宝塚大学 東京メディア芸術学部 オープンキャンパス 片渕須直監督講演 ‪ #この世界の片隅に #片渕須直 #宝塚大学東京メディア芸術学部 ‬

ミ☆リ @minori_ironim

それも切り抜かなきゃいけない笑 ジブリには厳しい人達がたくさんいたが、何千枚もこの作業をしたらすごく信用してもらえた。亡くなってしまったけど山田みちおさんとか。一生懸命ハサミと両面テープと黒いマジックでやりました。 #この世界の片隅に #片渕須直 #宝塚大学東京メディア芸術学部

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②先日の日本カトリック映画賞の授賞式で、今までやってきたことがこうして繋がった、というようなお話を聞いたが →この映画は戦争中の映画なのでどうやって生活しているのかな、と考えた。例えばこのシーンの鍋、これは僕が #この世界の片隅に #片渕須直 #宝塚大学東京メディア芸術学部 pic.twitter.com/U4tTGsjrf6

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持っている1番古い鍋、実家で両親が暮らし始めた頃からあった。また、若い夫婦になったばかりの人なら、普通に生きていたらこういうシーンもあるだろう。自分がこういうことをしてきたから役立っているわけではないけど焦😅 #この世界の片隅に #片渕須直 #宝塚大学東京メディア芸術学部 pic.twitter.com/elyPowMcOa

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戦争中に生きているともっと大変なこともあっただろう（すずと晴美が初めて空襲に遭うシーンを映す）。ところが一方でラブシーンもある、ご飯を普通に作って普通に食べる。こういう人達の上に戦争が押し寄せてくる。 #この世界の片隅に #片渕須直 #宝塚大学東京メディア芸術学部 pic.twitter.com/rFiIeBxXUU

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原作は漫画だが、これこそアニメーションの力の振るいどころではないかと思った。ご飯を作る、ラブシーンといったこれこそ人生の幸せな部分、一方で戦争、アニメーションならこれらを同じように描けるのではないか。 #この世界の片隅に #片渕須直 #宝塚大学東京メディア芸術学部

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ご飯を作るのはわからんが戦艦なら任せろという人がいて、一方で戦艦はわからんがご飯は任せろという人も。たまたまなんだけど僕は両方わかっちゃった。同じように描けるのなら、飛行機はCGとかでなく、力を振るえるなと思った。 #この世界の片隅に #片渕須直 #宝塚大学東京メディア芸術学部

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今まで自分が興味を持ってきたことがこういうところで役立った。子供の頃は単なる飛行機好きだったが、大人になれば飛行機が兵器として爆弾を落としたり人ごと突っ込んだりということも知っている。じゃあ飛行機を作った人は？ #この世界の片隅に #片渕須直 #宝塚大学東京メディア芸術学部

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実は飛行機を作っている人が戦争中に1番空襲を受けた。そういうことを全部知っている自分だったから良かったのではないか。（ここでふと監督が「あまちゃん…」とつぶやく） #この世界の片隅に #片渕須直 #宝塚大学東京メディア芸術学部

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大和のシーンは妻が描いた（いや、妻ではない監督補です😅）。妻はご飯を描くのが好き、戦艦を描けと言ったらできないと言われた。僕が知っているのでこれとこれとこれをこう描けと説明したらできた。（大和登場のシーンを見せる） #この世界の片隅に #片渕須直 #宝塚大学東京メディア芸術学部

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『マイマイ新子』を作り始める前、始まったらずっと篭りきりになる、アニメーションで机の上で一生を終えるのは嫌だ、山か海を見たいと妻が言った。なので父島へ行ってイルカと一緒に泳ごうとした。ところがイルカは潜るので一緒に #この世界の片隅に #片渕須直 #宝塚大学東京メディア芸術学部

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泳げなかった笑 なのでマイマイ新子が終わったら妻はイルカと一緒に潜れるようダイビングスクールに通った。そしたらそのインストラクターが『あまちゃん』の水中指導をしている方で、ロケの現地に行ったりした。面白そうだから #この世界の片隅に #片渕須直 #宝塚大学東京メディア芸術学部

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ドラマ見ようかなとなった。つまりいろいろ生きてきて、どっかで何か縁があって繋がっている。すずさんの声はこの人しかいないだろう、という人に出会った。このドラマの主人公。イルカと泳いで良かった。自分の人生がどう拡がって #この世界の片隅に #片渕須直 #宝塚大学東京メディア芸術学部

