ルゥイン余談

石櫃菖/FateSCマスター/寝虎 @captain_tiger_z

@gc_luyin アガタ「好きな食べ物はなんですか？　ご飯、いっぱい食べる方ですか？」

ルゥイン(跡地) @gc_luyin

「家には両親と祖父母、二人の兄がいた。小さくはないが辺境の閉じた場所であったゆえに、村の者で見たことのない顔というのはなかったな。秘境のようだとも言われたか。険しい山の奥、まさに山中とでもいうべき場所。外からの人の行き来も少なかった」

ルゥイン(跡地) @gc_luyin

@captain_tiger_z 「好きな食べ物……よく川魚を捕ってその身をすり、羹に入れていたか。あれは好きだったなぁ。量は、まあ極端に多くも少なくもない。だがまあ、あまり動かぬ者よりかはよく食べるぞ」

ルゥイン(跡地) @gc_luyin

「あと学問は重視されていたように思う。村から出ても身を立てられるように、とのことであったろうな。私は末子ゆえ程々で良いかと思っておったが残念ながら誤算であった。ふふ、今となっては感謝しているが、幼い頃は嫌でよく逃げようとしては長兄に怒られたものだ」

ルゥイン(跡地) @gc_luyin

「それから……髪は昔から伸ばしていたな。一番長かった時期に比べれば今は短い方だ。戦いに邪魔になるゆえ今はこれより伸ばそうとは思わぬが。自分で結えるようになるまでは母上や兄が結ってくれていた。随分と遠くのことのようで、昨日のことのようでもある」

ルゥイン(跡地) @gc_luyin

「……そういえば字の話をしたことはあっただろうか。こちらの習慣にはないものゆえ、混乱させぬために私は姓名をそのまま呼び名としても名乗っているが、本名を避けて呼ぶための、通称のような名がある。今更名乗るのも呼ばれるのも気恥ずかしいゆえ、内緒、だ」

ルゥイン(跡地) @gc_luyin

「普段槍は右腕で扱うが、実は左でも持てる。面制圧のときや相手の動きによっては双でも使うこともあるし、邪紋があるのは左腕で右腕にはないから、左に持つこともあるという事情だ。剣はそれほど扱いなれていないが偃月刀ならばなんとかなる」

ルゥイン(跡地) @gc_luyin

「今日は何から語ろうかと考えていたのだが、昨夜字の話をしていたのを思い出した。別に呼ばれぬであろうから字を隠す必要はないと思い直してな。叔清(シュウチン/shu1qing1)、だ。我ながら当たり障りのないこと……叔、は単に三男の意だ」

ルゥイン(跡地) @gc_luyin

「今後あまり話す気のなかった、竜神についての話でもしよう。あれは元々蒼き星の、応龍という異界の神――否、正確には神に連なる、仕える龍、その投影体だ。今はレオンハルトの身体の中にある印章もその神の姿を象ったものだとか」 #逆理独白

ルゥイン(跡地) @gc_luyin

「数百年前か、千年ほど前か。それは私の故郷の地に現れ、君主に浄化されぬ混沌を吸い寄せ人の住めるように清めたと言われている。やがて人の姿を得たその投影体は、その地に住むようになった人と交わって子を成し、竜の血をもつ一族を繁栄させた。それが村の起こり、私の遠い先祖」 #逆理独白

ルゥイン(跡地) @gc_luyin

「村に伝わる神話、伝説の類だ。事実か眉唾かは私は論ぜぬよ。ただ村の閉鎖されていた様子や、竜の血を薄めまいと村の中で婚姻を繰り返す『内婚』の風習は――そして君主なき村が混沌に侵されずに済んでいることも含めれば、一部以上その伝説を信ずるに足る根拠となりうるとも考えている」 #逆理独白

ルゥイン(跡地) @gc_luyin

「だが当然、内婚を繰り返せば徐々に血は濃くなる。その終着点が私だ。村の混沌を数百年以上に吸い続けて混沌そのものに近くなっていた竜神の半身は、村を襲った邪紋使いの混沌を私が取り入れると同時に、私の中に宿るようになった。まあ、宿るというか、寄生のようだが」 #逆理独白

ルゥイン(跡地) @gc_luyin

「残りの半身は何処へ行ったか、と？……私がそれを持って村を出てしまったゆえなぁ。レオンハルトに奪われた印章、あれが残り半分の憑り代としたものだ。開始前の邂逅線で、私の姿が竜のものに変わったのは……私の力ではなく、それのおかげだ」 #逆理独白