『この世界の片隅に』の片渕須直監督が語るアニメ制作のマネジメント術
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片渕須直監督が『この世界の片隅に』で示した‟指針”とは
『この世界の片隅に』は資金が集まらず本格的に制作スタートできない状況が4年ぐらい続いたので、幸か不幸か、自分たちの中で定めた指針を具体的に熟成させていくだけの時間がありました。 wedge.ismedia.jp/articles/-/9633
2017-06-04 18:15:57たとえば、「下駄の構造がこうなっているから、歩く時の足の動きも靴とは違うよね」という部分が当時の暮らしを描くうえでとても大事なんです。そうやって指針を表現の細部にまで落とし込むことで、初めて人に任せられるようになります。 wedge.ismedia.jp/articles/-/9633
2017-06-04 18:16:19アニメにはマニュアル化された「標準的な歩きの描き方」があります。でも、『この世界の片隅に』のキャラクターの歩きはマニュアルどおりではなく、「かかとを高く上げない」など自然な動きを目指しました。 wedge.ismedia.jp/articles/-/963…
2017-06-04 18:16:43掲げた指針を具体化していくと、自分のやろうとしていることが、ほかの“標準的なもの”とどう異なっているかが見えてくるんです。それが、その作品の“旗印”を鮮明に掲げることにも繋がります。 wedge.ismedia.jp/articles/-/963…
2017-06-04 18:16:53なぜ、相手を見極めることが大切か
作打ちでは演出家が一方的に話してもダメなんです。まして、そこで話す内容が退屈だとアニメーターも眠くなってしまう。相手の注意を喚起するように話を進めながら、時々相手にも話を振ります。 wedge.ismedia.jp/articles/-/963…
2017-06-04 18:17:22相手と対峙すると相手の気構えというのは伝わってきますよね。話をしながら「伝わっているな」とか「伝わっていないな」とか、相手の理解を見極めて対応を考えていくんです。 wedge.ismedia.jp/articles/-/963…
2017-06-04 18:18:17『BLACK LAGOON』という作品を監督していた時、スタッフの荒木哲郎くんに指摘されて気づいたんですが、僕は仕事の合間にスタジオを歩き回り、結構アニメーターに話しかけていたそうなんです。 wedge.ismedia.jp/articles/-/963…
2017-06-04 18:20:48そうやってアニメーターと話すことで、その人の個性やものの考え方に触れていたんですね。その人がどういう人か理解できていれば、たとえ狙いと違った原画があがってきても理解することができるし、修正のディレクションもしやすいんです。 wedge.ismedia.jp/articles/-/963…
2017-06-04 18:21:38ものづくりが‟拙速”であるべき理由
早めに具体的な成果物が出てくれば、トライアル&エラーを繰り返すことで目標に近づくことができます。アニメは試行錯誤を繰り返す以外に目標地点にたどり着く方法がないので、まずは拙速でもいいから形になった成果物を出すことが大事なんです。 wedge.ismedia.jp/articles/-/963…
2017-06-04 18:22:39なぜなら、人間の脳は「動き」というものを具体的にイメージすることができないからです。アニメーションも実際に一度書き起こして動かしてみないことには、自分の作ろうとしていたものが正解なのか間違っているかもわからないんです。 wedge.ismedia.jp/articles/-/963…
2017-06-04 18:23:23じつは、アニメーターって鉛筆以上に消しゴムにこだわる人が多いんです。それは、アニメーターが描いては消してのトライアル&エラーを繰り返す仕事だからです。 wedge.ismedia.jp/articles/-/963…
2017-06-04 18:23:54アニメーションというのは、そういうトライアル&エラーの繰り返しによる「具体性の積み重ね」で出来上がっているんだと思います。 wedge.ismedia.jp/articles/-/963…
2017-06-04 18:24:05