期待した。ジブリでは1本作ると解散していたがせっかく集まったのだから何かやろうと4℃を作った。 #この世界の片隅に #片渕須直 #ザムザ阿佐ヶ谷
2017-05-16 01:25:11アリーテ姫は原作を読んで何か違うなと思った。自分のファーストインプレッションを曲げてはいけない。日本で原作はフェミニズムの文脈で紹介されていたが読むと違うと感じた。なので英語の原作も読んでみた。それでわかったことは、英語版では #この世界の片隅に #片渕須直 #ザムザ阿佐ヶ谷
2017-05-16 01:27:29アリーテ姫は肯定されていない人ではないのか、ということ。悪い魔法使いに捕まって、でものんびり暮らしていたら魔法使い死んじゃって、国ももらって民も変わって。都合よくいろんなことが起こる。あれっこれは、王女が女王になったとたん憲法 #この世界の片隅に #片渕須直 #ザムザ阿佐ヶ谷
2017-05-16 01:29:27作って共和制になった。都合の良いことばかり起こる。なるほどイギリス人ってモンティ・パイソンとか作るよな。でも、自分が最初に思ったことを貫こう!企画に飛びついた時点で、日本語版英語版原作のどちらも違った。アリーテ姫は売れなかったので #この世界の片隅に #片渕須直 #ザムザ阿佐ヶ谷
2017-05-16 01:32:04丸山さんに拾われてテレビシリーズをやった。マイマイ新子の話は出ていたが、ブラックラグーンの頃はやるかどうか迷っており後ろにいっていた。ラッシーのように子供がアニメに飛びつく時代じゃない。子供ものは客が入らない。大人向けにしてそこに #この世界の片隅に #片渕須直 #ザムザ阿佐ヶ谷
2017-05-16 01:34:32子供も連れてくるようにしたい。ブラックラグーン、丸山さんは3話ずつ違う監督にしたかった。でも原作を読んだらこれは1人でまとめなければダメだろうと思い監督をやった。このときまだ連載中で、テレビにするには話が全然足りない。なので #この世界の片隅に #片渕須直 #ザムザ阿佐ヶ谷
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