- taniyanyanz
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アメリカなどと比べると、サンプル規模も頻度も少ないが、一応日本にも「犯罪被害実態調査」があります。「被害態様別被害率」や「被害態様別被害申告率」などが取られています(続) npa.go.jp/hanzaihigai/wh…
2017-06-12 09:09:59「欧米の主要先進国では,かなり以前から暗数調査の重要性が認識され,米国や英国では30年以上前から,ほぼ毎年,全国規模の暗数調査が実施されており,犯罪統計と共に,刑事政策を考える上での重要な資料とされている」(続) hakusyo1.moj.go.jp/jp/59/nfm/n_59…
2017-06-12 09:18:46平成23年中の「被害率(1回以上犯罪被害に遭った比率)」を「被害態様別」に見ると、統計上犯罪が減少(特に凶悪犯罪が大きく減少)した今でも、人が何かしらの犯罪に巻き込まれる確率はそれなりにあることが分かります。性的事件については、5年間で百人に一人は被害に遭う、と出ています。(続) pic.twitter.com/QaxG8AoNj7
2017-06-12 09:19:56「被害態様別被害申告率」を見ると、犯罪ごとによる「暗数」の出やすさが推測できます。性的事件については、暗数が高めであるとでています。但し、サンプル数が少ないので、注意が必要です(「性的事件」の被害を届け出なかった人=20人となっていますので。クロス集計するのはなかなか…)。(続) pic.twitter.com/O6a2qEEa3D
2017-06-12 09:25:43内閣府は「男女間における暴力に関する調査」を行っており、DV、デートDV、ストーカーなどに並んで、「異性から無理やりに性交された経験」について聞いています(調査項目、「異性から」より「他人から(…)性交等」の方がいいと思う)(続)gender.go.jp/policy/no_viol…
2017-06-12 09:40:33こちらの調査で見ても、やはり誰にも相談できない人が多く、特に「警察」に相談する人の割合の低さが問題です。非親告罪化したとしても、このあたりが一挙に解消されるわけではありません。他の非親告罪の被害でも、程度はあれ暗数は発生するからです。(続) pic.twitter.com/MjO1Ia95tM
2017-06-12 09:45:25異性から無理やりに性交されたことがあった人に、加害者との関係を聞いたもの。「交際相手・元交際相手」「配偶者・元配偶者」「職場・アルバイトの関係者」などがく、大半のケースは<身内>によるという結果が出ています。日常的な人間関係内の圧力もまた「通報」「相談」への躊躇につながります(続 pic.twitter.com/0PS3bif4TZ
2017-06-12 09:51:58被害を受けたことによる「生活上の変化」を感じた人は6割近くいます(この調査は「性行」なので、より広い性的被害となればまた数値は変わるでしょう)。(続) pic.twitter.com/voqnEqfIdR
2017-06-12 09:54:52具体的変化の上位には、「心身に不調をきたした」「自分が価値のない存在になったと感じた」「異性と会うのが怖くなった」「夜、眠れなくなった」などがあがります。ストレスやトラウマを受けるだけでなく、それまでのコミュニケーション期待への裏切りから自尊感情の低下を招くことも(続) pic.twitter.com/wsdQflTrjj
2017-06-12 09:57:28非相談理由、「恥ずかしくてだれにも言えなかった」「自分さえがまんすれば、なんとかこのままやっていけると思った」「自分にも悪いところがあると思った」「相手の行為は愛情の表現だと思った」「世間体が悪いと思った」等、強姦神話、スティグマが、内面化を含め負の要因となっています(続 pic.twitter.com/Cy5gvxoeuC
2017-06-12 10:03:08参考:荻上チキ氏ラジオ番組での独自インタビュー音声
参考:犯罪被害者支援の観点からの指摘
先日の取材でも明らかになっていたように、警察や医師、相談窓口が適切な対応をしてくれるとは限らず、場合によっては誤った性規範等に基づいてコミュニケーションをとることで、二次被害をもたらすこともあります。(続
2017-06-12 10:04:44そうした中、現在の国会では、刑法改正が議論されています。内容は、本日掲載のシノドス記事で、「ジェンダーニュートラル化、重罰化、非親告罪化」というキーワードで要約されています。synodos.jp/society/19927 (続
2017-06-12 10:07:43【新着記事】性犯罪の重罰化を含む刑法改正案のポイントとは/刑事政策・犯罪学・被害者学、柴田守氏インタビュー synodos.jp/society/19927
2017-06-12 07:38:51他方、性暴力被害者やその支援者は、他にも様々な要望を行っています。強姦罪等から「暴行又は脅迫を用いて」という文言 を削除し、「同意に基づかず」を挿入すること。あるいは飲酒、薬物の使用、および相手の障害に乗じたわいせつに関する規定をいれること等です(続
2017-06-12 10:13:59牧野雅子氏がツイートしている通り、警察が聴取時に「処女だと聞く」マニュアル対応については、司法の在り方、聴取運用の在り方、いずれにおいても見直される必要があります。その点においては、法改正にとどまらない議論が必要となります(続 twitter.com/mhmakino/statu…
2017-06-12 10:19:45警察捜査において、被害者に対する性経験聴取の目的は、被害者の事情聴取にあたる女性警察官に向けて編まれた性犯罪捜査マニュアル(警察庁性犯罪捜査研究会編著『性犯罪被害者対応ハンドブック[改訂版] 性犯罪被害の発生・届出-そのときのために』2001 立花書房)によると(続く)
2017-06-11 12:12:08警察・検察・裁判官に対する被害者心理の研修、性暴力被害者に「ワンストップ支援センター」を提供することなどは重要です。他方、性暴力に対する様々な神話や性規範が、二次被害を拡大し、司法などへのチェックの目を弱めていることについての問題意識も共有していく必要があるでしょう(続
2017-06-12 10:24:31「そんな服で誘ったからだ」等と被害者の「落ち度」に回収する。「考えすぎだ」と告発を退ける。「あなたの得にはならない」と脅迫を行う。「わざと合意を翻したのでは」と政治的意図を邪推される。「なぜ今」と被害者の回復事情などを無視する――二次被害には共通の「文法」が見受けられますが(続
2017-06-12 10:34:05「推定無罪の原則」と「被害者へのケア・二次被害への注意」は両立するもの。第三者的な立場にいるのであればなおさら、ゴシップ的に消費するのではなく、「二次加害の文法」を自覚しつつ、独立した適切な司法の在り方と適正手続き、および立法事実の模索を丁寧に行うことが必要と思います。おわり
2017-06-12 10:38:31(整理のために書いていたら、逆に疑問がたくさん湧いたので、もっと本や論文読んで勉強しなくては。逸脱行為における漂流理論・中和の技術論同様、性暴力関連の「二次加害の文法」とその社会的心理について、まとまった論考があればぜひ読みたい)。
2017-06-12 10:42:43