白緋冴オメガバースパロ

5
前へ 1 ・・ 3 4
リン @flo329_07

もっと勢いよく怒られるんじゃないか、などと思っていた緋山は、冴島の言葉に少しだけ自分の行動を反省した。「ちゃんと…確認してから家を出るべきだったよね」「そうですよ!」しゅん…としながら呟いた言葉に、冴島が反応する。「外に出るときは私から離れないでください、って言ったのに!」

2017-08-24 22:28:37
リン @flo329_07

「え、あ、うん、ごめん……」「でも、無事だったから許してあげます」そう言って冴島は緋山の頭を撫でた。白石に触れられたときとは違い、冴島のその手に緋山は安心感を覚えた。「やっぱ、冴島なんだよなぁ」「何か言いました?」「いや、冴島の手は安心する、って思って」

2017-08-24 22:33:05
リン @flo329_07

緋山が何気なくそう言えば、冴島はふいっと「そうですか」と小さく言って顔をそらす。よく見て見れば少し、耳が赤い。「なぁに冴島照れてるの~?」いじってやれば、すぐにいつものすんっとすました顔に戻って「いいえ」なんて言い出すものだから、緋山は面白くて笑ってしまった。

2017-08-24 22:37:00
リン @flo329_07

緋山につられて、冴島も笑う。「よかった、本当に」「うん、ごめんね冴島」「白石に、何もされてませんか?」「あっ…」「えっ」沈黙が走る。「…されたんですね…?」「いや、うーん、えっと、されたっちゃ、された、かなぁ…?」「なんですかその反応、何されたんですかちょっと」

2017-08-24 22:40:33
リン @flo329_07

必死に肩を掴んで詰め寄る冴島の反応に戸惑い、緋山は目をそらしながら白状する。「…きす」「キス?」「うん」「………今度会ったら殴ります」「暴力はよくないんじゃないかな!??」

2017-08-24 22:42:23
リン @flo329_07

「まぁ、いいです。塗り替えてあげますから」冴島は緋山の顎に手を当てて上を向かせ、キスをした。「さぁ、帰りますか」何事もなかったかのように緋山の手を引いて歩き出す。緋山は冴島の背中に向けて、「誰かに見られたらどうすんのよ…」と憎々しげに呟いた。

2017-08-24 22:47:05
リン @flo329_07

そういえば、白石に手を掴まれたとき、少し胸が鳴ったのはなんだったんだろうか。

2017-08-24 22:49:15
前へ 1 ・・ 3 4