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いくか、縁というか。絡まり合って自分の人生に戻ってくる。何があるかわからない。 （ちなみに私の今日の1番の感動ポイントはここです） #この世界の片隅に #片渕須直 #宝塚大学東京メディア芸術学部

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③苅谷さんが大好き、息子の出征シーンで原作では日の丸を振っているが映画では手に袋を持っている、この袋は何なのか？ →まず、顔も変わっている。ここしか出ない人なので親子とわかるよう顔を似せた。戦争中は今と違う。兵隊に #この世界の片隅に #片渕須直 #宝塚大学東京メディア芸術学部

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とられるのはめでたいことで、お祭りのようにのぼりを立てたりしてた。あれは昭和20年4月の出来事。徴兵年齢が17歳まで下がって、徴兵検査もなくなった。のぼりも禁止、華美なことはやらないでくれとなった。戦時中といっても #この世界の片隅に #片渕須直 #宝塚大学東京メディア芸術学部

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長い時期にいろいろ変わっていった。原作では体の向こう側が見えていないだけで袋を持っていないわけではない。あの袋は身の回りのもの、歯ブラシとかを入れる袋。写真はいっぱい集めた、当時どんな生活をしていたのか知るために。 #この世界の片隅に #片渕須直 #宝塚大学東京メディア芸術学部

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細かい個人的な歯ブラシとかを持っていくための袋。マニアックっていうよりは映画の中の時代がどうやって存在していたのかな、ということを再現していかないとと思った。 #この世界の片隅に #片渕須直 #宝塚大学東京メディア芸術学部

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④池袋の東京アニメーションフェスティバルで、3コマ描きで歩き方を初めて成功したと仰った、下駄履きは現代人には無理だろう、歩き方で現代人と違うように作画したか？ →うちの祖母は足の指をパーできます、と言う人がいた。 #この世界の片隅に #片渕須直 #宝塚大学東京メディア芸術学部

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（監督自ら歩くときの描き方を実演）現代人は踵が直角に浮いている。下駄を履くと下駄を擦る。描いてみたらその方が無理のない作画になっていた。下駄を履いている感覚で描いた方が我々が普段歩いている感覚に近かった。 #この世界の片隅に #片渕須直 #宝塚大学東京メディア芸術学部 pic.twitter.com/YLpsXKc8ln

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3コマ落ちだと1歩に4枚、本作はゆっくり歩く人が多いので1歩に8枚。1歩に4枚だと間が飛んじゃう。ゆっくり歩くと踵や膝を上げない。我々が何気なく歩いている姿だった。実際は上げていなかった、上げると勢いが違って不自然 #この世界の片隅に #片渕須直 #宝塚大学東京メディア芸術学部

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上げちゃうと枚数も増える。男女の区別はなく、靴と下駄で歩き方を変えていた。 #この世界の片隅に #片渕須直 #宝塚大学東京メディア芸術学部

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⑤（質問者笑いながら）ジブリの宮崎さんが新しい作品を作るとのことですが、辞める辞める詐欺についてどう思いますか？ →アニメーションは過酷な仕事。1本やるごとに辞めたいと思う。僕も辞めたい。妻もイルカと泳ぎたかった。 #この世界の片隅に #片渕須直 #宝塚大学東京メディア芸術学部

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それでも辞められないのだが…真剣にやればやるほど厳しい。なので宮崎さんがああ言うのは本当に無理がないくらい自然。それくらい1人でやってる。批判はしない。だけどそれを宣伝に使っちゃダメ笑 今度こそ最後だから、と。 #この世界の片隅に #片渕須直 #宝塚大学東京メディア芸術学部

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だならこそアニメーションは1人でやる仕事。今はたくさんでやってはいるが。1人1人が無理なく仕事ができるようになる世の中になるといいな、そういう世の中を作っていかないと。 #この世界の片隅に #片渕須直 #宝塚大学東京メディア芸術学部

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自分の人生、周りの縁、全部大切。それが全て今に繋がっている。周囲の友人が助けてくれた。困っていたら誰かがこうしたらいいんだよと教えてくれた。様々な人に感じたこの世界の片隅の一部が作品のディティールに息づいている。 #この世界の片隅に #片渕須直 #宝塚大学東京メディア芸術学部